2023年01月05日

箱根に関東連合?

なんだかんだで正月に観てしまうのが箱根駅伝。今は朝8時のスタート時刻に寝坊してもテレビが自動録画してくれている便利な時代。いわゆる追っかけ再生を倍速にすれば、箱根の山に入る手前のちょうどいい頃に生中継になる(^^ゞ


箱根駅伝に出場するのは関東エリアの大学20チームとプラス1の21チーム。
その内訳は

 前年度の箱根駅伝で10位以内の大学はシード校として出場。

 それ以外の大学40数校で予選会を戦い、上位10校が出場資格を得る。

 出場を勝ち取れなかった大学から、予選会で優秀な成績を残した学生を
 選抜して関東学生連合のチームが結成される。いわば敗者復活チーム。


例年は「参加することに意義がある」程度の関東学生連合。しかし今年は1区のスタート直後から育英大学の新田選手が独走! 他の選手が牽制し合ってペースが上がらなかったのが要因だとしても、一時は後続集団に400メートルほどの差をつけて一人旅状態。こんなことは前代未聞。

新田選手

最初に集団から抜け出した時は駆け引きを仕掛けたのかな?と思った。それにしてはタイミングが早すぎるが。やがて他の選手がついてこないで独走になり始めても「1回は先頭を走ってテレビに映る作戦か(^^ゞ 」と考えたり。言っちゃ悪いが学生連合の選手なのでナメて見ていたのが正直なところ。しかしどんどんと引き離し、やがて先頭の新田選手を捉えた中継映像に後続集団が写らなくなる。その頃には「ひょっとしてこのまま1位で中継所まで?」と興奮してきた。いわゆる判官贔屓(ほうがんびいき)の心理。もし手元に小旗があれば振りたかったくらい。

残念ながら最後は脚に異常をきたしたようで、残り1キロあたりで明治と駒沢の選手に抜かれてしまった。それでも堂々の3番手でタスキをつなぐ。1区からこんなに盛り上がった箱根駅伝は初めてじゃないかな。


関東学生連合のチームはいわゆるオープン参加の資格となっており、それが意味するのは出場できても、その成績は大会の記録とは無関係ということ。例えばトップでゴールしても、オープン参加だと順位は与えられず、2番手のチームが1位つまり優勝となる。

今年で99回を数えた箱根駅伝で、このシステムができたのは2003年の79回大会から。いろいろ紆余曲折があって、最初はオープン参加〜83回大会からは記録の対象となる普通の参加〜91回大会からはまたオープン参加となっている。どうしてそんな制度なっているのか理由は知らないものの、まったく条件の違うチーム(例えば社会人のマラソン選手を招待するとか)ならともかく、同じ大学生の選手が走るのだから記録はつけた方が自然だと思うけれど。まあ今年のような出来事は滅多に起こるものじゃないが。

ちなみに学生連合の過去最高成績は2008年84回大会の総合4位。85回大会も9位だった。その2年間を除くと平均して17〜18位相当といったところ。今年は20番手でフィニッシュ。でも順位はつかないから21番手でフィニッシュした専修大学に20位の成績が記録される。やっぱり不自然に感じる。


さてその学生連合。もちろん存在は知っていたものの、中継で呼ばれるその名前にどこか違和感を感じた。チーム名は「学連選抜」じゃなかったのか?と。調べてみたら、このシステムができた79回大会から「関東学連選抜」だったものが、91回大会(2015年)から「関東学生連合」に変更されていたと判明。

名前が変更されてからもう8年が経つのに馴染みがなかったのは、今まで中継でその名前が呼ばれる機会があまりない=上位で走らなかったのが理由だと思う。アナウンサーは関東学生連合と正しい名前を使っていたが、コメンテーターには学連選抜と呼んでいた人もいたくらい。それだけ今回の新田選手の活躍が異例だった証。

ところでこの「関東学生連合」。名前がちょっと長いので、以前は「関東学連選抜」を省略して「学連選抜」と呼ばれることが多かった。同じく「関東学生連合」も「学生連合」と呼ばれるのだが、省略の仕方によっては「関東連合」になってしまうじゃないか!

なお「関東連合」って何?と、その存在を知らない人は、
調べたりせずにそのままにしておきましょう(^^ゞ


※写真はhttps://hochi.news/articles/20230102-OHT1T51108.htmlから引用

wassho at 21:59│Comments(0) ノンジャンル 

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