2024年05月22日
ミドリのもみじ狩り その2
池や東屋の手前にある芝生広場。
奥に見えているのは茶室+休憩所+管理事務所を兼ねた建物。
芝生に竹で作られた見慣れないものがーーー
このような配置で立ち入り禁止のプレートも一緒にあったので、この竹細工もその意味なのだろう。しかしどうして通路に面した位置ではなく芝生の中央部に置いてあるのかが不明。
見上げるともみじの新緑。
でもちょっと木の雰囲気が違う。
名札を見ると右はサワラで左がカエデ。サワラは真っ直ぐに伸び、カエデは横に枝を張るので、パッと見にはもみじばかりに見えたのが違和感の正体。
ところでもみじ関連は言葉がややこしい。
まず植物分類的にモミジとカエデは同じ。どちらもムクロジ科カエデ属。英語では Maple(メイプル)。なおメイプルシロップはメープルシロップとの表記も多い。
モミジは古語の「もみづ」が由来。意味は草木の葉が秋に色づくのを表した動詞。その名詞形が「もみぢ」。それで色づく葉の中で特にに赤くなる品種をモミジと呼ぶようになったとされる。
また学術的ではないものの葉の切れ込みが深いのをモミジ、浅いのをカエデと呼ぶ分類もある。カエデの語源は葉の形が「蛙(カエル)の手」に似ているから。画像はhttps://www.shinrin-ringyou.com/topics/kaede.phpから引用
ついでにイロハモミジ(最も多く見る品種)は葉が7つに切れ込んでいるものが多く、それを七文字であるイロハニホヘトになぞらえてのネーミング。
別の観点でややこしいのが紅葉を「もみじ」とも「こうよう」とも読むこと。さらに黄色く色づくのは黄葉といい、これも「こうよう」と発音するから混乱する。もっとも黄葉はあまり使われず「イチョウが紅葉してきた」なんて表現も多い。私はレッドオータム、イエローオータムと使い分けている。そんな英語は辞書には載っていないが、外人にもたいてい理解してもらえる。
さて黒い屋根瓦があってもどこか洋風なこの建物は、音楽評論家だった大田黒元雄の記念館。ここは彼の死後に自宅が寄付され、周辺の土地と合わせて公園となったところ。ドビュッシーを日本に紹介したともいわれる大田黒元雄(1893年・明治26年〜1979年・昭和54年)については前回訪れたときのブログに書いたから、興味があればご参照を。
ところで大田黒は苗字ぽくないので大田黒公園の名前には人物を感じない。でももし彼が鈴木や佐藤の苗字だったら鈴木公園とかになっていたのかな?
見学自由。
靴を脱がなければいけないので前回はパスしたが今回は入った。
入り口に年譜。
公開されているのは一部屋だけ。ここは自宅の母屋ではなく離れに当たる建物で大田黒の仕事部屋。(母屋は残っていない)
淡いパステルのタイル張りの壁は珍しい。
でもこの部屋にすごく馴染んでいる。
現在の感覚では華奢(きゃしゃ)に見えるピアノは、
スタンウェイ製。1900年に独のハンブルグ工場で製造されたと解説にあった。スタンウェイというとアメリカのピアノのイメージがあるが、創業間もない頃からアメリカとドイツの2本社体制。
ちなみにカエデの木は固いのでピアノにも多く使われている。それがこの公園にカエデが多いのと関係あるかどうかは知らない。
室内にはピアノ演奏が流れていた。しかしその音源はこのショボいラジカセ(/o\) CDとラジオだからCDラジオか。とにかくもう少しいい音でお願いしたい。
30歳前後の頃だろうか。
奥さんは声楽家の広田ちづえ。彼女の情報はネットにはなかった。
彼は100冊近い著作を残している。
ファイルに入っていたのは表紙や目次ばかりで中身を読めなかったのが残念。
蓄音機は蓋を開けておいてくれないと単なる家具(^^ゞ
部屋を別角度から。
この赤い椅子は何のため? 座ってピアノを眺めるの?
記念館を出て再び芝生広場。
記念館方向は逆光で木々が陰になっている。
反対側を向くと目に眩しいもみじの新緑!
それを見上げて眺めていると、
まるで墜落したような飛行機雲があった(^^ゞ
紅葉を見に出かけてミドリのもみじがあるように、
新緑の季節に紅葉しているもみじもある。
新緑もみじとの対比が美しい。
もっともこの紅葉は逆光で光を透かしているからキレイなのであって、
順光で撮ると汚く濁った色(/o\)
そんな種明かしはしないで光あふれる景色を楽しみましょう。
これは本日の魅力が全部詰まった1枚。日差しとそれに照らされてキミドリが色鮮やかなもみじの新緑、オレンジ色に輝いている紅葉、そして青空。
下の方に順光で写っている紅葉もある。同じ方向で撮っているのに順光と逆光が一緒なのが不思議。幹で光が反射しているのか?
新緑なので順光でもミドリもみじはキレイ。
陰になっている部分の柔らかい色合いも魅力的。
そして真逆光だと妖艶ですらある。
紅葉が好きで新緑はもっと大好きな私には、
実に楽しめたミドリのもみじ狩りだった。
もし新緑が好きならもみじを見に行きましょう。
おしまい
奥に見えているのは茶室+休憩所+管理事務所を兼ねた建物。
芝生に竹で作られた見慣れないものがーーー
このような配置で立ち入り禁止のプレートも一緒にあったので、この竹細工もその意味なのだろう。しかしどうして通路に面した位置ではなく芝生の中央部に置いてあるのかが不明。
見上げるともみじの新緑。
でもちょっと木の雰囲気が違う。
名札を見ると右はサワラで左がカエデ。サワラは真っ直ぐに伸び、カエデは横に枝を張るので、パッと見にはもみじばかりに見えたのが違和感の正体。
ところでもみじ関連は言葉がややこしい。
まず植物分類的にモミジとカエデは同じ。どちらもムクロジ科カエデ属。英語では Maple(メイプル)。なおメイプルシロップはメープルシロップとの表記も多い。
モミジは古語の「もみづ」が由来。意味は草木の葉が秋に色づくのを表した動詞。その名詞形が「もみぢ」。それで色づく葉の中で特にに赤くなる品種をモミジと呼ぶようになったとされる。
また学術的ではないものの葉の切れ込みが深いのをモミジ、浅いのをカエデと呼ぶ分類もある。カエデの語源は葉の形が「蛙(カエル)の手」に似ているから。画像はhttps://www.shinrin-ringyou.com/topics/kaede.phpから引用
ついでにイロハモミジ(最も多く見る品種)は葉が7つに切れ込んでいるものが多く、それを七文字であるイロハニホヘトになぞらえてのネーミング。
別の観点でややこしいのが紅葉を「もみじ」とも「こうよう」とも読むこと。さらに黄色く色づくのは黄葉といい、これも「こうよう」と発音するから混乱する。もっとも黄葉はあまり使われず「イチョウが紅葉してきた」なんて表現も多い。私はレッドオータム、イエローオータムと使い分けている。そんな英語は辞書には載っていないが、外人にもたいてい理解してもらえる。
さて黒い屋根瓦があってもどこか洋風なこの建物は、音楽評論家だった大田黒元雄の記念館。ここは彼の死後に自宅が寄付され、周辺の土地と合わせて公園となったところ。ドビュッシーを日本に紹介したともいわれる大田黒元雄(1893年・明治26年〜1979年・昭和54年)については前回訪れたときのブログに書いたから、興味があればご参照を。
ところで大田黒は苗字ぽくないので大田黒公園の名前には人物を感じない。でももし彼が鈴木や佐藤の苗字だったら鈴木公園とかになっていたのかな?
見学自由。
靴を脱がなければいけないので前回はパスしたが今回は入った。
入り口に年譜。
公開されているのは一部屋だけ。ここは自宅の母屋ではなく離れに当たる建物で大田黒の仕事部屋。(母屋は残っていない)
淡いパステルのタイル張りの壁は珍しい。
でもこの部屋にすごく馴染んでいる。
現在の感覚では華奢(きゃしゃ)に見えるピアノは、
スタンウェイ製。1900年に独のハンブルグ工場で製造されたと解説にあった。スタンウェイというとアメリカのピアノのイメージがあるが、創業間もない頃からアメリカとドイツの2本社体制。
ちなみにカエデの木は固いのでピアノにも多く使われている。それがこの公園にカエデが多いのと関係あるかどうかは知らない。
室内にはピアノ演奏が流れていた。しかしその音源はこのショボいラジカセ(/o\) CDとラジオだからCDラジオか。とにかくもう少しいい音でお願いしたい。
30歳前後の頃だろうか。
奥さんは声楽家の広田ちづえ。彼女の情報はネットにはなかった。
彼は100冊近い著作を残している。
ファイルに入っていたのは表紙や目次ばかりで中身を読めなかったのが残念。
蓄音機は蓋を開けておいてくれないと単なる家具(^^ゞ
部屋を別角度から。
この赤い椅子は何のため? 座ってピアノを眺めるの?
記念館を出て再び芝生広場。
記念館方向は逆光で木々が陰になっている。
反対側を向くと目に眩しいもみじの新緑!
それを見上げて眺めていると、
まるで墜落したような飛行機雲があった(^^ゞ
紅葉を見に出かけてミドリのもみじがあるように、
新緑の季節に紅葉しているもみじもある。
新緑もみじとの対比が美しい。
もっともこの紅葉は逆光で光を透かしているからキレイなのであって、
順光で撮ると汚く濁った色(/o\)
そんな種明かしはしないで光あふれる景色を楽しみましょう。
これは本日の魅力が全部詰まった1枚。日差しとそれに照らされてキミドリが色鮮やかなもみじの新緑、オレンジ色に輝いている紅葉、そして青空。
下の方に順光で写っている紅葉もある。同じ方向で撮っているのに順光と逆光が一緒なのが不思議。幹で光が反射しているのか?
新緑なので順光でもミドリもみじはキレイ。
陰になっている部分の柔らかい色合いも魅力的。
そして真逆光だと妖艶ですらある。
紅葉が好きで新緑はもっと大好きな私には、
実に楽しめたミドリのもみじ狩りだった。
もし新緑が好きならもみじを見に行きましょう。
おしまい
wassho at 21:25│Comments(0)│
│お花畑探訪