2025年04月18日
尾久の原公園でしだれ桜 本編
都立大学の隣にあるのが荒川区立の東尾久運動場。多目的広場と名付けらた単なるグラウンドがあるだけなのに、なぜか白い高い壁で覆われている。
工事中?
いやグラウンドだしーーー
不思議に思ってネットで調べてみたが特に情報なし。
これは2022年5月に撮られたこのグラウンドで訓練する消防団。少なくとも3年前からあるなら壁は臨時の施工ではなさそうだ。でも何のために? この日は道路側から壁を眺めただけだが、もっと近づいて観察してくればよかった。画像はhttps://go2senkyo.com/seijika/121927/posts/399246から引用

電信柱に恐ろしい表示があった(>_<)
さて前々回、前回とサクラとは無関係な前置きが長かったがm(_ _)m
いよいよ尾久の原公園に到着。
期待していた「ほんのり桜色」のしだれ桜に迎えられる。
やはりサクラはこの色でなくっちゃ。
枝が手前にあったってキレイに見える。
こちらは真っ白なソメイヨシノ。「ほら、ぜんぜんツマラナイでしょ」とアンチ・ソメイヨシノの輪を広げる活動にいそしむ(^^ゞ
お花見をしているのはおそらく地元の人ばかりで、
公園はそこそこ広いので(6ヘクタール)混雑感はなし。
ここまで紹介したのは、
熊野前の駅から歩いてきて最初に入る「芝生広場」。
その先にあるのが「湿地」。
以前にこのあたりは隅田川沿いの湿地帯だったらしく、それを再現している。
ただその成り立ちが面白い。
ここは1918年(大正7年)に旭電化工業(2006年より株式会社ADEKA)の化学薬品工場が建てられた場所。工場の閉鎖がいつだったかはっきりしないが1977年(昭和52年)に東京都が跡地を買収。1986年(昭和61年)に現在は都立大学荒川キャンパスになっている東京都立医療技術短期大学が開設されたものの、公園のあたりは空き地のままで手つかず。
この航空写真は1988年の撮影。
大学キャンパス以外はまったくの更地なのがわかる。
すると放置されていた更地に湿地や池が現れだし、ヨシやガマの水辺を好む植物が生え、トンボが集まるようになる。東京都が土地を買収した時点で都立公園として整備するのは決まっていたが、より自然を生かしたデザインで1993年(平成5年)に開園したのが尾久の原公園。
ただ古くは隅田川沿いで湿地だったのはわかるとしても、大正時代に工場を建設した際には当然ながら水を抜いて整備しているはず。その後に護岸もコンクリートで固められていったのに、そこにまた湿地や池ができるなんて自然の復元力にちょっとビックリ。
現在の周辺写真。
水色で囲っている場所は東京都下水道局の東尾久浄化センター。アスファルトだけで空き地っぽく見えるのは下水処理設備のほとんどを地下に設置しているから。
話は戻るがこの航空写真の撮影は2021年の4月。そして先ほど書いた多目的広場の白い壁は写っていない。かなり建設時期が絞り込めてきたゾと無駄に探偵気分(^^ゞ
また話がそれかけた。
湿地の向こうにあるのが「はらっぱ」と芸のないネーミングがされたエリアで、その東と北側を取り囲むようにしだれ桜の並木がある(最初の航空写真でピンクで囲ったところ)。そこがサクラのメインで、最初に見た「芝生広場」は前菜みたいなもの。公園全体でしだれ桜は約200本。
しだれ桜並木の入り口までやって来た。
これだけたくさんのしだれ桜がある場所は珍しいのでは。
少なくとも東京ではここ以外にないと思う。
「はらっぱ」側に降りて低い位置で眺める。
植樹を始めたのは2002年からで今年で23年目。まだ全体的に小ぶりなのは仕方がないところ。見応えのある大きさに育つまであと15年ほどだろうか。生きてるかな?(^^ゞ
ところで初回のブログで、東京都公園協会のホームページでは4月3日まで「五分咲き」の表示が続き、4日に「七分咲きに」に変わったので、その後の天気予報を睨んで本日5日に訪れたと書いた。
でも上の写真を見てもそうだけれど、全体としてはまだ五分咲き以下かなあ。
ちょっと判断を誤った感ありで残念。
それと東京都公園協会はもっと正確な情報を提供して欲しい。
中には満開に近い木もある。
それらを眺めて楽しみましょう。
この手前と奥の2本は明らかに品種が異なるものの、木に品種名の表示はなかった。
公園には4品種のしだれ桜が植えられているそうだ。
「芝生広場」で撮ったのと違って、
こちらはモフモフ系。
咲いている花が「ほんのり桜色」だと、五分咲きでツボミのほうが多くても充分に美しいし和める(と、また暗にソメイヨシノをDisる)。
これは少し新芽の若緑も入っていい感じに撮れた。
公園北側の並木をできるだけ広範囲に。
五分咲きなのが目立ってしまうが。
でも振り向けばスカイツリーも見えるしヨシとしましょう。
これは「トンボ池」。
子供たちが何を採っているのかわからないが、まだトンボは飛んでいない。
「トンボ池」より「はらっぱ」を眺めて。
ほとんどが花見客なので広い「はらっぱ」を独占状態で遊べる。
実はこの尾久の原公園、1993年の開園から19年が経った2012年12月(平成24年)に、土壌から環境基準の2.5倍を超えるダイオキシンを検出。後に場所によっては440倍!という数字も報告された。直ちに公園は閉鎖され、対策工事を施して再び全面開放されたのは3年後の2015年12月。まあ工場跡地アルアルな出来事とはいえ、公園を造成するときにきちんと調査しなかったのかと疑問が湧く。
思い起こせば豊洲市場(ここも工場跡地)の土壌汚染対策で、「盛り土」があった・なかったと大騒ぎして、都議会で百条委員会まで開いたのがその直後の2016年。あれって最終的にどう決着がついたかあまり理解していない。まあノドモトスギレバーーー
現在の尾久の原公園は「芝生広場」周辺が土壌汚染の対策済み地域、それ以外が「リ
スク管理地域」に指定されている。後者は地中に汚染が存在する可能性はあっても、表層において環境基準を超える汚染は検出されておらず問題なしとの意味。
その判断に微妙な不安は残るものの、
再び子供が走り回れる公園に戻って何より。
「湿地」の端からしだれ桜並木。広くて全景は捉えられないけれど、「ほんのり桜色」が続く素敵な風景を味わってちょうだい。
おしまい
工事中?
いやグラウンドだしーーー
不思議に思ってネットで調べてみたが特に情報なし。
これは2022年5月に撮られたこのグラウンドで訓練する消防団。少なくとも3年前からあるなら壁は臨時の施工ではなさそうだ。でも何のために? この日は道路側から壁を眺めただけだが、もっと近づいて観察してくればよかった。画像はhttps://go2senkyo.com/seijika/121927/posts/399246から引用

電信柱に恐ろしい表示があった(>_<)
さて前々回、前回とサクラとは無関係な前置きが長かったがm(_ _)m
いよいよ尾久の原公園に到着。
期待していた「ほんのり桜色」のしだれ桜に迎えられる。
やはりサクラはこの色でなくっちゃ。
枝が手前にあったってキレイに見える。
こちらは真っ白なソメイヨシノ。「ほら、ぜんぜんツマラナイでしょ」とアンチ・ソメイヨシノの輪を広げる活動にいそしむ(^^ゞ
お花見をしているのはおそらく地元の人ばかりで、
公園はそこそこ広いので(6ヘクタール)混雑感はなし。
ここまで紹介したのは、
熊野前の駅から歩いてきて最初に入る「芝生広場」。
その先にあるのが「湿地」。
以前にこのあたりは隅田川沿いの湿地帯だったらしく、それを再現している。
ただその成り立ちが面白い。
ここは1918年(大正7年)に旭電化工業(2006年より株式会社ADEKA)の化学薬品工場が建てられた場所。工場の閉鎖がいつだったかはっきりしないが1977年(昭和52年)に東京都が跡地を買収。1986年(昭和61年)に現在は都立大学荒川キャンパスになっている東京都立医療技術短期大学が開設されたものの、公園のあたりは空き地のままで手つかず。
この航空写真は1988年の撮影。
大学キャンパス以外はまったくの更地なのがわかる。
すると放置されていた更地に湿地や池が現れだし、ヨシやガマの水辺を好む植物が生え、トンボが集まるようになる。東京都が土地を買収した時点で都立公園として整備するのは決まっていたが、より自然を生かしたデザインで1993年(平成5年)に開園したのが尾久の原公園。
ただ古くは隅田川沿いで湿地だったのはわかるとしても、大正時代に工場を建設した際には当然ながら水を抜いて整備しているはず。その後に護岸もコンクリートで固められていったのに、そこにまた湿地や池ができるなんて自然の復元力にちょっとビックリ。
現在の周辺写真。
水色で囲っている場所は東京都下水道局の東尾久浄化センター。アスファルトだけで空き地っぽく見えるのは下水処理設備のほとんどを地下に設置しているから。
話は戻るがこの航空写真の撮影は2021年の4月。そして先ほど書いた多目的広場の白い壁は写っていない。かなり建設時期が絞り込めてきたゾと無駄に探偵気分(^^ゞ
また話がそれかけた。
湿地の向こうにあるのが「はらっぱ」と芸のないネーミングがされたエリアで、その東と北側を取り囲むようにしだれ桜の並木がある(最初の航空写真でピンクで囲ったところ)。そこがサクラのメインで、最初に見た「芝生広場」は前菜みたいなもの。公園全体でしだれ桜は約200本。
しだれ桜並木の入り口までやって来た。
これだけたくさんのしだれ桜がある場所は珍しいのでは。
少なくとも東京ではここ以外にないと思う。
「はらっぱ」側に降りて低い位置で眺める。
植樹を始めたのは2002年からで今年で23年目。まだ全体的に小ぶりなのは仕方がないところ。見応えのある大きさに育つまであと15年ほどだろうか。生きてるかな?(^^ゞ
ところで初回のブログで、東京都公園協会のホームページでは4月3日まで「五分咲き」の表示が続き、4日に「七分咲きに」に変わったので、その後の天気予報を睨んで本日5日に訪れたと書いた。
でも上の写真を見てもそうだけれど、全体としてはまだ五分咲き以下かなあ。
ちょっと判断を誤った感ありで残念。
それと東京都公園協会はもっと正確な情報を提供して欲しい。
中には満開に近い木もある。
それらを眺めて楽しみましょう。
この手前と奥の2本は明らかに品種が異なるものの、木に品種名の表示はなかった。
公園には4品種のしだれ桜が植えられているそうだ。
「芝生広場」で撮ったのと違って、
こちらはモフモフ系。
咲いている花が「ほんのり桜色」だと、五分咲きでツボミのほうが多くても充分に美しいし和める(と、また暗にソメイヨシノをDisる)。
これは少し新芽の若緑も入っていい感じに撮れた。
公園北側の並木をできるだけ広範囲に。
五分咲きなのが目立ってしまうが。
でも振り向けばスカイツリーも見えるしヨシとしましょう。
これは「トンボ池」。
子供たちが何を採っているのかわからないが、まだトンボは飛んでいない。
「トンボ池」より「はらっぱ」を眺めて。
ほとんどが花見客なので広い「はらっぱ」を独占状態で遊べる。
実はこの尾久の原公園、1993年の開園から19年が経った2012年12月(平成24年)に、土壌から環境基準の2.5倍を超えるダイオキシンを検出。後に場所によっては440倍!という数字も報告された。直ちに公園は閉鎖され、対策工事を施して再び全面開放されたのは3年後の2015年12月。まあ工場跡地アルアルな出来事とはいえ、公園を造成するときにきちんと調査しなかったのかと疑問が湧く。
思い起こせば豊洲市場(ここも工場跡地)の土壌汚染対策で、「盛り土」があった・なかったと大騒ぎして、都議会で百条委員会まで開いたのがその直後の2016年。あれって最終的にどう決着がついたかあまり理解していない。まあノドモトスギレバーーー
現在の尾久の原公園は「芝生広場」周辺が土壌汚染の対策済み地域、それ以外が「リ
スク管理地域」に指定されている。後者は地中に汚染が存在する可能性はあっても、表層において環境基準を超える汚染は検出されておらず問題なしとの意味。
その判断に微妙な不安は残るものの、
再び子供が走り回れる公園に戻って何より。
「湿地」の端からしだれ桜並木。広くて全景は捉えられないけれど、「ほんのり桜色」が続く素敵な風景を味わってちょうだい。
おしまい
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│お花畑探訪