2023年12月27日

紅葉のつもりが桜が咲いていた旧芝離宮庭園 その2

2つ前の投稿にも書いたように芝離宮庭園に来たのは、その前に訪れた清澄庭園の紅葉が見応えに欠けたから。芝離宮庭園の紅葉がどの程度のものかは特に調べなかったものの、「離宮」と名前がついていれば何となく風流な紅葉で素敵なイメージがするじゃない。

いってみれば清澄庭園の仇を芝離宮で取るつもりだったけれど、
逆に返り討ちに遭ってしまったーーーお話のさて始まり始まり。


入り口をくぐって、
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目の前に広がる光景。
こ、こ、こ、紅葉は?
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見回せばポツンポツンと紅葉が散見できるものの、苑内の紅葉比率が少なくて残念だった清澄庭園のさらに1/10くらいだろうか(/o\)
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マツを眺めるのが好きでよかったゼ。
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かなり大きなサイズだった雪見灯籠。
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同じく雪見と名前がつく雪見障子は、雪景色を眺めるために下半分が紙ではなくガラスになっている障子(しょうじ)。しかし雪見灯籠は雪景色とは機能的に何の関係もない。基本的には灯籠(とうろう)デザインの名前で、

   石でできている
   上部の傘が広い
   脚部が3つか4つに分かれている

形のものが雪見灯籠で、灯籠としてはポピュラーな部類に入る。
ではなぜ雪見と呼ばれるかというと、

   広い傘に雪が積もる姿を想像した
   あるいは傘に積もった雪を眺めて楽しんだ
   近江八景の浮身堂に形が似ていて、それが訛った
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などの説がある。

もっとも雪見障子だって雪景色だけでなく、季節を問わず部屋から庭を眺めるのが本来の目的。そう考えると雪見と名付けるのは、心情的な付加価値を高めるネーミング手法として昔からあったのだろう。



雪見灯籠の下にいたハトは清澄庭園で見たカモと同じように、
クチバシを背中の羽毛に突っ込んで暖めていた。水鳥ではないハトも寒いんだ。
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大山という小さな丘。
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ここから見えている範囲で庭園全体の4/5。
面積は4.3ヘクタール。
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ビルに取り囲まれているのは致し方ないところ。そして世界貿易センタービルを建設しているクレーンの横はJRの線路。新幹線も走っていてこの庭園はけっこううるさい。
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大山を先ほどの写真の後ろ側に下りる。
マツがいい感じ。
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そして紅葉しているサクラの隣にあったのは、
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十月桜。
なんと12月なのにサクラ花見ができた\(^o^)/
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春に咲くサクラと違って花数はスカスカ。
しかしネットの画像検索で他の十月桜を見ると、これはこういう咲き方のようだ。
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サクラのピンクを眺めるとしあわせな気分になるねえ。
まさに♪♪ちいさい春 ちいさい春 みつけた
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さて紅葉は期待外れでも庭園の散策を続けますか。
まずは逆さ富士ならぬ逆さビルの水面に揺れる姿を楽しみましょう。
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この先に見えた紅葉は、
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冴えない色。
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でも近づけば和の色合いが渋い。
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最もキレイだったのでこの程度。
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ところでいつも書いているように、紅葉は逆行気味で撮ると色が鮮やかになる。一般的には順光で日がたくさん当たっていた方が写真はキレイなので、太陽の位置は常に気になるところ。しかしこの庭園では珍しい経験をした。

太陽はこの方向。
こちらを向けば逆光になる。
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しかしその対面のビルに太陽が反射して、
こちらを向いても逆光になる場合があった。
どないしたらエエネン(>_<)
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芝離宮庭園で紅葉が最も賑やかだったのはこの一画。
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これは清澄庭園でも紅葉のアイコンとなっていたハギノキ。
その下の草も少し色づいて、なぜかオレンジ白菜を連想する。
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その前にいるカモ。
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こちらも清澄庭園のカモと同じようにクチバシを背中の羽毛に突っ込んでいる。そのときに調べたら、クチバシをそうやって暖めながら寝ているとの情報もあった。しかし後で写真で確認すると目は閉じていない。そこで今回はじっくり観察するとクチバシを突っ込みながら移動したり、ときどき突っ込むのをやめたりしていたので寝ているのではなさそう。
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ところで清澄庭園のブログでは

   カモは公園の池などいろいろなところにいるが、私がカワイイではなく
   オイシソウと思いながら眺めているのをコイツらは知らない

とも書いた。今回はネギならぬオレンジ白菜の前にカモである。
お腹すくヤロ(^^ゞ


ハギノキの周りにある紅葉が賑やかな一画に移動。
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この日にレッドオータムを感じられたのはここだけ。
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これは順光で撮ったもの。色ははそこそこ鮮やかだが、順光だとツヤのないマットな色調に写るから、やはり逆光のほうがキレイ。
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清澄庭園では池の中に置かれた様々な飛び石を歩いたが、
ここ芝離宮庭園では石の橋がたくさんあった。
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それを渡ってマツや石を眺めにいったり、
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まるでヨーロッパの古代遺跡のような石柱を見たり。
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これは茶室の門柱らしい。
門柱が石なのは日本では珍しいような気がする。
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そろそろ帰りましょう。
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出口はまるで個人宅の勝手口のような造り。
自分で押して扉を開く。
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紅葉はあえなく返り討ちに遭ってしまったものの、思いもかけずサクラを眺められたのはよかった。もしサクラがなければ「こんな庭園は潰してタワマンを建ててしまえ!」と思ったかも知れない(^^ゞ

残念ながら十月桜は1本しかなかった。秋から冬に咲くサクラは何種類かあるので、それらを100本ほど植えてこの庭園の名物にしたらいいのに。関係者の皆さんは是非ご検討を。

ところで何事も終わりよければすべてよし。今年はたくさん紅葉を見に出かけたのに、最後がこれじゃ〆られない。でも大丈夫、私には心強い味方がいる。それはまた後日に。



おしまい

wassho at 02:36│Comments(0) お花畑探訪 

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