2024年09月22日
101回目の姿勢改善
骨盤が少し後傾していて、上半身がのけぞり気味なのが私の姿勢。
これは腰に負担がかかり、長く歩くと腰が疲れる。
それを姿勢が原因とは気付かず、長く歩けば多少疲れるのは当たり前だと思っていた。しかし今でもよく覚えているが、30代半ばのあるとき渋谷を歩いていて、その日は辛抱たまらないくらいに腰がだるくなる。すると身体が勝手に軽く前屈みの姿勢をとって、それでかなり楽になった。姿勢を意識するようになったのはそれから。
それ以来、姿勢を矯正するためにいろいろと心掛けてきた。たとえば操り人形のように糸で吊られている、乳首から延びる仮想ラインを地面と平行にするなどの「意識を持つ」といった方法。タイトルの「101回目」とはもちろん数が多いと誇張した修辞的表現。しかし少なくとも何十種類と試したはず。
どれもそれなりに効果はあっても問題はその意識をすぐ忘れて、上半身がのけぞり気味な姿勢に戻ってしまうこと。そしてまた新しい方法を思いついてーーーの繰り返し。思いつく度に今回の方法こそ決定打だとほくそ笑むのだが(^^ゞ
それでも20年ほど前に考案したコマネチ・メソッドは完成度が高く、つい最近までこれだけをやってきたし、20年も続けていれば身体が覚えて上半身がのけぞる姿勢に戻ることもなくなった。写真はhttps://www.fashion-headline.com/article/19492/72から引用
コマネチ・メソッドは上半身を矯正するのではなく、後傾している骨盤そのものを真っ直ぐにする発想。いわゆるビキニラインに手を押し当てると、骨盤が後傾しているから指先が前に出る。それを手のひらが地面と垂直になるまで押し込んで骨盤を立てる。骨盤が立てば上半身ものけぞらないとの理屈。ビキニラインに手を押し当てるポーズが、タケシのやっていたコマネチ!に似ているのでコマネチ・メソッドと名付けた。
正しい姿勢というと子供の頃にやらされた「気をつけ! 休め!」を思い出して疲れるイメージがあるかも知れない。「気をつけ」は両足を閉じているし、身体を気合いでこわばらせるから疲れるのであって、本来の正しい姿勢=真っ直ぐに立つのはすごく楽。楽をしたいから私は姿勢フェチなのである。
自分の姿勢が正しいかどうかを確認するのは次の方法が簡単。
普通に立つ。
つま先立ちを3〜5秒する。
(目一杯高くカカトを上げなくても大丈夫)
そして、そっとカカトを下ろしたときの状態が正しい姿勢。
つま先立ちをする→不安定になる→身体が本能的に最もバランスのよい状態をとって正しい姿勢になるのだと思う。カカトを下ろしたときに、上半身のどこにも力の入っていない楽チンさを感じられるから試してみて。
このつま先立ちチェックの方法を知ったのは2019年。やってみてコマネチ・メソッドで正しくなったはずの私の姿勢にも、まだ改善の余地があると自覚した。でもどこが違うのか、どうやってさらに改善すればいいのかわからない。しばらくは自宅でしょっちゅうつま先立ちをして、正しい姿勢の感覚を身体に覚え込まそうとしたものの、そんな挑戦が長続きするはずもなくーーー
転機がやってきたのは2022年。インナーマッスルに関する番組を見たのがきっかけ。冒頭で頭にお手玉を乗せれば、インナーマッスルが機能して、マットレスの上を歩いても不安定にならないとの実験をやっていた。これを見て(インナーマッスルとは無関係に)「歩いているときに少しうつむき加減かも知れない」との意識があった私は、マンションの廊下に出て頭にお手玉を載せたつもりで歩いてみた。
うつむきが解消されて視界が広がったのはもちろんとして、姿勢がコマネチ・メソッドよりよくなった実感があった。つま先立ちチェック直後の正しい姿勢とまったく同じ感覚。考えてみればつま先立ちするときは真っ直ぐ前を見ている。つまり、つま先立ちチェックをして感じたコマネチ・メソッドの改善の余地は頭の向きにあったのだ。
コマネチ・メソッドは20年続けて身体が覚え込んでしまったけれど、そのほかの改善方法はすぐその意識がなくなり長続きしないと先ほど書いた。このお手玉メソッドの素晴らしい点は、視線が上がって風景の見え方が変わり、
視線が正面だと身体が楽
うつむき加減だと楽じゃない
と脳が学習するからなのか、とにかく一度体験すると、後は勝手に脳がスイッチを入れて身体が自動的にお手玉モードになる。意識して正しい姿勢に矯正する必要がない。さらにお手玉モードでは骨盤も自然に立つので、コマネチ・メソッドも不要。
考えてみれば頭にお手玉の載せて歩くなんて、大昔からファッションモデルが取り入れている練習方法。まさに温故知新とはこのこと。
なお今までが4〜5m先の地面を見ながら歩いていたのが、このお手玉メソッドでは視線は目の高さで地面と平行になる。だから地面を直接見ていない。そのせいで最初はよくつまずいた。しかし不思議なことにしばらくするとつまずかなくなってくる。視線が地面と平行でも視界の下側に地面は捉えている。そのいわば周辺視界で状況を察知する能力を高めるよう、脳がプログラムを改良したのだろうか。何となく人体の不思議。
さてお手玉メソッドを知って、これこそ正真正銘の決定打だ、これで姿勢に関して今後は何の努力もいらないと喜んでいた。でもこれはまだ「100回目」の姿勢改善だったのである。
ーーー続く
これは腰に負担がかかり、長く歩くと腰が疲れる。
それを姿勢が原因とは気付かず、長く歩けば多少疲れるのは当たり前だと思っていた。しかし今でもよく覚えているが、30代半ばのあるとき渋谷を歩いていて、その日は辛抱たまらないくらいに腰がだるくなる。すると身体が勝手に軽く前屈みの姿勢をとって、それでかなり楽になった。姿勢を意識するようになったのはそれから。
それ以来、姿勢を矯正するためにいろいろと心掛けてきた。たとえば操り人形のように糸で吊られている、乳首から延びる仮想ラインを地面と平行にするなどの「意識を持つ」といった方法。タイトルの「101回目」とはもちろん数が多いと誇張した修辞的表現。しかし少なくとも何十種類と試したはず。
どれもそれなりに効果はあっても問題はその意識をすぐ忘れて、上半身がのけぞり気味な姿勢に戻ってしまうこと。そしてまた新しい方法を思いついてーーーの繰り返し。思いつく度に今回の方法こそ決定打だとほくそ笑むのだが(^^ゞ
それでも20年ほど前に考案したコマネチ・メソッドは完成度が高く、つい最近までこれだけをやってきたし、20年も続けていれば身体が覚えて上半身がのけぞる姿勢に戻ることもなくなった。写真はhttps://www.fashion-headline.com/article/19492/72から引用
コマネチ・メソッドは上半身を矯正するのではなく、後傾している骨盤そのものを真っ直ぐにする発想。いわゆるビキニラインに手を押し当てると、骨盤が後傾しているから指先が前に出る。それを手のひらが地面と垂直になるまで押し込んで骨盤を立てる。骨盤が立てば上半身ものけぞらないとの理屈。ビキニラインに手を押し当てるポーズが、タケシのやっていたコマネチ!に似ているのでコマネチ・メソッドと名付けた。
正しい姿勢というと子供の頃にやらされた「気をつけ! 休め!」を思い出して疲れるイメージがあるかも知れない。「気をつけ」は両足を閉じているし、身体を気合いでこわばらせるから疲れるのであって、本来の正しい姿勢=真っ直ぐに立つのはすごく楽。楽をしたいから私は姿勢フェチなのである。
自分の姿勢が正しいかどうかを確認するのは次の方法が簡単。
普通に立つ。
つま先立ちを3〜5秒する。
(目一杯高くカカトを上げなくても大丈夫)
そして、そっとカカトを下ろしたときの状態が正しい姿勢。
つま先立ちをする→不安定になる→身体が本能的に最もバランスのよい状態をとって正しい姿勢になるのだと思う。カカトを下ろしたときに、上半身のどこにも力の入っていない楽チンさを感じられるから試してみて。
このつま先立ちチェックの方法を知ったのは2019年。やってみてコマネチ・メソッドで正しくなったはずの私の姿勢にも、まだ改善の余地があると自覚した。でもどこが違うのか、どうやってさらに改善すればいいのかわからない。しばらくは自宅でしょっちゅうつま先立ちをして、正しい姿勢の感覚を身体に覚え込まそうとしたものの、そんな挑戦が長続きするはずもなくーーー
転機がやってきたのは2022年。インナーマッスルに関する番組を見たのがきっかけ。冒頭で頭にお手玉を乗せれば、インナーマッスルが機能して、マットレスの上を歩いても不安定にならないとの実験をやっていた。これを見て(インナーマッスルとは無関係に)「歩いているときに少しうつむき加減かも知れない」との意識があった私は、マンションの廊下に出て頭にお手玉を載せたつもりで歩いてみた。
うつむきが解消されて視界が広がったのはもちろんとして、姿勢がコマネチ・メソッドよりよくなった実感があった。つま先立ちチェック直後の正しい姿勢とまったく同じ感覚。考えてみればつま先立ちするときは真っ直ぐ前を見ている。つまり、つま先立ちチェックをして感じたコマネチ・メソッドの改善の余地は頭の向きにあったのだ。
コマネチ・メソッドは20年続けて身体が覚え込んでしまったけれど、そのほかの改善方法はすぐその意識がなくなり長続きしないと先ほど書いた。このお手玉メソッドの素晴らしい点は、視線が上がって風景の見え方が変わり、
視線が正面だと身体が楽
うつむき加減だと楽じゃない
と脳が学習するからなのか、とにかく一度体験すると、後は勝手に脳がスイッチを入れて身体が自動的にお手玉モードになる。意識して正しい姿勢に矯正する必要がない。さらにお手玉モードでは骨盤も自然に立つので、コマネチ・メソッドも不要。
考えてみれば頭にお手玉の載せて歩くなんて、大昔からファッションモデルが取り入れている練習方法。まさに温故知新とはこのこと。
なお今までが4〜5m先の地面を見ながら歩いていたのが、このお手玉メソッドでは視線は目の高さで地面と平行になる。だから地面を直接見ていない。そのせいで最初はよくつまずいた。しかし不思議なことにしばらくするとつまずかなくなってくる。視線が地面と平行でも視界の下側に地面は捉えている。そのいわば周辺視界で状況を察知する能力を高めるよう、脳がプログラムを改良したのだろうか。何となく人体の不思議。
さてお手玉メソッドを知って、これこそ正真正銘の決定打だ、これで姿勢に関して今後は何の努力もいらないと喜んでいた。でもこれはまだ「100回目」の姿勢改善だったのである。
ーーー続く
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