2025年03月30日
小惑星の話の続き
2月20日に「小惑星との衝突まであと7年と306日」のブログを書いたら、2月25日には地球との衝突確率が0.0017%まで下がってほとんど意味のない数字に。それでも最初のブログのときにあれこれ調べた内容で続編をふたつ付け加えた。
2月20日:小惑星との衝突まであと7年と306日
2月26日:とりあえず小惑星「2024 YR4」の衝突確率はほぼ消滅
3月02日:とりあえず小惑星「2024 YR4」の衝突確率はほぼ消滅 その2
もう既に誰も2024YR4のことなど話題にしていないが、
今回は2月26日に少し触れた
「ところで前回のブログを書いたときに、
いろいろ調べていたら衝撃的な事実を発見した(ちょっと大げさ)」
についての書き足し。
<その1 危険視されているのは直径140mから>
火星と木星の間には小惑星帯と呼ばれるエリアがあり、無数の小惑星がそこで地球と同じように太陽の回りを公転している。でもときおり木星の重力によって軌道を乱されて地球に向かってくる小惑星が現れる。今回の2024YR4もそのひとつ。
それらの小惑星と、地球に接近する軌道を持つ彗星は総称してNEO(ネオ:Near-Earth Objects:地球近傍天体または地球接近天体)と呼ばれている。その数は推定で2万5000個。なぜか最新の数字が見つからないのだが、2013年6月に1万個目の小惑星「2013 MZ5」が発見されている。
その中で地球にとって特に危険な小惑星がPHA(Potentially Hazardous Asteroid:潜在的に危険な小惑星)と分類される。2012年時点で登録されているのは1331個。(それにしてもこの時代になぜ10年以上前の数字しか見つからないのだ。それ以降に発見されていないとも考えづらいが)
PHAに該当する条件は
その公転軌道が地球の公転軌道と交差する
地球から0.5天文単位に接近する
(天文単位=地球と太陽との平均距離=1億5000万キロ)
この0.5天文単位に接近するの意味がよくわからない。公転軌道が交差するなら、いつかは必ず衝突するはずなのに。ひょっとしたら「数百年以内に」などの前提がついているのかも知れない。
それはさておき、
PHA該当のもうひとつの条件が
直径が140m以上
意外だと思ったひとつめがこれ。
ミニマムサイズが大きすぎない?
2024YR4が地球に衝突したらどうなるかについて2月20日のブログを引用すると、
■■■■■
2024YR4は秒速17km=時速6万1200km=なんとマッハ51!で落ちてくるとの推定。そして地上に衝突した際の運動エネルギーはほぼすべて熱エネルギーに変換されるらしい。都市部に落ちた場合をイメージしやすいように東京で例えると、原爆3300倍の爆発によって23区内は焼け野原ならぬ溶け野原になって消滅。その熱と衝撃波が周辺に広がって、東京駅から半径70kmの首都圏は今まで経験した震災・津波被害の比ではないレベルに破壊されるのではないか。それだけのエリアを復旧復興する経済力はどんな国にもないから、被災地は放棄になる可能性もある。住んでいた人もいなくなるわけだし。想像を絶するとはまさにこのこと。
■■■■■
その2024YR4は直径が40〜90mなのでPHAに該当しない。東京23区相当の面積が溶け野原になる程度の被害規模は、天文学のスケールではたいしたことないのかな。
それとどうして140mなんて中途半端な数字? 最初は、こういうのを取り仕切っているのはたいていNASAだからアメリカの単位に合わせたのかと思った。しかし140mは153ヤード、459フィートとどの単位でも中途半端。
何となく解せなかったものの、ひょっとしたらこれは観測の限界が140mあたりなのかとも思えてきた。それに関連したのがふたつ目の発見で、これはちょっとだけ衝撃的。
<その2 発見からたった13時間半で地球に衝突する>
2024YR4は地球に昨年の12月25日に最接近した。ただし発見されたのは最接近2日後の12月27日。12月25日に最接近したとは発見後の軌道観測を逆計算した結果。どうして最も近い位置ではなく、少し離れたところで発見されたのかは当時の記事にはなかったように思う。
最接近したとき地球との距離は82万8800kmで、これは月との距離の2.16倍。つまりこれくらい近くまで来ないと直径40〜90mの小惑星は発見できない(場合もある)のだ。これがどれくらいヤバイかというと2024YR4のスピードは時速6万1200kmだから
82万8800km ÷ 6万1200km= 13.567
2024YR4が衝突コースだった場合、それは発見からわずか13時間半後!
もし東京に落ちてくるなら首都圏より外側に避難しなければならない。東京の人口は1398万人、首都圏全体では4434万人。それだけの人数が13時間半以内に首都圏外まで避難するのは絶対に無理。というか10万人だって不可能なはず。
実際にそんな事態になったらどうしようか。
ニュースを知ったときに運良く新幹線のそばにいれば、切符がなくても即座に無理やり飛び乗るのが最も確実な行動。でもそんなに都合よく行かないだろうから、♪♪盗んだバイクで走り出す〜が次の作戦になるな。そして渋滞を避けるため中央道か関越道の上り車線(東京行き)を逆走して逃げると思う。だからクルマではなくバイク。ただそれだって、幸運にもガソリン満タンで鍵がついたままになっているバイクが見つかればの話だけれど(^^ゞまあ小惑星が落ちれば溶け野原になって痛みも感じず即死なので、ジタバタせずにこれも運命と受け入れるかも知れない。
ーーー続く
2月20日:小惑星との衝突まであと7年と306日
2月26日:とりあえず小惑星「2024 YR4」の衝突確率はほぼ消滅
3月02日:とりあえず小惑星「2024 YR4」の衝突確率はほぼ消滅 その2
もう既に誰も2024YR4のことなど話題にしていないが、
今回は2月26日に少し触れた
「ところで前回のブログを書いたときに、
いろいろ調べていたら衝撃的な事実を発見した(ちょっと大げさ)」
についての書き足し。
<その1 危険視されているのは直径140mから>
火星と木星の間には小惑星帯と呼ばれるエリアがあり、無数の小惑星がそこで地球と同じように太陽の回りを公転している。でもときおり木星の重力によって軌道を乱されて地球に向かってくる小惑星が現れる。今回の2024YR4もそのひとつ。
それらの小惑星と、地球に接近する軌道を持つ彗星は総称してNEO(ネオ:Near-Earth Objects:地球近傍天体または地球接近天体)と呼ばれている。その数は推定で2万5000個。なぜか最新の数字が見つからないのだが、2013年6月に1万個目の小惑星「2013 MZ5」が発見されている。
その中で地球にとって特に危険な小惑星がPHA(Potentially Hazardous Asteroid:潜在的に危険な小惑星)と分類される。2012年時点で登録されているのは1331個。(それにしてもこの時代になぜ10年以上前の数字しか見つからないのだ。それ以降に発見されていないとも考えづらいが)
PHAに該当する条件は
その公転軌道が地球の公転軌道と交差する
地球から0.5天文単位に接近する
(天文単位=地球と太陽との平均距離=1億5000万キロ)
この0.5天文単位に接近するの意味がよくわからない。公転軌道が交差するなら、いつかは必ず衝突するはずなのに。ひょっとしたら「数百年以内に」などの前提がついているのかも知れない。
それはさておき、
PHA該当のもうひとつの条件が
直径が140m以上
意外だと思ったひとつめがこれ。
ミニマムサイズが大きすぎない?
2024YR4が地球に衝突したらどうなるかについて2月20日のブログを引用すると、
■■■■■
2024YR4は秒速17km=時速6万1200km=なんとマッハ51!で落ちてくるとの推定。そして地上に衝突した際の運動エネルギーはほぼすべて熱エネルギーに変換されるらしい。都市部に落ちた場合をイメージしやすいように東京で例えると、原爆3300倍の爆発によって23区内は焼け野原ならぬ溶け野原になって消滅。その熱と衝撃波が周辺に広がって、東京駅から半径70kmの首都圏は今まで経験した震災・津波被害の比ではないレベルに破壊されるのではないか。それだけのエリアを復旧復興する経済力はどんな国にもないから、被災地は放棄になる可能性もある。住んでいた人もいなくなるわけだし。想像を絶するとはまさにこのこと。
■■■■■
その2024YR4は直径が40〜90mなのでPHAに該当しない。東京23区相当の面積が溶け野原になる程度の被害規模は、天文学のスケールではたいしたことないのかな。
それとどうして140mなんて中途半端な数字? 最初は、こういうのを取り仕切っているのはたいていNASAだからアメリカの単位に合わせたのかと思った。しかし140mは153ヤード、459フィートとどの単位でも中途半端。
何となく解せなかったものの、ひょっとしたらこれは観測の限界が140mあたりなのかとも思えてきた。それに関連したのがふたつ目の発見で、これはちょっとだけ衝撃的。
<その2 発見からたった13時間半で地球に衝突する>
2024YR4は地球に昨年の12月25日に最接近した。ただし発見されたのは最接近2日後の12月27日。12月25日に最接近したとは発見後の軌道観測を逆計算した結果。どうして最も近い位置ではなく、少し離れたところで発見されたのかは当時の記事にはなかったように思う。
最接近したとき地球との距離は82万8800kmで、これは月との距離の2.16倍。つまりこれくらい近くまで来ないと直径40〜90mの小惑星は発見できない(場合もある)のだ。これがどれくらいヤバイかというと2024YR4のスピードは時速6万1200kmだから
82万8800km ÷ 6万1200km= 13.567
2024YR4が衝突コースだった場合、それは発見からわずか13時間半後!
もし東京に落ちてくるなら首都圏より外側に避難しなければならない。東京の人口は1398万人、首都圏全体では4434万人。それだけの人数が13時間半以内に首都圏外まで避難するのは絶対に無理。というか10万人だって不可能なはず。
実際にそんな事態になったらどうしようか。
ニュースを知ったときに運良く新幹線のそばにいれば、切符がなくても即座に無理やり飛び乗るのが最も確実な行動。でもそんなに都合よく行かないだろうから、♪♪盗んだバイクで走り出す〜が次の作戦になるな。そして渋滞を避けるため中央道か関越道の上り車線(東京行き)を逆走して逃げると思う。だからクルマではなくバイク。ただそれだって、幸運にもガソリン満タンで鍵がついたままになっているバイクが見つかればの話だけれど(^^ゞまあ小惑星が落ちれば溶け野原になって痛みも感じず即死なので、ジタバタせずにこれも運命と受け入れるかも知れない。
ーーー続く
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