2025年03月04日
ミモザとアカシアのあれこれ
駅までの道すがらにミモザの咲いているお宅が2軒ある。
先日、ミモザの黄色と青空の対比が余りに美しかったのでついシャッターを。ミモザはだいたいウメと同時期に咲き、これを見るともうすぐ春だと予感させられる。色合いはビビッドで夏っぽいけれど(^^ゞ
この黄色い花が咲く木を、ゆで卵が刻まれてトッピングされたミモザサラダのと連想で、ミモザと覚えている人は多いと思う。
でも本来ミモザはオジギソウ(おじぎ草)を指す呼び名。名前でわかるように木ではなく草だし、また花は淡い紫。ちなみにオジギソウは触られると葉を閉じて、お辞儀をしているように見えるのでその名がついた。
さて最初の写真で黄色い花を咲かせているのは、ギンヨウ(銀葉)アカシアやフサ(房)アカシアといったアカシアの木。でもなぜかミモザの名前で呼ばれている。しかも多くの国で。
それは
オーストラリア原産のアカシアがヨーロッパに持ち込まれる。
アカシアとミモザ(オジギソウ)は葉の形が似ているので、
昔から馴染みのあったミモザになぞらえてミモザアカシアと呼ばれ、
それがいつしかミモザと短縮され、その略称が定着する。
といったいきさつらしい。
そうして世界的にミモザといえばアカシアを指すのがデファクトスタンダードとなる。ヨーロッパにはミモザ祭りやミモザの日などがあるが、それらはすべてアカシアを意味している。オジギソウがかわいそうだね(^^ゞ
日本ではさらにややこしいことになっている。
日本でアカシアといえば、アカシアではない木を指すのだ。
その名もニセアカシア。
それは
明治になりハリエンジュというアメリカ原産の木が入ってくる。
なぜかそれをアカシアと呼んだ。
少し調べたものの理由はわからず。
アカシアと呼ばれることとなったハリエンジュは砂防対策や街路樹としての適性が高かったので広く普及し、日本人はハリエンジュをアカシアと思い込む。なおハリエンジュの花は白で咲くのは5月頃。どちらも同じマメ科ではあるが系統的には離れていて、花や葉の形もまったく違う。
また1960年(昭和35年)に🎶アカシアの雨にうたれて〜の唄がヒットし一気にアカシアの知名度も高まった。もちろんここで唄われているアカシアもハリエンジュ。他にも札幌をはじめ各地のアカシア並木に植えられているのもハリエンジュだし、アカシア蜂蜜として売られているのもハリエンジュの蜜を吸った蜂蜜。
そして時期は不明だが黄色い花を咲かせる本物のアカシアが日本に入ってくる。するとそれまでアカシアと呼ばれていたハリエンジュは、何とニセアカシアと呼ばれるようになった。今まで自分たちが間違ってアカシアと呼んでいたのに、それに気付くと「偽」の名前を付けるなんて! 人間の傲慢さを見た思いがするゾ。
ただし先ほど書いたように今でもハリエンジュは、ニセアカシアではなくアカシアと呼ぶのが一般的。昭和の懐メロだけでなく、ユーミンやレミオロメンにもハリエンジュをアカシアと唄っている曲があるらしい。黄色い花が咲く「ホンモノ」アカシアはミモザと呼ばれているから、名前の機能としては植物学的にはともかく一応の区別はできている。まあ「ニセ」とつくのはイメージがよろしくないし、それにニセアカシアの蜂蜜なんて表示したら売り上げにも響く。
そんなわけで
「ミモザの黄色い花がきれいですね」
「あれはアカシアですよ」
「アカシアの花は白でしょうが」
なんてケンカにならないよう気をつけてね。
先日、ミモザの黄色と青空の対比が余りに美しかったのでついシャッターを。ミモザはだいたいウメと同時期に咲き、これを見るともうすぐ春だと予感させられる。色合いはビビッドで夏っぽいけれど(^^ゞ
この黄色い花が咲く木を、ゆで卵が刻まれてトッピングされたミモザサラダのと連想で、ミモザと覚えている人は多いと思う。
でも本来ミモザはオジギソウ(おじぎ草)を指す呼び名。名前でわかるように木ではなく草だし、また花は淡い紫。ちなみにオジギソウは触られると葉を閉じて、お辞儀をしているように見えるのでその名がついた。
さて最初の写真で黄色い花を咲かせているのは、ギンヨウ(銀葉)アカシアやフサ(房)アカシアといったアカシアの木。でもなぜかミモザの名前で呼ばれている。しかも多くの国で。
それは
オーストラリア原産のアカシアがヨーロッパに持ち込まれる。
アカシアとミモザ(オジギソウ)は葉の形が似ているので、
昔から馴染みのあったミモザになぞらえてミモザアカシアと呼ばれ、
それがいつしかミモザと短縮され、その略称が定着する。
といったいきさつらしい。
そうして世界的にミモザといえばアカシアを指すのがデファクトスタンダードとなる。ヨーロッパにはミモザ祭りやミモザの日などがあるが、それらはすべてアカシアを意味している。オジギソウがかわいそうだね(^^ゞ
日本ではさらにややこしいことになっている。
日本でアカシアといえば、アカシアではない木を指すのだ。
その名もニセアカシア。
それは
明治になりハリエンジュというアメリカ原産の木が入ってくる。
なぜかそれをアカシアと呼んだ。
少し調べたものの理由はわからず。
アカシアと呼ばれることとなったハリエンジュは砂防対策や街路樹としての適性が高かったので広く普及し、日本人はハリエンジュをアカシアと思い込む。なおハリエンジュの花は白で咲くのは5月頃。どちらも同じマメ科ではあるが系統的には離れていて、花や葉の形もまったく違う。
また1960年(昭和35年)に🎶アカシアの雨にうたれて〜の唄がヒットし一気にアカシアの知名度も高まった。もちろんここで唄われているアカシアもハリエンジュ。他にも札幌をはじめ各地のアカシア並木に植えられているのもハリエンジュだし、アカシア蜂蜜として売られているのもハリエンジュの蜜を吸った蜂蜜。
そして時期は不明だが黄色い花を咲かせる本物のアカシアが日本に入ってくる。するとそれまでアカシアと呼ばれていたハリエンジュは、何とニセアカシアと呼ばれるようになった。今まで自分たちが間違ってアカシアと呼んでいたのに、それに気付くと「偽」の名前を付けるなんて! 人間の傲慢さを見た思いがするゾ。
ただし先ほど書いたように今でもハリエンジュは、ニセアカシアではなくアカシアと呼ぶのが一般的。昭和の懐メロだけでなく、ユーミンやレミオロメンにもハリエンジュをアカシアと唄っている曲があるらしい。黄色い花が咲く「ホンモノ」アカシアはミモザと呼ばれているから、名前の機能としては植物学的にはともかく一応の区別はできている。まあ「ニセ」とつくのはイメージがよろしくないし、それにニセアカシアの蜂蜜なんて表示したら売り上げにも響く。
そんなわけで
「ミモザの黄色い花がきれいですね」
「あれはアカシアですよ」
「アカシアの花は白でしょうが」
なんてケンカにならないよう気をつけてね。