2024年01月14日

シャツはインしないのだから水平カットでいいのでは?

以前に放送されていた帯状疱疹のテレビCMを、
最近また見かけるようになった。

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演じている小林薫はずいぶんとカジュアルなスタイルである。
そしてシャツはパンツの外に出している。
もしこの服装をした彼にどこかで会っても特に何も思わないはず。
でもこのCMを見たときは違和感を覚えた。

どうして病気の話でこのファッション?
親しみやすさを演出したかったのかな。
そして一旦その?モードに入った目でCMを見ると、
外に垂らしたシャツがやたら目につく。


それがきっかけで今回はシャツの話。

いつかは忘れたが、ずいぶんと前からシャツを「イン」するのはダサいとなっている。
これは2015年にドラマで刑事役の松坂桃李がオタクに変装したシーン。画像はhttps://www.cinemacafe.net/article/2015/10/27/35183.htmlから引用
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改めて確認すると電車男と瓜二つ。電車男の映画公開は2005年。また、この頃にオタクファッションのステレオタイプ的なイメージが確立したような気がする。
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ただしシャツを「イン」しなくなったのはさらに昔でもう記憶にない。ネットでは80年代後半の渋カジ、90年代中頃のヒップホップのブームの頃からと2つの説があるみたいだ。中間を取って1990年からだとすると、もう35年近く定着しているファッションセオリーである。


ファッションなんて個人の感覚ではあるものの、今現在、Tシャツやポロシャツを「イン」しているとかなり異様に感じる。シャツの場合はそれ以外のアイテムのテイストや組み合わせにもよるが、例えばジャケット&ネクタイなしでジーンズとかに「イン」だと違和感があると思う。

ただしファッションは時代と共に変化するから、今はダサいとされているシャツの「イン」だって、いずれまたそれがファッショナブルあるいは普通となるときが来る。女性ファッションでは「イン」を仕掛けたい向きもあるようで、こんなのを見つけた。画像はhttps://stripe-club.com/cts1/maedakein.htmlから引用
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左から
  左右の半分だけイン
  前だけイン
  インして引き出してふんわりと

半分とか前だけとか、ちょっと無理があるように思うけどなあ。こんな着こなしの人っているのだろうか。薄着の季節になったら街を歩く女性を注意して観察してみましょう。



ところで
カジュアルなスタイルではシャツを「イン」しないのが多数派なのに、どうしてシャツの裾はこんな形をしているのか前から疑問である。画像はhttps://shop.solve-grp.com/contents/wind/detail/54から引用
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まっすぐにカットすればいいのに。例えばアロハシャツのように「イン」しない前提のものはまっすぐカットされている。シャツを「イン」しないとだらしなく見えるのは、上の写真のような丸くて長い裾が原因。おそらくそれは見えてはいけないものとの潜在意識があるからだろう。画像はhttps://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4550512951629から引用
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ちなみに裾の形が丸いのはラウンドカットで、
まっすぐなのはスクエアカットやボックスカットと呼ばれる。

そして実はラウンドカットはシャツの歴史に由来している。

ヨーロッパでシャツの原型が生まれたのは16〜17世紀。当時は下着として着用されて、もっと裾が長かった。それはラウンドカットの前と後ろを股のところで交差させてパンツやブリーフの役目をさせていたから。そのためのデザインであり、現在のシャツのラウンドカットはその名残り。

想像するとなんかオムツみたい(^^ゞ

そんな面倒なことをせずにどうしてパンツをはかないのかと思ってしまうけれど、ブリーフが誕生したのが1935年(昭和10年)、トランクスが1915年(大正4年)頃とけっこう最近である。それまでシャツ以外の下着としては、ユニオンスーツという上下つなぎの下着を着ていたらしい。そういえば昔を描いた海外映画でたまに見るようにも思う。画像はhttps://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1805/22/news136.htmlから引用
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それはさておき、何事も合理性や妥当性があるからこそ物事は始まり、そしてそれがなくなっても形骸化して続くのが世の常。シャツのラウンドカットもその典型例。



ーーー続く

wassho at 20:23│Comments(0) ノンジャンル 

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