2024年10月05日

全部で何人? その2

前回は日本の人口推移について書いた。ただし本当に書きたかったテーマは人口推移とは直接関係のない「人口についてのちょっとした疑問」。ブログのタイトルがヒントだけれどわかるかな?

それについて調べていたら、いろいろと人口推移のデータも集まったし、そして本題に関してはまだほとんどわかっていないので、だったら人口推移も前振りでブログネタにしてみるかと書いたのが前回と今回。そして今回は世界の人口推移について。



4月に発表された国連の世界人口白書2024によれば、現在の世界人口は81億1900万人。ちなみに80億人を突破したのは昨年。調査して発表までには時間がかかるから、実際にはそれぞれ1年前だと思う。

これは人類が誕生して以降の人口推移グラフ。グラフは国連人口基金(UNFPA)https://x.gd/piFLc(短縮URL使用)から引用編集
G11世界人口〜古代

産業革命を契機に急激に増えているのが一目瞭然。産業革命が起きたのは18世紀半ば。グラフではその頃の人口が10億人。ざっくり300年前として、その間に8.1倍に増えた計算。

日本の産業革命は明治20年代半ばからで(明治維新は1868年、明治は明治45年まで)、西洋の150年遅れで産業革命が導入されたことになる。当時の人口は3340万人。現在の1億2400万人で上記と同じように計算すると150年で3.8倍の増加。


上のグラフはスタートが人類誕生時点だから産業革命以降がほぼ垂直線になっている。それではイメージをつかみにくいので、こちらは1800年が始まり=産業革命後の推移と予想。グラフはhttps://www.yomiuri.co.jp/world/20201117-OYT1T50173/から引用編集
G12世界人口〜近代

グラフでは50年ごとの人口が記されている。第2次世界大戦が終わったのは1945年だけれど、1950年で代用して戦後の人口増加を計算すると

   世界人口 81億1900万人 ÷ 25億人 = 3.2倍
   日本人口 1億2400万人 ÷ 8400万人 = 1.5倍

日本は戦後にすごく人口が増えたイメージを持っていたのに、
世界全体と較べると半分のペースだったとは意外。

実は世界の人口というとなぜか36億人の数字を思い出してしまう。調べてみるとそれは1969年から1970年頃。そのときに世界の人口について何か話題があったのか、それとも初めて知った世界の人口が36億人だったので覚えているのか。今となってはナゾ

さて上のグラフでは将来について2本の曲線が描かれている。人類は永遠に増え続けるのではなく、従来は国連の予想で2100年に109億人でピークに達すると考えられていた。しかし2020年に米国ワシントン大学が、ピークは2064年の97億人だとの説を発表して、見解が分かれている。まっ、どっちでもいいけど(^^ゞ  (なおこのグラフの作成は2020年で、国連も今年の7月に2080年代半ばにはおよそ103億人でピークに達すると予測を修正している)


現在、最も人口の多い国はインドで14億4,170万人、2位が中国の14億2,520万人。インドが中国を抜いたのは昨年2023年。中国の人口は2年連続で減少しており現在がほぼピークとみられている。一方のインドは2063年に17億人まで増加する見込み。人口が増えれば経済規模も大きくなるものの、それが1対1の正比例になるかどうかはまた別の問題。

話はそれるが50年ほど前に誰かに聞いたか何かで読んだ、
インドにまつわるこんな話。

  日本人は九九(9×9)を暗算できるが、インド人は99×99を暗算できるほど頭がいい。

  しかしインドは暑すぎて何事にもやる気が起きず怠け者の国民性である。
  また熱帯なので野宿しても死ぬことはないし、町や村のそこら中に果実が豊富に
  なっていて飢えもしない。それで働く気が起こらず、ますます怠け者になる。

  ただしインドがもう少し豊かになって冷房が普及すれば、
  元々頭のいい民族なのだからインドはものすごい国になる。

持って生まれた頭のデキが民族によって差があるとは思っていないし、かなり偏見に満ちた意見だと当時から思えた。しかし「冷房」が国家の命運を左右するなど、考えてもみなかった着眼点が新鮮でかつ印象深くて未だによく覚えている。

インドで冷房が普及したのがいつからかはともかく、現在インドのIT技術者は世界2位の規模。ちなみにトップ5は

   アメリカ 445万人
   インド  343万人
   中国   328万人
   日本   144万人
   ドイツ  121万人

インド国内のIT産業規模ではこれだけの技術者を雇用できず、インド人IT技術者はアメリカを始め世界中で活躍している。日本では楽天だけで数千人が在籍しているらしい。またGoogleやマイクロソフトなどの経営トップはインド系である。

インドの発展はさておいて、温暖化がさらに進んで日本でも野宿OK、路上の果物でお腹が満たせるようにならないかな(^^ゞ



話を世界の人口に戻すと、そのピークがいつかは別として100億人前後までは増え続ける。下記はそのエリア別の伸び方を示している。これからは現在14億人ほどのアフリカが11億人上乗せして地域別のトップに躍り出る。グラフはhttps://www.sri-sinc.jp/knowledge/2022052001.htmlから引用
G13地域別


それをもっと直感的に把握できるように描かれたのがこちら。近頃は観光地に行くと半分くらいは中国人?なんて思うことがある。そのうち右を見ても左を見てもアフリカの人だらけなんて時代も来るみたい。画像はhttps://vdata.nikkei.com/newsgraphics/population-and-world/から引用
G14-1

G14-2

G14-3

G14-4


さらに最初に話を戻して、現在の世界人口は81億1900万人。
1億人以上の国をリストアップすると

 1位 インド      14億4,170万人
 2位 中国       14億2,520万人
 3位 アメリカ     3億4,180万人
 4位 インドネシア   2億7,980万人
 5位 パキスタン    2億4,520万人
 6位 ナイジェリア   2億2,920万人
 7位 ブラジル     2億1,760万人
 8位 バングラデシュ  1億7,470万人
 9位 ロシア      1億4,400万人
 10位 エチオピア    1億2,970万人
 11位 メキシコ     1億2,940万人
 12位 日本       1億2,260万人
 13位 フィリピン    1億1,910万人
 14位 エジプト     1億1,450万人
 15位 コンゴ共和国   1億560万人

世界には約200の国がある。
そして人口7位までの国だけで、合計人口が41億8050万人と全体の半分以上を占める。ここには載せなかったが20位までの合計人口が56億5090万人。すなわち200カ国中1割の国に世界人口の7割が暮らしている計算になる。

東京の一極集中とよく議論の的になるが、東京都の人口は日本の11.3%。世界はもっと偏っているのだと改めて認識。もっともインドと中国に、あえてえいえばアホほど人がいるせいでそんな状況を生み出しているのだが。とにかく世界はいびつである。また世界の人口を考える際にインドと中国を含む・含まないに分ける必要もあると思う。


さてお勉強はこれくらいにして、
そろそろ本題に進まなければ(^^ゞ



ーーー続く

wassho at 18:40│Comments(0) ノンジャンル 

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔