2022年12月28日

ヘソを上げるべきか尻を下向けるべきか その2

姿勢の矯正方法は効果があっても「つい忘れてしまって」継続するのが難しいもの。しかし以前に書いたように「頭にお手玉」はなぜか1度やるだけで身体が覚えてしまう。理由は不明だが、顔が真っ直ぐ前を向くことで視界が変化するから、「頭にお手玉」を載せないでうつむいてしまうと脳が「こうじゃない」と気づくからかなと想像している。

それに対して「ヘソ高」は他の矯正方法と同じように意識して続ける必要がある。しかし「ヘソ高」にすると歩くのが楽になり、そして身体は常に楽をしたがるから案外と忘れない。おそらく外で歩いている時の95%以上は無意識でも「ヘソ高」をキープできていると思う。

私と同じように骨盤が後傾している人にしか当てはまらないだろうが、「頭にお手玉」を載せたつもりになり、そして「ヘソの位置を高く保つ」意識を持って歩くと、身体のどこにも力みがなく、まるで身体が軽くなったように感じる。そして信号待ちの時は、このまま永遠に立ち続けていられるのではと思うほど。

しかしである。「頭にお手玉」「ヘソ高」で立っている姿勢はとても楽だとしても、どことなく重心が高くて不安定な感じがするのも否めない。

古武道

以前に「古武道に学ぶなんとか〜」というような番組で、正しい姿勢とは「気をつけ」のようなものではなく、

   骨盤を少し後傾させる
   それに伴ってやや猫背気味になる
   また膝が曲がって前に出る

だと紹介していた。

「正しい」と聞くと無条件に信じてしまいそうになるが「何に対して正しいのか」が常に問題である。この姿勢は武道の教えだから、安定感と動きやすさを求めればこれが正しいということなのだろう。これを極端にやれば(骨盤の向きは逆になるが)野球やテニスで守る時の体勢である。

骨盤の後傾が悩みの種なのだから、この古武道姿勢はトンデモナイ話。それでもものは試しとやってみた。私の場合、骨盤を後傾させるより、お尻の出っ張っている部分を下に向ける意識を持つと、この姿勢になる(なっているように思う)。もちろん「ヘソ高」と同じで、実際にお尻が下を向くわけじゃない。この僅かな意識の違いに身体が反応するのが面白くもあり不思議でもある。

この姿勢は確かに重心が下がって安定感があり、また敏捷に動けそうな気がする。そして真逆の方法である「ヘソ高」と同じくらい身体が楽なのだ。姿勢にはいろんな工夫の仕方があるものだと思う。

ただし古武道姿勢は猫背になるのだから気分爽快な感じはしない。歩く時の軽やかさもない。結論としては普段は「ヘソ高」で、電車の中とか人混みでは「お尻下向け」がいいかも知れない。その時に思い出せればだけれど。

なお自分の骨盤が後傾しているかどうかが分からない人は、
次の方法でチェックするといい。
  
    思い切り全身に力を込めて「気をつけ!」の姿勢を取る。

その時に背中が反り返って、お腹が突き出していたら後傾している。あっそうそう、太っている人には「ヘソ高」にすると、ポッコリ腹が目立たなくなるメリットもあるよ(^^ゞ



前回と今回に書いたのは骨盤が後傾している人限定の内容。それとあくまで私の独学だから医学的に正しいかどうかの保証もなし。それだけじゃ申し訳ないので、最後にほとんどの人に役立つ話を。

急な坂道あるいは階段を上る時、無意識のうちに身体が前のめりになるもの。でも身体はできるだけ真っ直ぐな方が楽に上れる。試してみれば分かるけれど、片足を前に出した状態で上半身を前傾させると太もものあたりに体重が掛かってしまう。それを防ぐために身体は真っ直ぐに。

初詣で寺社の急階段を上ることでもあればお試しを。



おしまい

wassho at 20:59│Comments(0) 生活、日常 

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