2025年04月13日
尾久の原公園でしだれ桜(荒川と舎人ライナーと都電荒川線)
「ほんのり桜色」ではなく「真っ白」なソメイヨシノは好きじゃない話を、4月4日に代々木公園でサクラ散歩をしたときのブログで書いた。今までにも何度か同じ内容を書いているし、たぶんこのサクラは「ほんのり桜色」であるべしとの価値観はこれからも変わらないと思う。
ただしこんな趣向を持つと、ソメイヨシノが圧倒的に多いから、どこにどんな「ほんのり桜色」のサクラを見に行けばいいのかの問題に直面する(^^ゞ
毎年必ず見に出かけている河津桜は
「ほんのり桜色」というより「しっかり桜色」。
彼岸桜は「ほんのり桜色」のものが多いが、
マイナーな存在であまり植えられていない。
写真は芦花公園のタカトウコヒガンザクラ(高遠・小・彼岸桜)
寒桜や八重桜には「ほんのり桜色」な品種があるものの、これも植えられている場所が少ないし、開花時期がソメイヨシノと離れている。ソメイヨシノが咲く時期=世間が花見と浮かれるときに「ほんのり桜色」を楽しみたいのよ。
ジンダイアケボノ(神代曙)とコマツオトメ(小松乙女)は花の形もソメイヨシノに似ていてかつ同時期に咲く。まさしくソメイヨシノの「ほんのり桜色」バージョンと呼べる品種であるがまったく絶望的に普及していない(/o\)
そんなわけで毎年苦労するのだが、最近はしだれ桜を見に行くことが多い。しだれ桜の色もさまざまとはいえ「真っ白」は少ないように思う。
それで今年に選んだのが荒川区にある尾久の原(おぐのはら)公園。
ところがここはローカル公園なので開花に関する情報が少ない。
探し始めたのは3月の末。
荒川区のホームページで3月29日に「第19回 尾久の原公園シダレザクラ祭りを開催した」「見頃を迎えたシダレザクラであった」と記載されていた。しかし東京都公園協会のホームページでは4月3日まで「五分咲き」との表示が続いた。SNSではもっと咲いている写真もあって五分咲きというはずはないだろうとも考えたが、SNSにアップするのは一番きれいに咲いているサクラを選んでいる可能性も高い。そのSNS写真投稿もわずかしかなく、比較検討できるほど十分な情報を得られなかった。
そうこうしていると4月4日に東京都公園協会の表示が「七分咲きに」に変わる。その時点で5日は晴れ、6日以降は晴れのち曇りから下り坂的な予報だった。というわけで急遽4月5日に尾久の原公園へお出かけ。
尾久の原公園の位置。
地図で白く抜けているのが荒川区で公園は隅田川に面している。
ところで地図を見ればわかるように荒川区が面しているのは、
隅田川であって荒川ではないのに荒川区とはこれいかに?
正解は隅田川が以前は荒川だったから。
このあたりが東京市荒川区となったのは1932年(昭和7年)。その頃は現在の隅田川が荒川と呼ばれていた。ただしこれは行政区分的な名称の話で、千住から浅草あたりの下流域では昔から隅田川、さらに河口付近では大川と呼ばれていたみたい。滝廉太郎の♫春のうららの隅田川〜が作られたのは1900年(明治33年)。
荒川はよく氾濫したので(だから荒れる川=荒川)、1913年(大正2年)から1930年(昭和5年)の17年間をかけて、北区の岩淵水門から江東区・江戸川区の区境の中川河口まで全長22km、幅約500mの「荒川放水路」が掘られる。この時点では現在の隅田川が荒川本流、荒川放水路が支流の扱い。つまり荒川区が発足したときは荒川に面していた。
なのだけれど荒川放水路完成から35年が経った、1965年(昭和40年)の河川法制定で荒川放水路が荒川本流に指定される。理由は調べていない。それでそれまでの荒川本流が行政的にも隅田川と名称変更。そして荒川区は荒川と接していない土地となった。チャンチャン
参考までに荒川、隅田川、中川について書いた過去のブログ
旧中川の河津桜 https://wassho.livedoor.blog/archives/53382202.html
芝桜の後は岩淵水門 https://wassho.livedoor.blog/archives/53451986.html
まずは渋谷から山手線で西日暮里へ。
地名としてよく知ってはいても降り立ったのは初めて。
日暮里や西日暮里(JRの駅は500mほどしか離れていない)は下町のイメージがある。でも駅を降りてすぐの通りはいたって普通。
そこから都営の日暮里・舎人ライナーというモノレール(のようなもの)に乗り換える。

ところで東京以外の人はこの漢字を読めるだろうか。
日暮里:にっぽり
舎人:とねり
日暮里は地名としてそこそこ認知があっても、舎人は難しいように思える。歴史に興味があれば律令制の役職としてたまに目にするけれど。
日暮里・舎人ライナーは2008年の開業。日暮里駅と見沼代親水公園駅の13駅9.7kmを結んでいる。あれっ舎人は?と思ったら、見沼代親水公園駅のひとつ前が舎人駅、その前が舎人公園駅だった。そして見沼代親水公園駅も住所は足立区舎人。ちなみに舎人は23区の最北端で埼玉県川口市と草加市に接している。
それにしてもネーミング的にパッとしないし長すぎる。この近くに住んでいる人に聞いたらほとんど「舎人ライナー」と呼ばれているそうだ。かわいそうな日暮里(^^ゞ 日暮里のほうが最初に記されて、かつ知名度や歴史もあるのに。それでも日暮里が省略されてしまうのは「ニッポリ」と促音や半濁音で発声に負担があるから。些細なことでも楽なほうに流れるのが人間の常。
乗り換え案内アプリではJR西日暮里駅と舎人ライナー西日暮里駅間は徒歩7分と表示されていた。でも実際には上の写真のエスカレーターまで1〜2分。余裕を持って案内しているのかと思ったら、
エスカレーターを上がってからが長かった(^^ゞ
5分は歩いたからトータルで7分の表示は正しかった。
ホームの様子。
電車が入ってくると微妙に揺れて強度足りてる?と思ってしまう。
2駅先の熊野前で下車。
あれっ路面電車の都電荒川線が走っていて、その駅も目の前にある。
なぜ驚いたかというと、
事前に公園のホームページでアクセス方法を調べて、
舎人ライナーなら熊野前から徒歩8分
都電荒川線なら東尾久三丁目から徒歩10分
とあり、それで舎人ライナーを選んだから。
あらためてホームページを見るとこう記載されていた。
普通は最寄り駅だけを書くのに、どうして荒川線だけ最寄り駅でない駅まで書いてあるのだ。私は1行目が舎人ライナー、2行目が荒川線の情報だと読んでしまったわけ。1行目の「都電荒川線」の文字は目に入らなかった。
どっちの電車で来ても大差ないとはいえ、
誤読「させられて」しまったことにちょっとハラ立つ。
ーーー続く
ただしこんな趣向を持つと、ソメイヨシノが圧倒的に多いから、どこにどんな「ほんのり桜色」のサクラを見に行けばいいのかの問題に直面する(^^ゞ
毎年必ず見に出かけている河津桜は
「ほんのり桜色」というより「しっかり桜色」。
彼岸桜は「ほんのり桜色」のものが多いが、
マイナーな存在であまり植えられていない。
写真は芦花公園のタカトウコヒガンザクラ(高遠・小・彼岸桜)
寒桜や八重桜には「ほんのり桜色」な品種があるものの、これも植えられている場所が少ないし、開花時期がソメイヨシノと離れている。ソメイヨシノが咲く時期=世間が花見と浮かれるときに「ほんのり桜色」を楽しみたいのよ。
ジンダイアケボノ(神代曙)とコマツオトメ(小松乙女)は花の形もソメイヨシノに似ていてかつ同時期に咲く。まさしくソメイヨシノの「ほんのり桜色」バージョンと呼べる品種であるがまったく絶望的に普及していない(/o\)
そんなわけで毎年苦労するのだが、最近はしだれ桜を見に行くことが多い。しだれ桜の色もさまざまとはいえ「真っ白」は少ないように思う。
それで今年に選んだのが荒川区にある尾久の原(おぐのはら)公園。
ところがここはローカル公園なので開花に関する情報が少ない。
探し始めたのは3月の末。
荒川区のホームページで3月29日に「第19回 尾久の原公園シダレザクラ祭りを開催した」「見頃を迎えたシダレザクラであった」と記載されていた。しかし東京都公園協会のホームページでは4月3日まで「五分咲き」との表示が続いた。SNSではもっと咲いている写真もあって五分咲きというはずはないだろうとも考えたが、SNSにアップするのは一番きれいに咲いているサクラを選んでいる可能性も高い。そのSNS写真投稿もわずかしかなく、比較検討できるほど十分な情報を得られなかった。
そうこうしていると4月4日に東京都公園協会の表示が「七分咲きに」に変わる。その時点で5日は晴れ、6日以降は晴れのち曇りから下り坂的な予報だった。というわけで急遽4月5日に尾久の原公園へお出かけ。
尾久の原公園の位置。
地図で白く抜けているのが荒川区で公園は隅田川に面している。
ところで地図を見ればわかるように荒川区が面しているのは、
隅田川であって荒川ではないのに荒川区とはこれいかに?
正解は隅田川が以前は荒川だったから。
このあたりが東京市荒川区となったのは1932年(昭和7年)。その頃は現在の隅田川が荒川と呼ばれていた。ただしこれは行政区分的な名称の話で、千住から浅草あたりの下流域では昔から隅田川、さらに河口付近では大川と呼ばれていたみたい。滝廉太郎の♫春のうららの隅田川〜が作られたのは1900年(明治33年)。
荒川はよく氾濫したので(だから荒れる川=荒川)、1913年(大正2年)から1930年(昭和5年)の17年間をかけて、北区の岩淵水門から江東区・江戸川区の区境の中川河口まで全長22km、幅約500mの「荒川放水路」が掘られる。この時点では現在の隅田川が荒川本流、荒川放水路が支流の扱い。つまり荒川区が発足したときは荒川に面していた。
なのだけれど荒川放水路完成から35年が経った、1965年(昭和40年)の河川法制定で荒川放水路が荒川本流に指定される。理由は調べていない。それでそれまでの荒川本流が行政的にも隅田川と名称変更。そして荒川区は荒川と接していない土地となった。チャンチャン
参考までに荒川、隅田川、中川について書いた過去のブログ
旧中川の河津桜 https://wassho.livedoor.blog/archives/53382202.html
芝桜の後は岩淵水門 https://wassho.livedoor.blog/archives/53451986.html
まずは渋谷から山手線で西日暮里へ。
地名としてよく知ってはいても降り立ったのは初めて。
日暮里や西日暮里(JRの駅は500mほどしか離れていない)は下町のイメージがある。でも駅を降りてすぐの通りはいたって普通。
そこから都営の日暮里・舎人ライナーというモノレール(のようなもの)に乗り換える。

ところで東京以外の人はこの漢字を読めるだろうか。
日暮里:にっぽり
舎人:とねり
日暮里は地名としてそこそこ認知があっても、舎人は難しいように思える。歴史に興味があれば律令制の役職としてたまに目にするけれど。
日暮里・舎人ライナーは2008年の開業。日暮里駅と見沼代親水公園駅の13駅9.7kmを結んでいる。あれっ舎人は?と思ったら、見沼代親水公園駅のひとつ前が舎人駅、その前が舎人公園駅だった。そして見沼代親水公園駅も住所は足立区舎人。ちなみに舎人は23区の最北端で埼玉県川口市と草加市に接している。
それにしてもネーミング的にパッとしないし長すぎる。この近くに住んでいる人に聞いたらほとんど「舎人ライナー」と呼ばれているそうだ。かわいそうな日暮里(^^ゞ 日暮里のほうが最初に記されて、かつ知名度や歴史もあるのに。それでも日暮里が省略されてしまうのは「ニッポリ」と促音や半濁音で発声に負担があるから。些細なことでも楽なほうに流れるのが人間の常。
乗り換え案内アプリではJR西日暮里駅と舎人ライナー西日暮里駅間は徒歩7分と表示されていた。でも実際には上の写真のエスカレーターまで1〜2分。余裕を持って案内しているのかと思ったら、
エスカレーターを上がってからが長かった(^^ゞ
5分は歩いたからトータルで7分の表示は正しかった。
ホームの様子。
電車が入ってくると微妙に揺れて強度足りてる?と思ってしまう。
2駅先の熊野前で下車。
あれっ路面電車の都電荒川線が走っていて、その駅も目の前にある。
なぜ驚いたかというと、
事前に公園のホームページでアクセス方法を調べて、
舎人ライナーなら熊野前から徒歩8分
都電荒川線なら東尾久三丁目から徒歩10分
とあり、それで舎人ライナーを選んだから。
あらためてホームページを見るとこう記載されていた。
普通は最寄り駅だけを書くのに、どうして荒川線だけ最寄り駅でない駅まで書いてあるのだ。私は1行目が舎人ライナー、2行目が荒川線の情報だと読んでしまったわけ。1行目の「都電荒川線」の文字は目に入らなかった。
どっちの電車で来ても大差ないとはいえ、
誤読「させられて」しまったことにちょっとハラ立つ。
ーーー続く
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