2022年02月26日
目黒区美術館のおかしな対応
先日、目黒区立の美術館で写真展を見てきた。
その写真展についてはまた改めて書くとしてーーー
どんな展覧会でも最初の展示室の入口で出品リストが配られる。目黒区美術館では片隅にあるテーブルの上に、展覧会のパンフレットやその他諸々が一緒に置かれていた。それらを手に取って作品に向かう。
出品リストには作家名、作品タイトル、制作年、サイズ、技法・材質(油絵とか、キャンバスに描かれているとか)、所蔵者などの基本情報が記載されている。私の場合は鑑賞中に出品リストを見ることはほとんどないものの、後で展覧会を振り返るときに役立っている。
さて入口でパンフレットなどは手にしたけれど、しばらくして出品リストが含まれていないことに気がついた。取り忘れたかとテーブルのところに戻ると、やはり出品リストはない。一般的に出品リストはパンフレットなどと一緒ではなく、単独で置かれていることが多い。そこで別のところに置いてあるのかと思い、辺りを見回したがそれらしきものは見当たらなかった。
入口に会場監視の係員が座ってたので、出品リストどこにあるのかと尋ねてみた。すると彼は「あのう、QRコードからーーー」というようなことを口ごもった。
確かにパンフレットなどと一緒にQRコードのカードが配られていた。そのQRコードを使ってネットにアクセスすれば、出品リストが表示されるのかなと思っていると、その係員は意外なことを言った。
「どうしても出品リストが欲しいですか?」
はあ? 別にどうしても欲しいとは答えなかったが、彼は座っている椅子の下からカゴを引き出した。そこには出品リストが分厚い束になって入れられていた。
あるんかい!
係員は「できるだけ紙のリストは渡さないように〜」というようなことを、また口ごもりながら言っていた。かなり年配の男性。どうぞとも言われずに差し出された出品リストを受け取り作品のほうに戻った。
その時は、そのやりとりをあまり気に掛けていなかった。
でも帰りに彼が言っていたQRコードのカードを持ち帰った。
それがこのカード。
これって単に目黒区が提供しているフリーWi-Fiに接続するためのQRコードじゃないか。
つまり、これを使って出品リストを見るには、
フリーWi-Fiに接続して、
目黒区美術館を検索して、
そのホームページにアクセスし、
さらにトップページから開催中の展覧会ページに移り、
そのページから出品リストのPDFを読み込む
と5段階もの手順を踏まなければならない。
またフリーWi-Fi接続にメアド記入などの手続きも必要。
しかも、出品リストのPDFはパソコン閲覧用サイズで制作されており、スマホで読むにはまったく不向きである。もしスマホでこのブログを読んでいるなら、下記のリンクから確認してみて欲しい。
https://mmat.jp/static/file/exhibition/2021/List%20of%20Exhibited%20Works_20210218.pdf
これだけでも来館者の利便性をまったく考慮していない、無能な職員が作り上げたシステムだと分かる。しかし、さらに大事なのはこういう仕組みで出品リストを提供していることを館内で告知していないこと(少なくともわかりやすい場所にわかりやすい掲示はなかった)。これは美術館の運営として重大なミスである。
ついでに書けば、紙の出品リストを減らして経費削減や環境保護とは聞こえがいいが、館内には誰も手に取っていない様々な(そこそこ高級紙を使った)パンフレットがそこらかしこに置かれている。さらにペラペラの紙2枚の出品リストが占める経費なんて、観覧料比率でたかが知れている。まったくもって「SDGsを心掛けて仕事をやっている感」を出しているに過ぎない。それよりも展示会場面積と較べて、よその美術館より多い係員を減らしたほうが、費用対効果は圧倒的に高いはず。
もしまた目黒区美術館を訪れることがあって、
紙の出品リストが配布されておらず、
スマホでアクセスすることへの告知もなく、
さらにスマホに最適化されていないページで、
また「どうしても出品リストが欲しいですか?」などと抜かしやがったら、
次回は目黒区民として、きっちり詰めてやる(怒)
その写真展についてはまた改めて書くとしてーーー
どんな展覧会でも最初の展示室の入口で出品リストが配られる。目黒区美術館では片隅にあるテーブルの上に、展覧会のパンフレットやその他諸々が一緒に置かれていた。それらを手に取って作品に向かう。
出品リストには作家名、作品タイトル、制作年、サイズ、技法・材質(油絵とか、キャンバスに描かれているとか)、所蔵者などの基本情報が記載されている。私の場合は鑑賞中に出品リストを見ることはほとんどないものの、後で展覧会を振り返るときに役立っている。
さて入口でパンフレットなどは手にしたけれど、しばらくして出品リストが含まれていないことに気がついた。取り忘れたかとテーブルのところに戻ると、やはり出品リストはない。一般的に出品リストはパンフレットなどと一緒ではなく、単独で置かれていることが多い。そこで別のところに置いてあるのかと思い、辺りを見回したがそれらしきものは見当たらなかった。
入口に会場監視の係員が座ってたので、出品リストどこにあるのかと尋ねてみた。すると彼は「あのう、QRコードからーーー」というようなことを口ごもった。
確かにパンフレットなどと一緒にQRコードのカードが配られていた。そのQRコードを使ってネットにアクセスすれば、出品リストが表示されるのかなと思っていると、その係員は意外なことを言った。
「どうしても出品リストが欲しいですか?」
はあ? 別にどうしても欲しいとは答えなかったが、彼は座っている椅子の下からカゴを引き出した。そこには出品リストが分厚い束になって入れられていた。
あるんかい!
係員は「できるだけ紙のリストは渡さないように〜」というようなことを、また口ごもりながら言っていた。かなり年配の男性。どうぞとも言われずに差し出された出品リストを受け取り作品のほうに戻った。
その時は、そのやりとりをあまり気に掛けていなかった。
でも帰りに彼が言っていたQRコードのカードを持ち帰った。
それがこのカード。
これって単に目黒区が提供しているフリーWi-Fiに接続するためのQRコードじゃないか。
つまり、これを使って出品リストを見るには、
フリーWi-Fiに接続して、
目黒区美術館を検索して、
そのホームページにアクセスし、
さらにトップページから開催中の展覧会ページに移り、
そのページから出品リストのPDFを読み込む
と5段階もの手順を踏まなければならない。
またフリーWi-Fi接続にメアド記入などの手続きも必要。
しかも、出品リストのPDFはパソコン閲覧用サイズで制作されており、スマホで読むにはまったく不向きである。もしスマホでこのブログを読んでいるなら、下記のリンクから確認してみて欲しい。
https://mmat.jp/static/file/exhibition/2021/List%20of%20Exhibited%20Works_20210218.pdf
これだけでも来館者の利便性をまったく考慮していない、無能な職員が作り上げたシステムだと分かる。しかし、さらに大事なのはこういう仕組みで出品リストを提供していることを館内で告知していないこと(少なくともわかりやすい場所にわかりやすい掲示はなかった)。これは美術館の運営として重大なミスである。
ついでに書けば、紙の出品リストを減らして経費削減や環境保護とは聞こえがいいが、館内には誰も手に取っていない様々な(そこそこ高級紙を使った)パンフレットがそこらかしこに置かれている。さらにペラペラの紙2枚の出品リストが占める経費なんて、観覧料比率でたかが知れている。まったくもって「SDGsを心掛けて仕事をやっている感」を出しているに過ぎない。それよりも展示会場面積と較べて、よその美術館より多い係員を減らしたほうが、費用対効果は圧倒的に高いはず。
もしまた目黒区美術館を訪れることがあって、
紙の出品リストが配布されておらず、
スマホでアクセスすることへの告知もなく、
さらにスマホに最適化されていないページで、
また「どうしても出品リストが欲しいですか?」などと抜かしやがったら、
次回は目黒区民として、きっちり詰めてやる(怒)
wassho at 23:02│Comments(0)│
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