2025年04月23日
隅田川を散歩 その3
4月5日の尾久の原公園のしだれ桜〜隅田川散歩の最終回。
千住汐入(しおいり)大橋を渡ったところ。
前回に書いた日当たりの良さそうなほうのサクラ並木はここまで伸びている。
隅田川沿いを下流に向かって。
ここからは汐入公園。
並木になって赤く見える木は、
陽光というサクラ。
陽光は河津桜に似ていて、河津桜よりはかなり遅くソメイヨシノの少し前に咲く。自宅近所のかむろ坂では半分が陽光並木で私にはおなじみ。
アップで撮った陽光がピンクなのに、離れて撮った木の写真がずいぶんと赤っぽく見える理由は、陽光は萼(がく:花びらを支える部分)が赤くて、花びらが散るとそれが目立つから。次の3枚は以前にかむろ坂で撮ったもの。
これが萼だけれど、
これだけ見たら赤い花が咲いていると思うでしょ。
陽光とスカイツリー。
空の色が冴えないのが残念。
見えてきたのは水神大橋。
それにしても千住大橋、千住汐入大橋、水神大橋とわざわざ「大」を付ける理由は何なのだろう。隅田川には鉄道橋や前回で紹介した水道管を渡すものを含めて38本の橋が架かっている。そのうち徒歩で通行可能なのは26本で、大橋と名前がつくのは9橋。ちょっと多すぎない?
隅田川は千住汐入大橋の先で南西に向きを変えた後はほとんど川幅が一定。千住汐入大橋より下流で大橋と名前がつかない橋はいくつもあるが、千住汐入大橋より上流にある千住大橋はそれらより川幅が狭い。そもそも隅田川自体が隣の荒川と較べると細い。
橋の長さが「大橋」と関係ないのなら幅が広いのか?
そこで水神大橋とひとつ下流の白鬚橋(しらひげばし)を比較すると
水神大橋:長さ157.0m、幅17.0m
白鬚橋:長さ167.6m、幅24.1m
なんと長さと幅のどちらも白鬚橋のほうが「Bigな大橋」と矛盾が判明。
求む、大橋の命名基準の公開。
汐入公園の川沿いは水神大橋までは陽光並木で、
それより下流はソメイヨシノ並木に変わり花見客もそこそこの数。
しかしこの日は2時間前に尾久の原公園で、こんな「ほんのり桜色」のしだれ桜を見てきたばかり。白っぽいソメイヨシノはいつにも増して興味が湧かない。
ソメイヨシノに挟まれて、
風に揺れているヤナギが面白かったので撮っておきましょう。
実はあと30分ほど歩けば、浅草の少し手前の向島から隅田公園にかけて「墨堤(ぼくてい)さくらまつりが開催中。そこのサクラは見たことがなく、そのまま歩こうかと考えていたものの「どうせ咲いているのは白いソメイヨシノだし」と思うと気分が乗らず。
というわけで隅田川のお散歩はここで終了。
最後に隅田川とスカイツリーの記念写真を。川に架かっているのが水神大橋より長くて幅が広いのに「大橋」と名前を付けてもらえなかった白鬚橋。
お散歩終了地点は汐入公園を過ぎて、
隣接している荒川区立の瑞光橋公園に差し掛かったあたり。
ちなみに瑞光橋は隅田川に架かっているのではなく、上の案内図にで水色に塗られている、隅田川からの入り江をまたいでいる橋。今まで歩いてきたサクラ並木がそのまま橋になっている。
この公園のサクラ密度は汐入公園の川沿いをしのぐ。
こんな広場もあって、
ラスタカラー(赤基緑)に塗られた滑り台は、
ここに写っている倍以上の長さで超ロングサイズ。
汐入公園の延長で瑞光橋公園でもサクラを眺めて、
後は南千住の駅に向かうだけ。
ところでここ千住は江戸時代の宿場町がルーツで、江戸への出入り口の役割を果たして発展した江戸四宿のひとつ。でも他の江戸四宿よりかなり全国的な知名度は低いかな。
千住宿(奥州街道、日光街道)
品川宿(東海道)
内藤新宿(甲州街道)※今の新宿
板橋宿(中山道)
現在は足立区の千住と荒川区の南千住に分かれる。なお足立区の千住には北千住の駅があっても北千住の住所は存在しない。ちなみに千住は「せんじゅう」ではなく「せんじゅ」と発音する。
方角だけ地図アプリで確認して適当に歩いていると、
こんな場所に出くわした。
ちょっと写真がピンボケだが隅田川駅とある。
ん? そんな駅名は今まで聞いたことがないぞ。
それもそのはずでここは常磐線貨物支線の駅。
もっとも駅には
一般駅:旅客と貨物を扱う
旅客駅:旅客が乗り降りする駅
貨物駅:貨物専用の積み卸し駅
があって、でもこの隅田川駅は一般駅だけれど人を乗せた列車は発着しないという。
ではなぜ一般駅なのかナゾ
航空写真で見るとその広さがよくわかる。
面積は38ヘクタールあり東京ドーム4.7ヘクタールの8倍。開業は1896年(明治29年)で、戦後しばらくまでは隅田川と水路で直結していて、水運と列車輸送の中継点でもあった。
フェンス越しに眺めるも、
鉄ちゃんではないので「広いね」以外の感想は出てこないけど(^^ゞ
それでも尾久の原公園でしだれ桜を眺め、隅田川を散歩して、最後に初めて巨大な貨物駅(一般駅らしいが)の前を通りかるサプライズと、あれこれ楽しめた一日で満足。
おしまい
千住汐入(しおいり)大橋を渡ったところ。
前回に書いた日当たりの良さそうなほうのサクラ並木はここまで伸びている。
隅田川沿いを下流に向かって。
ここからは汐入公園。
並木になって赤く見える木は、
陽光というサクラ。
陽光は河津桜に似ていて、河津桜よりはかなり遅くソメイヨシノの少し前に咲く。自宅近所のかむろ坂では半分が陽光並木で私にはおなじみ。
アップで撮った陽光がピンクなのに、離れて撮った木の写真がずいぶんと赤っぽく見える理由は、陽光は萼(がく:花びらを支える部分)が赤くて、花びらが散るとそれが目立つから。次の3枚は以前にかむろ坂で撮ったもの。
これが萼だけれど、
これだけ見たら赤い花が咲いていると思うでしょ。
陽光とスカイツリー。
空の色が冴えないのが残念。
見えてきたのは水神大橋。
それにしても千住大橋、千住汐入大橋、水神大橋とわざわざ「大」を付ける理由は何なのだろう。隅田川には鉄道橋や前回で紹介した水道管を渡すものを含めて38本の橋が架かっている。そのうち徒歩で通行可能なのは26本で、大橋と名前がつくのは9橋。ちょっと多すぎない?
隅田川は千住汐入大橋の先で南西に向きを変えた後はほとんど川幅が一定。千住汐入大橋より下流で大橋と名前がつかない橋はいくつもあるが、千住汐入大橋より上流にある千住大橋はそれらより川幅が狭い。そもそも隅田川自体が隣の荒川と較べると細い。
橋の長さが「大橋」と関係ないのなら幅が広いのか?
そこで水神大橋とひとつ下流の白鬚橋(しらひげばし)を比較すると
水神大橋:長さ157.0m、幅17.0m
白鬚橋:長さ167.6m、幅24.1m
なんと長さと幅のどちらも白鬚橋のほうが「Bigな大橋」と矛盾が判明。
求む、大橋の命名基準の公開。
汐入公園の川沿いは水神大橋までは陽光並木で、
それより下流はソメイヨシノ並木に変わり花見客もそこそこの数。
しかしこの日は2時間前に尾久の原公園で、こんな「ほんのり桜色」のしだれ桜を見てきたばかり。白っぽいソメイヨシノはいつにも増して興味が湧かない。
ソメイヨシノに挟まれて、
風に揺れているヤナギが面白かったので撮っておきましょう。
実はあと30分ほど歩けば、浅草の少し手前の向島から隅田公園にかけて「墨堤(ぼくてい)さくらまつりが開催中。そこのサクラは見たことがなく、そのまま歩こうかと考えていたものの「どうせ咲いているのは白いソメイヨシノだし」と思うと気分が乗らず。
というわけで隅田川のお散歩はここで終了。
最後に隅田川とスカイツリーの記念写真を。川に架かっているのが水神大橋より長くて幅が広いのに「大橋」と名前を付けてもらえなかった白鬚橋。
お散歩終了地点は汐入公園を過ぎて、
隣接している荒川区立の瑞光橋公園に差し掛かったあたり。
ちなみに瑞光橋は隅田川に架かっているのではなく、上の案内図にで水色に塗られている、隅田川からの入り江をまたいでいる橋。今まで歩いてきたサクラ並木がそのまま橋になっている。
この公園のサクラ密度は汐入公園の川沿いをしのぐ。
こんな広場もあって、
ラスタカラー(赤基緑)に塗られた滑り台は、
ここに写っている倍以上の長さで超ロングサイズ。
汐入公園の延長で瑞光橋公園でもサクラを眺めて、
後は南千住の駅に向かうだけ。
ところでここ千住は江戸時代の宿場町がルーツで、江戸への出入り口の役割を果たして発展した江戸四宿のひとつ。でも他の江戸四宿よりかなり全国的な知名度は低いかな。
千住宿(奥州街道、日光街道)
品川宿(東海道)
内藤新宿(甲州街道)※今の新宿
板橋宿(中山道)
現在は足立区の千住と荒川区の南千住に分かれる。なお足立区の千住には北千住の駅があっても北千住の住所は存在しない。ちなみに千住は「せんじゅう」ではなく「せんじゅ」と発音する。
方角だけ地図アプリで確認して適当に歩いていると、
こんな場所に出くわした。
ちょっと写真がピンボケだが隅田川駅とある。
ん? そんな駅名は今まで聞いたことがないぞ。
それもそのはずでここは常磐線貨物支線の駅。
もっとも駅には
一般駅:旅客と貨物を扱う
旅客駅:旅客が乗り降りする駅
貨物駅:貨物専用の積み卸し駅
があって、でもこの隅田川駅は一般駅だけれど人を乗せた列車は発着しないという。
ではなぜ一般駅なのかナゾ
航空写真で見るとその広さがよくわかる。
面積は38ヘクタールあり東京ドーム4.7ヘクタールの8倍。開業は1896年(明治29年)で、戦後しばらくまでは隅田川と水路で直結していて、水運と列車輸送の中継点でもあった。
フェンス越しに眺めるも、
鉄ちゃんではないので「広いね」以外の感想は出てこないけど(^^ゞ
それでも尾久の原公園でしだれ桜を眺め、隅田川を散歩して、最後に初めて巨大な貨物駅(一般駅らしいが)の前を通りかるサプライズと、あれこれ楽しめた一日で満足。
おしまい