2025年05月03日
初めての都電荒川線。でもーーー
4月9日は
足立区都市農業公園でいろいろな品種のサクラ
足立区都市農業公園荒川河川敷でチューリップ
荒川を散歩
4日前に訪れた尾久の原公園を再訪して、今度は満開のしだれ桜
と続いて今回が第5弾。
話は4月5日にさかのぼって、尾久の原公園を訪れたルートは渋谷から山手線で西日暮里、そこで日暮里・舎人ライナーに乗り換えて熊野前まで。
すると熊野前駅を降り目の前に都電荒川線の駅があってビックリ。
どうして驚いたかというと公園の公式ホームページに書かれていた記述がややこしくて、荒川線にも熊野前駅があるとは思っていなかったから。詳しいいきさつは4月13日に書いたブログで。
そして別に鉄オタではまったくないけれど、東京で唯一残っている路面電車の荒川線に乗ってみたいと思ったのが本日の第5弾企画。
都電荒川線だから走らせているのは東京都交通局。他には都営地下鉄、日暮里・舎人ライナーと都営バスがここの運営。お台場などを通る「ゆりかもめ」は東京都が85.12%出資する東京臨海ホールディングスが99.9%、残り0.1%を東京都が出資しているとややこしい第三セクター方式。
路線は東京北側を囲むように延びる12.2kmで、新宿区の早稲田から豊島区と北区を経て荒川区の三ノ輪橋まで。先ほど「都電荒川線の駅」と書いたが、都電の場合は停留所と呼ぶ。考えてみれば駅員はいないし切符も売っていないからまさにバスと同じ停留所。荒川線には全部で30の停留所があり、料金もバスと同じ仕組みで距離に関係なく170円。23区内の都バス運賃は210円だからかなり安い。全区間を乗ると所要時間は56分。12.2km ÷(30-1)=420mが停留所の平均間隔。
最盛期には40路線もの路面電車が東京を走っていたが、現在はこの荒川線と東急の世田谷線しか残っていない。ただし世田谷線が道路を走るのは環七を横切る若林踏切のみなので、画像はhttps://sg50th.tokyo/wakabayashi/img/kannana_setagayasen/img01.jpgから引用
実質的には荒川線が唯一の路面電車。元世田谷区住民としても世田谷線が路面電車との認識はない。とはいっても荒川線も道路を走る区間は14%の1.7kmしかなく、それがタイトルに「でもーーー」と書いた理由につながる。それはのちほどに。
ところで路面電車は軌道線上を走る列車との定義になるらしい。軌道とはレールの敷いてある線路。そして列車はすべて線路を走るのに、
道路に軌道が設置されているのを軌道線
専用の敷地に軌道が設置されているのが鉄道線
と言葉の使い方が入り交じったややこしい区別になっている。先ほど「世田谷線が道路を走るのは環七を横切る若林踏切のみ」と書いた。逆にいえば若林踏切以外は専用の敷地に軌道が設置されているのだが、一部でも道路と併用する場所があるとすべてが軌道線扱いになるようだ(詳しく調べていないので正確じゃないかも知れない)。また写真の若林踏切は、踏切とはいうものの信号で車を停止させていて遮断器がない。それもそこが軌道線なのが理由なのかな。
また昔は路面電車をチンチン電車ともいった。それは発車のときにベルを2回チンチンと鳴らしていたのに由来。でも子供の頃はどうして電車にオチンチン?と不思議だった(^^ゞ
東京都交通局は2017年より荒川線に「東京さくらトラム」との愛称を付けて、駅のサインもピンクに変わりデザインもサクラがモチーフ。ホームページなどでも「東京さくらトラム(都電荒川線)」と記載している。
でもまったく普及しておらず、今まで会話で聞いたことがない。おそらく沿線の人は荒川線と呼んでいるはず。普及しない理由はさまざま考えられるとして、ネーミングテクニック的には単純には名前が長すぎる。どうして特に示す必要もなく、列車の運行地域を示すわけでもない「東京」を加えたのだろう。「さくらトラム」で十分なはず。これなら「あらかわせん」と同じ6文字。なおトラムとは路面電車の英語。また荒川線沿線には飛鳥山公園などサクラの名所がいくつかある。
また都電とだけ言っても今は他の路線がないので荒川線を指すし、「東京のあのあたりは都電が走っている」とは「路面電車が走っている」との意味合いで使われる表現。
そして都電荒川線と頭に都電をつけた呼び方もよく聞かれる。
少し話はそれるが東京の地下鉄は
東京メトロ:銀座線、日比谷線、丸ノ内線など9路線
都営地下鉄:浅草線、三田線、新宿線、大江戸線の4路線
がある。東京メトロでは銀座線、日比谷線とそのまま呼ぶの対し、なぜか都営地下鉄は大江戸線以外を都営浅草線、都営三田線、都営新宿線とわざわざ「都営」を付ける人も多い。おそらく都電荒川線と呼ぶのもこれと同じ現象。
どうして都営と都電だけ路線名の前に付けられるのか、
実は東京に住み始めた頃から疑問に思っている。
さらにひょっとしたら「東京さくらトラム」ではなく「都電さくらトラム」にしていたら、都電を省略した「さくらトラム」の名前を人々が口にするようになっていたかも知れない。
ついでに東京メトロは営団地下鉄(帝都高速度交通営団)が民営化して2004年にできた組織。それ以前は都営地下鉄に対応する言葉が営団地下鉄。短縮形で都営と営団。でも営団銀座線などの呼び方は会話になかった。ちなみに東京メトロも愛称で正式社名が「東京地下鉄株式会社」と何のひねりもない名前なのはあまり知られていない。
さて尾久の原公園を出て熊野前の停留所に到着。
(理屈ではわかっても、これを停留所と表現するのはまだ少し抵抗がある)
電車を待つ。
ひとつ前の写真と比べて人数が減っているのは、
荒川線には三ノ輪橋行きと早稲田行きの2方向がある
それぞれの停留所は少し離れた場所に位置している
向かうのは「町屋駅前」
なのだけれど、それが三ノ輪橋行きなのか早稲田行きかわからなくて、調べているうちに電車を1本乗り過ごした(^^ゞ まあ土地勘のない場所でアルアルな話。
ちなみに荒川線の時刻表は、このように10時から15時台まで「この間、6〜7分間隔です」と大雑把。おおらかでヨシ。
反対側の電車がやって来た。
1両編成でちょっとレトロな雰囲気のデザイン。
でも屋根が2段になっている。こんなのは初めて見た。電車の屋根にはエアコンの装置が載っている。ところどころにルーバーが切られているとはいえ、それをすっぽり覆っていいものなのか?
Wikipediaで調べると、これは9000形という車両で「屋根は見かけ上二重構造とし」とあったものの詳しい説明はなし。他にネット検索でも情報は見当たらず。
でも見つけました。
上の屋根には屋根がなかったのね!
思い込みの盲点を突かれた気分。画像はhttps://www.youtube.com/watch?v=zsDN1ptaFgoから引用
電車が通り過ぎる。
道路の向こうに見えているのが早稲田行きの停留所。
三ノ輪橋行きがすれ違って近づいてくる。
こちらは普通の屋根の形。
そこそこ込んでいたので車内の撮影は自主規制。
でも運転席の窓から外を眺める。鉄オタかっ(^^ゞ
それで気がついたのは私の乗車した区間は道路上の軌道を走らないとの事実(>_<)
道路を走るから路面電車に乗りたかったのに、これでは普通の電車と同じぢゃないか。
でもひとつ発見したのは、荒川線にはバスのように降車ボタンがある。
まっ、それを知っただけでも乗った甲斐があったとしましょう。
3つ先の町屋駅前で下車。
地下鉄千代田線の町屋駅で乗り換える。
ちょっと駅前をブラブラして、また停留所を通りかかると、今度はモダンなデザインの車両が停まっていた。全部で5タイプ33両があるらしい。
初めての都電荒川線は、道路をクルマと一緒に走る区間がないと想定外の結果で終わってしまった。でも何事も体験しなければわからないもの。実は東京さくらトラムと名付けられた荒川線は、沿線各地にバラが多く植えられているので有名。もうすぐ春バラのシーズン。1日乗車券でも買ってバラ巡りでもするか、でもそれぞれの規模は小さいしなあと、あれこれ思案中。
足立区都市農業公園でいろいろな品種のサクラ
足立区都市農業公園荒川河川敷でチューリップ
荒川を散歩
4日前に訪れた尾久の原公園を再訪して、今度は満開のしだれ桜
と続いて今回が第5弾。
話は4月5日にさかのぼって、尾久の原公園を訪れたルートは渋谷から山手線で西日暮里、そこで日暮里・舎人ライナーに乗り換えて熊野前まで。
すると熊野前駅を降り目の前に都電荒川線の駅があってビックリ。
どうして驚いたかというと公園の公式ホームページに書かれていた記述がややこしくて、荒川線にも熊野前駅があるとは思っていなかったから。詳しいいきさつは4月13日に書いたブログで。
そして別に鉄オタではまったくないけれど、東京で唯一残っている路面電車の荒川線に乗ってみたいと思ったのが本日の第5弾企画。
都電荒川線だから走らせているのは東京都交通局。他には都営地下鉄、日暮里・舎人ライナーと都営バスがここの運営。お台場などを通る「ゆりかもめ」は東京都が85.12%出資する東京臨海ホールディングスが99.9%、残り0.1%を東京都が出資しているとややこしい第三セクター方式。
路線は東京北側を囲むように延びる12.2kmで、新宿区の早稲田から豊島区と北区を経て荒川区の三ノ輪橋まで。先ほど「都電荒川線の駅」と書いたが、都電の場合は停留所と呼ぶ。考えてみれば駅員はいないし切符も売っていないからまさにバスと同じ停留所。荒川線には全部で30の停留所があり、料金もバスと同じ仕組みで距離に関係なく170円。23区内の都バス運賃は210円だからかなり安い。全区間を乗ると所要時間は56分。12.2km ÷(30-1)=420mが停留所の平均間隔。
最盛期には40路線もの路面電車が東京を走っていたが、現在はこの荒川線と東急の世田谷線しか残っていない。ただし世田谷線が道路を走るのは環七を横切る若林踏切のみなので、画像はhttps://sg50th.tokyo/wakabayashi/img/kannana_setagayasen/img01.jpgから引用
実質的には荒川線が唯一の路面電車。元世田谷区住民としても世田谷線が路面電車との認識はない。とはいっても荒川線も道路を走る区間は14%の1.7kmしかなく、それがタイトルに「でもーーー」と書いた理由につながる。それはのちほどに。
ところで路面電車は軌道線上を走る列車との定義になるらしい。軌道とはレールの敷いてある線路。そして列車はすべて線路を走るのに、
道路に軌道が設置されているのを軌道線
専用の敷地に軌道が設置されているのが鉄道線
と言葉の使い方が入り交じったややこしい区別になっている。先ほど「世田谷線が道路を走るのは環七を横切る若林踏切のみ」と書いた。逆にいえば若林踏切以外は専用の敷地に軌道が設置されているのだが、一部でも道路と併用する場所があるとすべてが軌道線扱いになるようだ(詳しく調べていないので正確じゃないかも知れない)。また写真の若林踏切は、踏切とはいうものの信号で車を停止させていて遮断器がない。それもそこが軌道線なのが理由なのかな。
また昔は路面電車をチンチン電車ともいった。それは発車のときにベルを2回チンチンと鳴らしていたのに由来。でも子供の頃はどうして電車にオチンチン?と不思議だった(^^ゞ
東京都交通局は2017年より荒川線に「東京さくらトラム」との愛称を付けて、駅のサインもピンクに変わりデザインもサクラがモチーフ。ホームページなどでも「東京さくらトラム(都電荒川線)」と記載している。
でもまったく普及しておらず、今まで会話で聞いたことがない。おそらく沿線の人は荒川線と呼んでいるはず。普及しない理由はさまざま考えられるとして、ネーミングテクニック的には単純には名前が長すぎる。どうして特に示す必要もなく、列車の運行地域を示すわけでもない「東京」を加えたのだろう。「さくらトラム」で十分なはず。これなら「あらかわせん」と同じ6文字。なおトラムとは路面電車の英語。また荒川線沿線には飛鳥山公園などサクラの名所がいくつかある。
また都電とだけ言っても今は他の路線がないので荒川線を指すし、「東京のあのあたりは都電が走っている」とは「路面電車が走っている」との意味合いで使われる表現。
そして都電荒川線と頭に都電をつけた呼び方もよく聞かれる。
少し話はそれるが東京の地下鉄は
東京メトロ:銀座線、日比谷線、丸ノ内線など9路線
都営地下鉄:浅草線、三田線、新宿線、大江戸線の4路線
がある。東京メトロでは銀座線、日比谷線とそのまま呼ぶの対し、なぜか都営地下鉄は大江戸線以外を都営浅草線、都営三田線、都営新宿線とわざわざ「都営」を付ける人も多い。おそらく都電荒川線と呼ぶのもこれと同じ現象。
どうして都営と都電だけ路線名の前に付けられるのか、
実は東京に住み始めた頃から疑問に思っている。
さらにひょっとしたら「東京さくらトラム」ではなく「都電さくらトラム」にしていたら、都電を省略した「さくらトラム」の名前を人々が口にするようになっていたかも知れない。
ついでに東京メトロは営団地下鉄(帝都高速度交通営団)が民営化して2004年にできた組織。それ以前は都営地下鉄に対応する言葉が営団地下鉄。短縮形で都営と営団。でも営団銀座線などの呼び方は会話になかった。ちなみに東京メトロも愛称で正式社名が「東京地下鉄株式会社」と何のひねりもない名前なのはあまり知られていない。
さて尾久の原公園を出て熊野前の停留所に到着。
(理屈ではわかっても、これを停留所と表現するのはまだ少し抵抗がある)
電車を待つ。
ひとつ前の写真と比べて人数が減っているのは、
荒川線には三ノ輪橋行きと早稲田行きの2方向がある
それぞれの停留所は少し離れた場所に位置している
向かうのは「町屋駅前」
なのだけれど、それが三ノ輪橋行きなのか早稲田行きかわからなくて、調べているうちに電車を1本乗り過ごした(^^ゞ まあ土地勘のない場所でアルアルな話。
ちなみに荒川線の時刻表は、このように10時から15時台まで「この間、6〜7分間隔です」と大雑把。おおらかでヨシ。
反対側の電車がやって来た。
1両編成でちょっとレトロな雰囲気のデザイン。
でも屋根が2段になっている。こんなのは初めて見た。電車の屋根にはエアコンの装置が載っている。ところどころにルーバーが切られているとはいえ、それをすっぽり覆っていいものなのか?
Wikipediaで調べると、これは9000形という車両で「屋根は見かけ上二重構造とし」とあったものの詳しい説明はなし。他にネット検索でも情報は見当たらず。
でも見つけました。
上の屋根には屋根がなかったのね!
思い込みの盲点を突かれた気分。画像はhttps://www.youtube.com/watch?v=zsDN1ptaFgoから引用
電車が通り過ぎる。
道路の向こうに見えているのが早稲田行きの停留所。
三ノ輪橋行きがすれ違って近づいてくる。
こちらは普通の屋根の形。
そこそこ込んでいたので車内の撮影は自主規制。
でも運転席の窓から外を眺める。鉄オタかっ(^^ゞ
それで気がついたのは私の乗車した区間は道路上の軌道を走らないとの事実(>_<)
道路を走るから路面電車に乗りたかったのに、これでは普通の電車と同じぢゃないか。
でもひとつ発見したのは、荒川線にはバスのように降車ボタンがある。
まっ、それを知っただけでも乗った甲斐があったとしましょう。
3つ先の町屋駅前で下車。
地下鉄千代田線の町屋駅で乗り換える。
ちょっと駅前をブラブラして、また停留所を通りかかると、今度はモダンなデザインの車両が停まっていた。全部で5タイプ33両があるらしい。
初めての都電荒川線は、道路をクルマと一緒に走る区間がないと想定外の結果で終わってしまった。でも何事も体験しなければわからないもの。実は東京さくらトラムと名付けられた荒川線は、沿線各地にバラが多く植えられているので有名。もうすぐ春バラのシーズン。1日乗車券でも買ってバラ巡りでもするか、でもそれぞれの規模は小さいしなあと、あれこれ思案中。
wassho at 20:11│Comments(0)│
│イベント、旅行