2021年06月11日
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」 その2
上野公園には銀座線あるいは日比谷線の地下鉄で行くことが多いのだが、この日の午前中は丸の内にいたので東京駅から山手線で移動。地下鉄だと駅から少し歩くのに対し、山手線の上野駅公園口は公園の目の前なので便利。
駅に着いてビックリする。
駅舎が新しくなっている。
でもそれは数年前から工事をしていて何となく知っていたから、
驚いたのはこれじゃない。
ビックリしたのはこちら。
ただし上野公園に来たことがなければ、この写真を見てもその理由はわからないと思う。
では改装前の駅舎の写真を。
駅と公園の間に道路が通っていたのに、それがなくなっているのだ!
これは工事中の時の完成予想図(上の写真とは上下左右が逆になっている)。グレーの塗りと黄緑のラインで描かれているのが道路であるが従来は1本につながっていた。写真で横断歩道になっている部分が駅の前を横切っていた道路。
それが分断されて、現在は駅の手前で折り返しになっている。
そこそこ交通量があったように記憶しているのに。
それにしても、こんなのは初めて見た。道路行政はつなげるのが至上命題かと思いきや分断もありなんだ。(複数のブロックにまたがる敷地に大きなビルが建って、ブロックとブロックの間の道路がなくなった事例なら目撃したことはある)
このように改修されたのは昨年の3月。オリンピックで増える観光客対策を名目にした公共事業。もう忘れかけているが本当は昨年にオリンピックを開催のはずだった(^^ゞ 最後に上野公園に来たのはハマスホイの展覧会があった昨年の2月。もうほとんど完成していただろうけれど、その時には御徒町側の出入り口を使ったからこのエリアは見ていない。
まあとにかく改札口は少し移動して公園出入口に近くなり(電車から降りて歩く距離に変わりはないが)、信号待ちせずに公園に入れて便利にはなった。
ここは出入り口から少し進んだ東京文化会館と国立西洋美術館の間の通路。
何となく印象が違うなあと思って以前に撮った写真と較べてみると、石材&アスファルトから全面石材敷きに変わったようだ。ついでにここもリニューアルしたのかな。なおこの写真は2016年のもの。
国立西洋美術館は2020年10月から2022年春まで改修のために長期の休館中。これもコロナの影響だろうか。あるいは、どうせコロナで人数制限や時間短縮をさせられるなら、いっそ大がかりな工事をしてしまえと考えたのか。
中央の広場から上野駅を振り返って。平日だし緊急事態宣言下だし人はとても少ない。混雑や人混みは苦手な性格でも、これだけガランとした上野公園は寂しいなあ。
90度右を向くと春は花見で賑わうさくら通り。
もう90度右で動物園の方向。
動物園も博物館と同じく事前予約が必要。しかも1日に入場できるのはたったの2000名。ちなみに2019年の年間来場者数は348万人で、動物園は月曜が休園日だから、それを365日の6/7=312日で割ると1日あたり約1万1000人となる。
そしてこちらに進めば博物館。
途中にある噴水池。噴水は休憩中みたい。
東京国立博物館に到着。
予約が埋まらなければ当日券が発売される運営になっている。
しかしこの展覧会でおそらくそんな日はないはず。
チケットは「アソビュー」というレジャー系のオンラインサイトか、セブンイレブンで予約する仕組み。今回は発券不要のアソビューを利用。今まで知らなかったがけっこう大手らしい。
トーハク(東京国立博物館)の敷地に入るゲートで、スマホに送られてきたQRコードを見せて入場。この段階ではただ見せるだけ。係員はスマホの小さな画面に表示される日付を読まなければならないから目が悪いと務まらないかも。
日付の確認が済むと検温と手指のアルコール消毒。
ところで手指なんて単語はコロナ以前は使ったことがなかったな。
中に入って左側のクラシックな建物が本館で、右側が東洋館。
マスクをしているゆるキャラは、
右がユリノキちゃんで、左が埴輪をモデルにしたトーハクくん。
そしてこれがトーハクのシンボルでもあるユリノキ。漢字では百合の木と書くが、花のユリとはもちろん関係なくモクレンの仲間。チューリップのような花が咲くらしい。原産地はアメリカ。
解説によると
明治8〜9年頃渡来した30粒の種から育った一本の苗木から明治14年に現在地に
植えられたといわれ、以来博物館の歴史を見守り続けている。東京国立博物館は
「ユリノキの博物館」「ユリノキの館」などといわれる。
明治9年から数えると樹齢145年。
そんなに古木じゃないとしても現地で見るとその大きさに圧倒される。
ユリノキの近くには洒落たキッチンカーが営業中。
そしてユリノキを挟んで東洋館の向かいにあるのが表慶館。1909年(明治42年)に開館した日本ではじめての本格的な美術館とのこと。
なおトーハクは湯島で1872年(明治5年)に設立され、上野に移ってきたのが1882年(明治15年)。現在の本館は1938年(昭和13年)の開館。
ちなみにオールジャンルを収集展示するのが博物館で、美術品に焦点を当てたいわば美術専門博物館が美術館。英語ではどちらも museum(ミュージアム)だから名前だけでは判別できない。美術館を art museum と表現する場合もあるが。
本館の横を通り抜けて展覧会が開催されている平成館へ向かう。訪れるのは2017年の運慶展以来。「無著菩薩立像」「世親菩薩立像」そして「四天王立像」の印象は今でも強く残っているが、あれからもう4年も経ったのか。
50人ほどが並んでいる。予約は1時間単位で区切られていて、私のチケットは午後1時から2時の間に入場可能。この時点で時刻は1時20分くらい。
スマホのストップウォッチで計測すると、列の最後尾について建物中に入るまで待った時間は5分30秒だった。コロナが終わっても完全予約制の継続は検討する価値があるような気がする。
建物の中に入り、今度はQRコードをスキャンされて予約内容の確認。それが済むと展示室のある2階に上がって、いよいよ鳥獣戯画と3.5度目の正直でご対面である。
ーーー続く
駅に着いてビックリする。
駅舎が新しくなっている。
でもそれは数年前から工事をしていて何となく知っていたから、
驚いたのはこれじゃない。
ビックリしたのはこちら。
ただし上野公園に来たことがなければ、この写真を見てもその理由はわからないと思う。
では改装前の駅舎の写真を。
駅と公園の間に道路が通っていたのに、それがなくなっているのだ!
これは工事中の時の完成予想図(上の写真とは上下左右が逆になっている)。グレーの塗りと黄緑のラインで描かれているのが道路であるが従来は1本につながっていた。写真で横断歩道になっている部分が駅の前を横切っていた道路。
それが分断されて、現在は駅の手前で折り返しになっている。
そこそこ交通量があったように記憶しているのに。
それにしても、こんなのは初めて見た。道路行政はつなげるのが至上命題かと思いきや分断もありなんだ。(複数のブロックにまたがる敷地に大きなビルが建って、ブロックとブロックの間の道路がなくなった事例なら目撃したことはある)
このように改修されたのは昨年の3月。オリンピックで増える観光客対策を名目にした公共事業。もう忘れかけているが本当は昨年にオリンピックを開催のはずだった(^^ゞ 最後に上野公園に来たのはハマスホイの展覧会があった昨年の2月。もうほとんど完成していただろうけれど、その時には御徒町側の出入り口を使ったからこのエリアは見ていない。
まあとにかく改札口は少し移動して公園出入口に近くなり(電車から降りて歩く距離に変わりはないが)、信号待ちせずに公園に入れて便利にはなった。
ここは出入り口から少し進んだ東京文化会館と国立西洋美術館の間の通路。
何となく印象が違うなあと思って以前に撮った写真と較べてみると、石材&アスファルトから全面石材敷きに変わったようだ。ついでにここもリニューアルしたのかな。なおこの写真は2016年のもの。
国立西洋美術館は2020年10月から2022年春まで改修のために長期の休館中。これもコロナの影響だろうか。あるいは、どうせコロナで人数制限や時間短縮をさせられるなら、いっそ大がかりな工事をしてしまえと考えたのか。
中央の広場から上野駅を振り返って。平日だし緊急事態宣言下だし人はとても少ない。混雑や人混みは苦手な性格でも、これだけガランとした上野公園は寂しいなあ。
90度右を向くと春は花見で賑わうさくら通り。
もう90度右で動物園の方向。
動物園も博物館と同じく事前予約が必要。しかも1日に入場できるのはたったの2000名。ちなみに2019年の年間来場者数は348万人で、動物園は月曜が休園日だから、それを365日の6/7=312日で割ると1日あたり約1万1000人となる。
そしてこちらに進めば博物館。
途中にある噴水池。噴水は休憩中みたい。
東京国立博物館に到着。
予約が埋まらなければ当日券が発売される運営になっている。
しかしこの展覧会でおそらくそんな日はないはず。
チケットは「アソビュー」というレジャー系のオンラインサイトか、セブンイレブンで予約する仕組み。今回は発券不要のアソビューを利用。今まで知らなかったがけっこう大手らしい。
トーハク(東京国立博物館)の敷地に入るゲートで、スマホに送られてきたQRコードを見せて入場。この段階ではただ見せるだけ。係員はスマホの小さな画面に表示される日付を読まなければならないから目が悪いと務まらないかも。
日付の確認が済むと検温と手指のアルコール消毒。
ところで手指なんて単語はコロナ以前は使ったことがなかったな。
中に入って左側のクラシックな建物が本館で、右側が東洋館。
マスクをしているゆるキャラは、
右がユリノキちゃんで、左が埴輪をモデルにしたトーハクくん。
そしてこれがトーハクのシンボルでもあるユリノキ。漢字では百合の木と書くが、花のユリとはもちろん関係なくモクレンの仲間。チューリップのような花が咲くらしい。原産地はアメリカ。
解説によると
明治8〜9年頃渡来した30粒の種から育った一本の苗木から明治14年に現在地に
植えられたといわれ、以来博物館の歴史を見守り続けている。東京国立博物館は
「ユリノキの博物館」「ユリノキの館」などといわれる。
明治9年から数えると樹齢145年。
そんなに古木じゃないとしても現地で見るとその大きさに圧倒される。
ユリノキの近くには洒落たキッチンカーが営業中。
そしてユリノキを挟んで東洋館の向かいにあるのが表慶館。1909年(明治42年)に開館した日本ではじめての本格的な美術館とのこと。
なおトーハクは湯島で1872年(明治5年)に設立され、上野に移ってきたのが1882年(明治15年)。現在の本館は1938年(昭和13年)の開館。
ちなみにオールジャンルを収集展示するのが博物館で、美術品に焦点を当てたいわば美術専門博物館が美術館。英語ではどちらも museum(ミュージアム)だから名前だけでは判別できない。美術館を art museum と表現する場合もあるが。
本館の横を通り抜けて展覧会が開催されている平成館へ向かう。訪れるのは2017年の運慶展以来。「無著菩薩立像」「世親菩薩立像」そして「四天王立像」の印象は今でも強く残っているが、あれからもう4年も経ったのか。
50人ほどが並んでいる。予約は1時間単位で区切られていて、私のチケットは午後1時から2時の間に入場可能。この時点で時刻は1時20分くらい。
スマホのストップウォッチで計測すると、列の最後尾について建物中に入るまで待った時間は5分30秒だった。コロナが終わっても完全予約制の継続は検討する価値があるような気がする。
建物の中に入り、今度はQRコードをスキャンされて予約内容の確認。それが済むと展示室のある2階に上がって、いよいよ鳥獣戯画と3.5度目の正直でご対面である。
ーーー続く
wassho at 22:10│Comments(0)│
│美術展