2022年12月23日
イブはギリでもイブイブは無理
赤穂浪士討ち入りの日にあわせて「12月14日は討ち入りの日じゃない」という話を13日と14日に書いた。12月14日は江戸時代に使われていた旧暦の日付であって、現在の暦に置き換えれば翌年1月31日が討ち入りの日であるとの内容。
旧暦と新暦の違いを説明するのに討ち入り事件はよく例として用いられる。そして12月にはもうひとつ暦に関する話題がある。それがクリスマスイブ。
その話は以前にも書いている。
それでポイントだけをまとめると、
1)
クリスマスイブの「イブ」の意味をほとんどの人が「前日」だと思っている。理由はクリスマスは特別にめでたい日なので前日から祝う、それがクリスマスイブだと。そこから派生して誕生日イブとか結婚記念日イブなんて使い方もある。また12月23日をクリスマスのイブイブと呼んだりする。
2)
しかしクリスマスイブのイブは前日ではなく「イブニング evening」つまり夜を意味している。だからクリスマスイブを訳せばクリスマスの夜となる。正確を期せば「クリスマス当日の夜」。
3)
では、どうしてクリスマスの前日なのに、夜を意味する言葉で呼ぶのか?
それに関わっているのが暦の違い。
現在の暦では午前0時から次の1日が始まる。しかし暦によっては1日の始まりを日の出としたり、逆に日没とするものもある。キリスト暦もそのひとつで日没から始まる。それを示したのが下の図。
キリスト暦では1日が晩→朝→昼の順番となっていたので、25日クリスマスの夜が現在の暦では24日になる。だから24日の「夜」がクリスマスイブ。現在の暦で25日クリスマスの夜は、キリスト暦では26日でもうクリスマスじゃない。クリスマスは日没で終了。この暦に従えばクリスマスケーキは24日の日没までお預けだし、逆に25日の日没を超えれば売れ残ったケーキを堂々と安売りできる(^^ゞ
ところで不思議なのは1日の始まりを日没とする暦がどうしてあるのか。
人間は夜行性動物じゃないのに?
キリスト暦以外に、キリスト教のベースとなったユダヤ暦もそうだし、柳田国男は古来の日本では1日の始まりが日没であったと主張している。キリスト暦とユダヤ暦は旧約聖書の一節に
神が天地を創造した
神が「光あれ」と言ったので光が生まれた
神は光を昼、闇を夜と呼んだ。
「夕べがあり、朝があった。第一の日である」
と書かれているのがその理由。要するに神が晩→朝→昼の順番を決めたことになっている。柳田国男説については古来とはいつを指すのか、その主張にどのような根拠があるのかなど興味はあるが詳しくは知らない。またイスラム暦も同じく日没が1日の始まりである。イスラム暦は月の満ち欠けを基準とする太陰暦だから、月の出る日没から数えるのが都合よかったのだろう。
ちなみ現在の暦が午前0時で次の日に変わるのは、
日の出や日没は季節によって時刻が変わるから、基準にするには不便。
そこで太陽が真南に来る時を正午とし、次の正午までの時間を1日の長さとした。
これは季節にかかわらず一定である。
しかし真っ昼間に日付が変わると何かと不便だから、正午の12時間前、
すなわち午前0時で日付が変わるルールにした。
ーーーからである。
考えてみれば暦の上、カレンダー的に午前0時で日付が変わったとしても、その時に「よし、新しい1日が始まった」なんて思う人はいない。感覚的には太陽が昇って朝になって1日が始まったと感じる。おそらく夜勤で働く人でも同じはず。
だからキリスト暦、ユダヤ暦、イスラム暦に従って生きていた人でも、1日の始まりがどこに決められていようが、あまり関係なかったのかも知れない。
また原始時代とまでいかなくても、まだ人類が文明らしいものを持っていなかった時代、当然ながら日の出と共に生活活動が始まり、日没で終了しただろう。火は使っていても照明と呼ぶまでのものはなかったら、食事も日のあるうちに食べていたに違いない。つまり日没で1日が終了して後は寝るだけ。そして終了したということは、その瞬間に次の日が始まるわけで、日没を1日の始まりとするのは合理性があったとも言える。
ところでChristmas Eveのeveは、eveningで夜を示していると書いたが、実は英語のeveには前日の意味もある。この語源ははっきりしないものの、おそらく現代の暦では25日クリスマスの前日になるクリスマスイブに由来している。時代が変わって言葉に新しい意味が加わったのだと思う。よく聞くのはNew Year’s Eveで、これは新年の前日すわなち大晦日を意味する。
だから誕生日イブはまあ英語的に間違いじゃない(日本語とのチャンポンだけど)。でもイブイブは英語では絶対に言わない。だから3日続けてお酒を飲んで、忘年会イブイブ、忘年会イブ、忘年会だったと言い訳しちゃダメよ(^^ゞ
旧暦と新暦の違いを説明するのに討ち入り事件はよく例として用いられる。そして12月にはもうひとつ暦に関する話題がある。それがクリスマスイブ。
その話は以前にも書いている。
それでポイントだけをまとめると、
1)
クリスマスイブの「イブ」の意味をほとんどの人が「前日」だと思っている。理由はクリスマスは特別にめでたい日なので前日から祝う、それがクリスマスイブだと。そこから派生して誕生日イブとか結婚記念日イブなんて使い方もある。また12月23日をクリスマスのイブイブと呼んだりする。
2)
しかしクリスマスイブのイブは前日ではなく「イブニング evening」つまり夜を意味している。だからクリスマスイブを訳せばクリスマスの夜となる。正確を期せば「クリスマス当日の夜」。
3)
では、どうしてクリスマスの前日なのに、夜を意味する言葉で呼ぶのか?
それに関わっているのが暦の違い。
現在の暦では午前0時から次の1日が始まる。しかし暦によっては1日の始まりを日の出としたり、逆に日没とするものもある。キリスト暦もそのひとつで日没から始まる。それを示したのが下の図。
キリスト暦では1日が晩→朝→昼の順番となっていたので、25日クリスマスの夜が現在の暦では24日になる。だから24日の「夜」がクリスマスイブ。現在の暦で25日クリスマスの夜は、キリスト暦では26日でもうクリスマスじゃない。クリスマスは日没で終了。この暦に従えばクリスマスケーキは24日の日没までお預けだし、逆に25日の日没を超えれば売れ残ったケーキを堂々と安売りできる(^^ゞ
ところで不思議なのは1日の始まりを日没とする暦がどうしてあるのか。
人間は夜行性動物じゃないのに?
キリスト暦以外に、キリスト教のベースとなったユダヤ暦もそうだし、柳田国男は古来の日本では1日の始まりが日没であったと主張している。キリスト暦とユダヤ暦は旧約聖書の一節に
神が天地を創造した
神が「光あれ」と言ったので光が生まれた
神は光を昼、闇を夜と呼んだ。
「夕べがあり、朝があった。第一の日である」
と書かれているのがその理由。要するに神が晩→朝→昼の順番を決めたことになっている。柳田国男説については古来とはいつを指すのか、その主張にどのような根拠があるのかなど興味はあるが詳しくは知らない。またイスラム暦も同じく日没が1日の始まりである。イスラム暦は月の満ち欠けを基準とする太陰暦だから、月の出る日没から数えるのが都合よかったのだろう。
ちなみ現在の暦が午前0時で次の日に変わるのは、
日の出や日没は季節によって時刻が変わるから、基準にするには不便。
そこで太陽が真南に来る時を正午とし、次の正午までの時間を1日の長さとした。
これは季節にかかわらず一定である。
しかし真っ昼間に日付が変わると何かと不便だから、正午の12時間前、
すなわち午前0時で日付が変わるルールにした。
ーーーからである。
考えてみれば暦の上、カレンダー的に午前0時で日付が変わったとしても、その時に「よし、新しい1日が始まった」なんて思う人はいない。感覚的には太陽が昇って朝になって1日が始まったと感じる。おそらく夜勤で働く人でも同じはず。
だからキリスト暦、ユダヤ暦、イスラム暦に従って生きていた人でも、1日の始まりがどこに決められていようが、あまり関係なかったのかも知れない。
また原始時代とまでいかなくても、まだ人類が文明らしいものを持っていなかった時代、当然ながら日の出と共に生活活動が始まり、日没で終了しただろう。火は使っていても照明と呼ぶまでのものはなかったら、食事も日のあるうちに食べていたに違いない。つまり日没で1日が終了して後は寝るだけ。そして終了したということは、その瞬間に次の日が始まるわけで、日没を1日の始まりとするのは合理性があったとも言える。
ところでChristmas Eveのeveは、eveningで夜を示していると書いたが、実は英語のeveには前日の意味もある。この語源ははっきりしないものの、おそらく現代の暦では25日クリスマスの前日になるクリスマスイブに由来している。時代が変わって言葉に新しい意味が加わったのだと思う。よく聞くのはNew Year’s Eveで、これは新年の前日すわなち大晦日を意味する。
だから誕生日イブはまあ英語的に間違いじゃない(日本語とのチャンポンだけど)。でもイブイブは英語では絶対に言わない。だから3日続けてお酒を飲んで、忘年会イブイブ、忘年会イブ、忘年会だったと言い訳しちゃダメよ(^^ゞ
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