2023年02月13日

ではパスタが黄色いのは?

小麦粉は白いから、それから作ったうどんや素麺も白い。
なのに中華麺が黄色いのは卵が入っているからだと思っていたら、
そうではなく「かん水」=アルカリ性の塩水で生地を練る時に、
小麦に含まれるフラボノイド系色素が化学反応を起こして発色して黄色くなる。

ーーーというのが前回に書いた内容。

ではスパゲッティをはじめとするパスタはどうなんだ?が次の疑問。
中華麺の黄色系とはやや色味が違うけれど、明らかに小麦粉の白とは違う。
まさかイタリアで「かん水」は使っていないはず。

1パスタ

中華麺ほどは疑問に思っていなかったものの、ついでに調べてみたら、
これはパスタに使われている小麦が白ではなく黄色いからと分かった。

その小麦とはデュラムセモリナ。
何となく昔から聞き覚えのある言葉。

デュラムが小麦の品種名で、セモリナとは粗挽きとの意味。だからデュラムセモリナとは「粗挽きのデュラム種の小麦粉」。画像検索の写真で見ると、確かにやや黄色っぽい。これはニンジンやトマトなどと同じカロテノイド系色素を含んでいるため。

2デュラムセモリナ

話はそれるが無料の写真サイトで小麦粉の写真を探していたら、こんなのを見つけた。この小麦は真っ白じゃないか。カメラマンはデュラムセモリナのことを知らなかったんだろうな。別に知らなくてもいい知識とはいえ、知らなきゃ知らないで、思わぬところで恥をかく場合もあるものだ。
3小麦粉写真


イタリアでは乾燥パスタは、このデュラムセモリナと水だけで製造しなければいけないとの法律があるらしい。ところで一般に小麦粉には次の分類がある。

   薄力粉:軟質小麦:ケーキ、お菓子、お好み焼き、天ぷら、素麺など

   中力粉:中間質小麦:うどん、フランスパンのような固いパンなど

   強力粉:硬質小麦:食パンのような柔らかいパン、餃子の皮、中華麺、ピザなど

へえ〜、素麺とうどんと中華麺では小麦の種類も違っていたんだ。軟質〜硬質は粒の固さと思われるが、小麦粉のグルテン(タンパク質)含有量でも区別されている。

   薄力粉:軟質小麦:グルテン8.5%以下

   中力粉:中間質小麦:グルテン9%前後

   強力粉:硬質小麦:グルテン12%以上

8.5%以下と9%前後って微妙な気もするがーーー

デュラム小麦のグルテン含有量は強力粉と同じ程度だが、性質が異なり「伸びにくく歯切れがよい」のだそうだ。またとても固いので粗挽き(セモリナ)以外には挽けないとされる。だからデュラム小麦は常にデュラムセモリナ。(小麦でも粗挽きの対義語は細挽きなのかな?)


ところでグルテンって、近頃はグルテンフリーなんて言葉をよく聞く。当然グルテンが含まれていないとの意味である。それが取り沙汰されるということはグルテンは身体に悪いのだろうか。食品アレルギーみたいなもので、異常が起きなければ関係ないと思っているのだが。パンやパスタが食べられなくなると困るので調べていない(^^ゞ



ーーー続く

wassho at 20:56│Comments(0) ノンジャンル 

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔