2021年06月27日

トーハクの庭園ブラブラ

6月8日に上野にある東京国立博物館(トーハク)で見てきた鳥獣戯画展の番外編その1。


鳥獣戯画展の後は総合文化展を見るつもりだった。トーハクの総合文化展とは一般にいう常設展のことである。その展示室のある本館とは館内連絡通路で結ばれているけれど、外の空気を吸いたくなったのでいったん建物を出る。
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するとこんな看板を発見。
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トーハクの日本庭園は「3月中旬〜4月中旬」「10月中旬〜12月上旬」と年に3ヶ月ほどしか公開されていない。しかしコロナで休館していたから公開時期を延ばしたのだろうか。理由はわからないが、とにかくラッキー!と見学することに。

しかし看板には10:00 ー 15:30の文字が。この写真の撮影時刻は15時3分とあまり時間がない。後で知ったのだが庭園は16時まで開園されていて、ここと反対側の東入口だとその時間まで出入りできるみたい。入り口によって使える時間を分けるのも意味不明であるが、少なくともその注意書きはここに記しておくべき。


平成館と本館の連絡通路の下をくぐって庭園に入る。
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石灯籠の方向に池がある。
そちらに向かわず、そのままこの通路を進んでいくと、
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これは応挙館という建物。
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元は江戸時代に建てられた寺の書院で1933年(昭和8年)にここへ移築されたとのこと。内部の壁や襖(ふすま)に円山応挙の描いた墨絵があるらしいが、建物が閉まっていたので素通り。


その奥にあったのが九条館。
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摂関家である九条家の建物として京都御所内にあったものを、明治になって九条家が東京に移った際に建物も移築。1934年(昭和9年)に寄贈されて現在の場所に再移築。最初に建てられたのは400年ほど前らしい。それにしても明治の初め、まだ鉄道もトラックもない時代に京都から東京まで家1軒分の資材を運ぶのはたいへんだったろうな。


こちらは中が見られたが(入ることはできなかった)、ふすま絵のようなものはなし。あまりこういうものに興味がなく、そのよさがわからないが、行楽地でたまに見かける古民家とはレベルが違うことは確か。
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通路を元に戻り池に進む。
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池の畔にあったのは六窓庵(ろくそうあん)という茶室。これも色々と由緒があるのだが長くなるので省略。とりあえずトーハクのホームページのURLだけ記しておく。  https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=121
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内部は伺えなかったが、外から見る限りは古くてボロッチイ小屋という印象しかなかった。相撲取りが10人くらいで体当たりしたら倒れそうである。


池越にトーハク本館裏手を眺める。
ちょっと雲行きが怪しくなってきた。
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さらに池の周りを歩くと転合庵(てんごうあん)という小堀遠州ゆかりの茶室。これも400年ほど前の建物。解説は上記のURLで。とりあえず写真的には無造作に置かれたブルーのジョウロが邪魔(^^ゞ
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水際へ降りていく。
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この日はデジカメではなくiPhoneでの撮影だが、どうも調子がおかしかった。ピントがボケているものが多いし、これなんかは左側の葉だけがブレたようになっている。撮影する時にアプリの画面がいつもと違うような気もしたが、自動ではなくマニュアル設定になっていたのかも知れない。撮った写真をその場で確認しないタイプなものでーーー
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池をほぼ半周回って本館のそばまでやってくる。
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窓のところに人がいるのはテラスになっている場所。本館の通路からテラスに出られるが、そこから庭には降りられない。逆に庭園からテラスを伝って本館に入るのも不可。(テラスからは降りられるが戻るのが禁止だったかも知れない。だから階段を降りている人がいるのかも)
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本館側から見た池。池に名前はないみたい。
ここから見えている茶室は六窓庵。
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30分ほどのブラブラだったから見て回れたのは庭園の半分程度かな。なおこの庭園の面積の資料は少なく8300坪と記しているものが1つ見つかっただけ。それが正しいとすれば2.7ヘクタールとなる。ちなみにトーハク全体の敷地は12ヘクタール。ついでに上野動物園は14ヘクタールで上野公園としてなら54ヘクタール。

まあ造園レベル的には(古い茶室に興味があるなら別として)わざわざ見に来るような場所ではない。しかし展覧会のついでに散策する分には気分転換になるし、また庭園を見下ろす高い建物がないのもポイントが高い。サクラと紅葉の時だけといわずに通年で開放すればいいのに。

wassho at 23:15│Comments(0) 美術展 | イベント、旅行

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