2021年12月28日

生誕120年記念 篁牛人展 〜昭和水墨画壇の鬼才〜

見慣れない漢字の篁牛人は「たかむら ぎゅうじん」と読む画家。今月初めに日曜美術館という番組で紹介されていて、どこかピンとくるものがあったので、大倉集古館で開かれている展覧会を見てきた。

ポスター

大倉集古館も変わった名前であるが、これはホテルオークラの敷地内にある美術館。1917年(大正6年)に大倉財閥の創始者が、収集した骨董品を収蔵・展示するために自宅の一角に開設したのが始まり。日本で最初の私立美術館とされている。大倉財閥の2代目によって、同じく自宅敷地に建設されたホテルオークラが開業したのは1962年(昭和37年)だから、実はホテルより50年ほど歴史が古い。


地下鉄日比谷線の虎ノ門ヒルズ駅。
2020年6月に開業したこの駅を利用したのは初めて。
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目の前にそびえ立っているのが2014年にできた虎ノ門ヒルズ森タワー。左側が2020年竣工のビジネスタワーで、右上にチラッと写っているのが来年1月に開業予定のレジデンシャルタワー(住居用つまりタワーマンション)。そして駅の上にもステーションタワーを現在建設中。
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タワー以外の名前も考えろよといいたくなるね(^^ゞ とりあえず2023年にステーションタワーができれば虎ノ門ヒルズは完成となる。敷地面積は7.5ヘクタール。2003年開業の六本木ヒルズが8.4ヘクタールだから意外と広い。しかし六本木ヒルズのような「特別なエリア感」はなくビジネス街に高層ビルがまとめて建ったという印象。


駅からしばらく歩くと表れるのがアメリカ大使館。
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アメリカ大使館の塀はなぜか瓦葺き。相手国の文化を尊重ということなのかな。しかし背後の建物とマッチしておらず超中途半端なデザインである。
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アメリカ大使館とホテルオークラを隔てている道路には霊南坂という名前がついている。大使館があるのは赤坂で、写真を撮っている場所は虎ノ門の地名になる。
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それを少し上ってホテルオークラ到着。
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ずっとホテルオークラと書いてきたが、1962年に開業したホテルは取り壊されて2019年に新しい建物となり、それを機に名称が「The Okura Tokyo ジ・オークラ・トーキョー」に変更された。もっともこの正式名でこのホテルを呼んでいる人は滅多にいないと思う。


正面がホテルとオフィスフロアが併設された41階建てのプレステージタワー。左側の少し低い建物がホテルとレストランが入る17階建てのヘリテージウィング。
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ちなみにこちらが以前の建物。
オークラ旧本館

古い建築物をナニがナンでも保存すべしとはまったく思っていない。それでも、もう少し味のあるビルがデザインできないものかね。


せっかくなので新しくなったThe Okura Tokyoに入ってみる。

昔のホテルオークラ時代にそんなに数多く訪れていた訳じゃないけれど、全体的な雰囲気はとても似通っていた。特にホテルの象徴だったこのロビーなんて、ほとんどレプリカ並の再現。いい雰囲気なことは認めるとしても、まったく進化しないのもどうかと思う。
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この日は12月25日。
クリスマスツリーはシックに控えめだった。
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プレステージタワーを出て大倉集古館へ。
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なぜか中国風の建築。1917年に建てられた集古館は1923年(大正12年)の関東大震災で焼失し、現在の建物は1927年(昭和2年)に再建されたもの。


ーーー続く

wassho at 18:33│Comments(0) 美術展 

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