2023年01月17日
気候の記憶は寒さ<暑さ?
何気なく週間天気予報を見たら、来週の水曜日から金曜日にかけて最低気温が0度を下回っている。最高気温も5度以下。雪が降る日もあるみたい。
これは寒くて大変!と思うと同時に「東京で0度以下になる日はどれくらいあったっけ?」という疑問がふと起こる。ないことはないのは分かっている。以前にベランダに置いてあったバケツに氷が張ったのを写真に撮ったから。
しかしどうにも天気予報で0度以下の数字を見た記憶がない。
だから今回驚いたのだ。
そこで調べてみると驚愕の事実が!(おおげさ)
過去5年間で東京の1月に最低気温が0度以下の日数を数えると
2022年1月 8日 一番寒い日の最低気温は−3.5度
2021年1月 8日 一番寒い日の最低気温は−2.4度
2020年1月 0日
2019年1月 3日 一番寒い日の最低気温は−1.2度
2018年1月 13日 一番寒い日の最低気温は−4.0度
※ちなみにベランダに氷が張った2013年2月25日の最低気温は−0.4度
0度以下なんてめずらしいことでも何でもなかった
そんなにあったのかと、驚愕すべきは自分の記憶力のなさである(/o\)
暑さの記憶は長く残る。私は2010年と2018年の夏がとても暑かったのを(あれこれ身の回りにエピソードもあったので)未だによく覚えている。2010年はともかく2018年のことなら話をして通じる相手がまだいるかも知れない。それに対して寒さの記憶は春になって暖かくなると消滅してしまうように思う。格別に寒かった年の記憶なんて特にない。
これは記憶の仕組みがおかしいのか、あるいは寒さより暑さの方が身体に負担となるからなのか。おそらく後者のような気がする。また暑くても薄着になるのは限界があるが、寒ければいくらでも着込めるのも影響しているだろう。
また寒いより暑いのに関心が高いのは気象用語の認知度にも表れている。
夏日・・・・最高気温25度以上の日
真夏日・・・最高気温30度以上の日
猛暑日・・・最高気温35度以上の日
熱帯夜・・・最低気温25度以上の日
温度の定義まで覚えているかは別として、ほとんどの人はこの言葉を知っているし、会話でもよく使われる。一方で
冬日・・・・最低気温が0度未満の日
真冬日・・・最高気温が0度未満の日
はあまり聞かないし、口にする人も少ないはず。だいたい暑さを示す用語が4つあるのに寒さは2つしかないなんて不公平(^^ゞ それは日本が気象区分的に温帯で、それほど寒くはならない場所に位置しているからだろうか。もっと寒い地域では寒さを示す気象用語がもっとあるのかな?
ついでに言うと猛暑の言葉はよく使われるのに、その対義語である厳冬の単語は知らない人のほうが多い。初めてなら読み方も迷うはず。これは「げんとう」。
気候がだんだんと温暖化しているのも、関心が寒さ<暑さとなる理由のひとつかも知れない。
これは気象庁の提供しているグラフで、東京の冬日の年間日数の推移を示したもの。
棒グラフ(緑)は毎年の値、折れ線(青)は5年移動平均値。
まあビックリするくらい少なくなっている。戦前は年間60日以上はザラ。それが戦後になって右肩下がりに低下し、1980年代中頃からは10日間に満たない年のほうが多い。そりゃ寒さに対する関心も薄れるというもの。おそらくこれはいわゆる地球温暖化とヒートアイランド現象の掛け合わせによる結果だろう。
暑さの方のデータを見ると右肩上がりではあるものの、真夏日はそれほど変わらず、猛暑日が1990年代から大きく増えていると読み取れる。ただし暑さの体感は「真夏日+猛暑日」なので、気象庁にはそのデータも作成して欲しいのだけれどーーー
熱帯夜のグラフ。こちらは一目瞭然の右肩上がり。
ただし2010年頃から低下傾向が見られるのが意外だった。
簡単に結論づける気はないけれど、気候への関心が寒さ<暑さになる理由のひとつとして、熱帯夜の増加が原因とする仮説も考えられる。先ほど服装について書いたが、どんなに寒くてもとりあえず布団にくるまれば暖かく寝られるのに対し、熱帯夜は素っ裸でも暑くて眠れないから。
とりあえず来週は暖かくして過ごしましょう。
これは寒くて大変!と思うと同時に「東京で0度以下になる日はどれくらいあったっけ?」という疑問がふと起こる。ないことはないのは分かっている。以前にベランダに置いてあったバケツに氷が張ったのを写真に撮ったから。
しかしどうにも天気予報で0度以下の数字を見た記憶がない。
だから今回驚いたのだ。
そこで調べてみると驚愕の事実が!(おおげさ)
過去5年間で東京の1月に最低気温が0度以下の日数を数えると
2022年1月 8日 一番寒い日の最低気温は−3.5度
2021年1月 8日 一番寒い日の最低気温は−2.4度
2020年1月 0日
2019年1月 3日 一番寒い日の最低気温は−1.2度
2018年1月 13日 一番寒い日の最低気温は−4.0度
※ちなみにベランダに氷が張った2013年2月25日の最低気温は−0.4度
0度以下なんてめずらしいことでも何でもなかった
そんなにあったのかと、驚愕すべきは自分の記憶力のなさである(/o\)
暑さの記憶は長く残る。私は2010年と2018年の夏がとても暑かったのを(あれこれ身の回りにエピソードもあったので)未だによく覚えている。2010年はともかく2018年のことなら話をして通じる相手がまだいるかも知れない。それに対して寒さの記憶は春になって暖かくなると消滅してしまうように思う。格別に寒かった年の記憶なんて特にない。
これは記憶の仕組みがおかしいのか、あるいは寒さより暑さの方が身体に負担となるからなのか。おそらく後者のような気がする。また暑くても薄着になるのは限界があるが、寒ければいくらでも着込めるのも影響しているだろう。
また寒いより暑いのに関心が高いのは気象用語の認知度にも表れている。
夏日・・・・最高気温25度以上の日
真夏日・・・最高気温30度以上の日
猛暑日・・・最高気温35度以上の日
熱帯夜・・・最低気温25度以上の日
温度の定義まで覚えているかは別として、ほとんどの人はこの言葉を知っているし、会話でもよく使われる。一方で
冬日・・・・最低気温が0度未満の日
真冬日・・・最高気温が0度未満の日
はあまり聞かないし、口にする人も少ないはず。だいたい暑さを示す用語が4つあるのに寒さは2つしかないなんて不公平(^^ゞ それは日本が気象区分的に温帯で、それほど寒くはならない場所に位置しているからだろうか。もっと寒い地域では寒さを示す気象用語がもっとあるのかな?
ついでに言うと猛暑の言葉はよく使われるのに、その対義語である厳冬の単語は知らない人のほうが多い。初めてなら読み方も迷うはず。これは「げんとう」。
気候がだんだんと温暖化しているのも、関心が寒さ<暑さとなる理由のひとつかも知れない。
これは気象庁の提供しているグラフで、東京の冬日の年間日数の推移を示したもの。
棒グラフ(緑)は毎年の値、折れ線(青)は5年移動平均値。
まあビックリするくらい少なくなっている。戦前は年間60日以上はザラ。それが戦後になって右肩下がりに低下し、1980年代中頃からは10日間に満たない年のほうが多い。そりゃ寒さに対する関心も薄れるというもの。おそらくこれはいわゆる地球温暖化とヒートアイランド現象の掛け合わせによる結果だろう。
暑さの方のデータを見ると右肩上がりではあるものの、真夏日はそれほど変わらず、猛暑日が1990年代から大きく増えていると読み取れる。ただし暑さの体感は「真夏日+猛暑日」なので、気象庁にはそのデータも作成して欲しいのだけれどーーー
熱帯夜のグラフ。こちらは一目瞭然の右肩上がり。
ただし2010年頃から低下傾向が見られるのが意外だった。
簡単に結論づける気はないけれど、気候への関心が寒さ<暑さになる理由のひとつとして、熱帯夜の増加が原因とする仮説も考えられる。先ほど服装について書いたが、どんなに寒くてもとりあえず布団にくるまれば暖かく寝られるのに対し、熱帯夜は素っ裸でも暑くて眠れないから。
とりあえず来週は暖かくして過ごしましょう。
wassho at 22:19│Comments(0)│
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