2023年12月16日

御殿山庭園は日当たり悪く紅葉はーーー

12月3日に城南五山の池田山&御殿山で紅葉狩り。
池田山公園を後にして御殿山庭園へ向かう。


ところで池田山公園は急な傾斜地に造られていて、池がある下の部分は窪地のようになっている。そして窪地で日当たりが悪いのか、池の周りの紅葉は発色が冴えないと前回に書いた。

それで心配事がーーー
御殿山庭園は敷地全体が窪地なのだ!


池田山の高台から1号線に降りて、それを渡って通称「ソニー通り」と呼ばれる五反田から御殿山を経て第一京浜(国道15号)につながる道路に入る。かつてはこのあたりにソニー本社や関連ビルがたくさんあったのが名前の由来。なお2007年にソニーは本社を芝浦に移転。

ソニー通りを途中で右折。
少し進むといわゆる閑静な住宅街が広がる雰囲気になる。
10DSCF7113


突き当たりにあるのはミャンマー大使館。
11DSCF7119

以前に通りかかったときは、ミャンマー人&日本人が数十名で「アウンサンスーチー釈放!」のプラカードを持って静かなデモをしていた。

ところでほとんどの人は彼女の名前をアウンサン・スーチーだと思っている。アウンサンが名前でスーチーが苗字。でも実はアウンサンスーチー全体で名前である。そしてミャンマー人には苗字がない! なぜないのか、なくて困らないのかまでは調べていないものの、とにかくない。またモンゴル、インドネシア、アイスランドも苗字がないようだ。

アウンサンスーチーの名前は父親のアウンサン、父方の祖母であるスー、母親のキンチーからチーを取っているらしい。だからもし中黒を入れるならアウンサン・スー・チー。でもこれは太郎を太・郎にするようなものかな。アウンサンスーチーは長いのでニュースなどでスーチーさんやスーチー女史なんて言われたりもする。ひょっとしたそれは失礼な呼び方なのかも知れない。


ミャンマー大使館に突き当たって左に曲がればすぐに御殿山庭園。
写真左下の低い壁の先が窪地になっていてそこにある。
12DSCF7120


上の写真を撮ったのはこの看板の現在位置のところ。
13DSCF7121


低い壁の下をのぞいてみる。
赤や黄色が見当たらないじゃないか(/o\)
14-1DSCF7122

14-2DSCF7123


とりあえずまだ庭園には降りずに、
案内看板の左上側の通路を歩く。
15DSCF7124


御殿山トラストシティのビルをバックに。
16DSCF7129


街灯がジャマなので消したった(^^ゞ
16DSCF7129のコピー

わざわざ街灯まで消した写真にしたのは、これがここで最もきれいな紅葉だったから。そしてこれは庭園の外にあった樹木。それ以上はお察しをm(_ _)m


写真の奥にある左のビルが御殿山トラストタワーでオフィスビル。右側は御殿山トラストコート(マンション)と東京マリオット(ホテル)が同居するビル。このふたつが合わさって御殿山トラストシティ。御殿山庭園はその付属施設のようなもの。

御殿山トラストシティは森トラストの経営。森ビルの創業者亡くなる→次男が森ビルを、三男が森ビル開発等を継ぐ。次男と三男の路線対立で、1999年に三男の配下企業は森ビルグループから離脱し、森ビル開発を森トラストに社名変更。現在、森ビルと森トラストに資本関係はなく全く別の企業。ヒルズと名前が付くのは森ビルの物件。

ここの開業は1990年。当初の名前は森ビル開発がまだ森ビルグループだったので御殿山ヒルズ。2002年に御殿山ガーデンに名称変更。さらに2013年に御殿山トラストシティに再変更している。


生臭い話はこれくらいにして、隣にあったのをもう1枚。
これはハゼ。ハゼノキ(ハゼの木、櫨の木)ともいうウルシの仲間
17DSCF7131

ハゼの実からは和ロウソクの原料である木蝋(もくろう)が採れる。ちなみに和ロウソクの原料が植物性油脂なのに対して、洋ロウソクは蜜蝋、魚油、鯨油など動物性油脂を経て18世紀後半からは石油から作られるパラフィン。


ここから水が湧き出て、
18DSCF7132


こちらに流れていき、
19DSCF7133


庭園の中に落ちている。
これは撮影が楽しめそう。
20DSCF7135


まだ庭園には降りずに先に進む。
21DSCF7138


マリオットの入り口までやってきた。
22DSCF7140

1990年に開業し御殿山ヒルズ、御殿山ガーデンの時代である2013年12月まではホテルラフォーレ東京だった。品川駅からは無料送迎バスがあるものの、歩けば坂道で10数分はかかるのでちょっと不便な立地。また出入り口はもちろん別々だとしても、マンションとホテルが同じビルに入っているのは珍しいのでは?


道を引き返して、これはまだ庭園の外。
庭園の中から上まで伸びている木はきれいに色づいている。
30DSCF7141


ようやく庭園に降り
噴水や滝があればお約束のハイスピード撮影。
これはシャッタースピードをオートモードで1/70秒。
31DSCF7143-70


そして1/1000秒にマニュアル設定。
32DSCF7145-1000

アレッ? 少し止まっている雰囲気はあるけれど大して違わない。
ただ水が落ちているだけで動きがないからか。


しかしこちらでは漠然と水しぶきに見えていたものが、らせん状に回転していたとわかる。上がオートモードで1/80秒、下が1/1000秒。
33DSCF7152-80

34DSCF7154-1000


調子に乗って1/2000秒。
シャッタースピードが速い=短時間の露光なので写真が暗くなる。
35DSCF7158


フォトショップ(画像ソフト)で明るさを補正したもの。
36DSCF7158-2000

どうして水が流れていると、いつも無性にハイスピード撮影をしたくなるのか。自分でも不思議だったけれど、最近ようやく理由がわかった。葛飾北斎も波しぶきの一瞬の形を捉えて浮世絵にしている。彼は私の先祖に違いない(^^ゞ
神奈川沖浪裏



庭園内散策。
何の木かわからないがピンクのきれい花。
40DSCF7171


肝心の御殿山庭園の紅葉はというと、
上まで伸びて日が当たってきれいに紅葉しているのはごくわずかで、
41DSCF7165

42DSCF7174


少し下だと色もぼやけている。
これでもまだましな方。
43DSCF7172


仕方ないので鮮やかなグリーンも清々しいカエデでも。
44DSCF7176

ところで紅葉関連は言葉がややこしい。まず

   紅葉:こうよう:赤く色づく
   黄葉:こうよう:黄色く色づく

と同音異義語がある。また紅葉は

   紅葉:こうよう
   紅葉:モミジ

と同形異音異義語でもある。
そしてモミジとカエデはどう違うのか。
どうのふたつの考えがあるようだ。

   カエデ:木の品種名
   モミジ:カエデの葉が紅葉した状態をそう呼ぶ

   カエデ:葉の切れ込みの浅いもの
   モミジ:葉の切れ込みの深いもの  イメージ図はここをクリック

あまり葉の形まで観察しないから私は前者を支持。
でも実際は紅葉していないものをモミジと呼ぶことも多い。

ついでに同音異義語と違って、
同形異音異義語(単に異音異義語ともいう)はあまり聞き慣れない言葉。
参考までに

 同型異音語:同じ漢字で読みは違うが意味は同じ
       →日本:にほん、にっぽん   開く:ひらく、あく

 同形異音異義語:同じ漢字でも読みが違えば意味も変わる
       →生花:いけばな、せいか   市場:いちば、しじょう



御殿山庭園には先ほどの落流だけではなく滝もある。
一番高いところで落差は7〜8mくらいかな。
見ての通り人工的に作られたものだけれど、何となく古代遺跡っぽい。
50DSCF7183


こちらの方が1/2000秒で葛飾北斎らしくなった。
51DSCF7185


庭園内風景。
窪地なので日当たり悪く冴えない発色。
60DSCF7209


多少は赤いところもある程度。
61DSCF7211


ツワブキでも眺めよう。
62DSCF7214


庭園を出て窪地の上にある通路。
65DSCF7220


上からのぞき込んでも冴えない風景に変わりなし。
66DSCF7219


紅葉は今ミッツだったが、ここはサクラ名所としてはそこそこ有名。
また紅葉を除けば(しつこい)、小さいながら庭園の雰囲気もいい。
※面積は0.68ヘクタール

ただし難点はすぐ隣にJRの線路が通っていること。電車の音が高いタワービルで反射して庭園に降りてくるのかレールから出る騒音がとてもうるさい。
67DSCF7223


最後に滝を上から眺めて御殿山庭園の散策を終了。
次はサクラを見に来ましょう。
DSCF7226

DSCF7240




おしまい

wassho at 22:24│Comments(0) お花畑探訪 

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔