2025年06月11日
厚木基地の周りをお散歩 その2
厚木基地の入り口を過ぎてしばらくすると、
高く貼られたネットが見えてくる。
その内側は基地に造られたゴルフ場。
正式名称は NAF Atsugi Golf Course。NAFはNaval Air Facilityで米海軍の航空施設を表している。厚木の米軍基地は Naval Air Facility Atsugiで略称は NAF Atsugiだから、単に基地名にゴルフコースと付け加えただけ。
プレーしている人が見えた。
この道路は写真で路面が見えなくなっているところで左カーブになっている。
フェンス沿いに歩こうと、
曲がらずにそのまま真っ直ぐ住宅地の中へ。
でも残念ながら行き止まり。
行き止まりのひとつ手前の路地に入る。
ゴルフコースのネットギリギリに家が建っている。
しばらく進むとまたフェンス越しにゴルフコース。
その反対側にはところどころ畑もあった。
工事中で覆われている区間。
それを過ぎるとまたフェンス。
グリーン横のバンカーとピンフラッグ。ここまで何人かのプレイヤーを見かけたが、1人または2人で回っている人ばかりだった。いわゆるセルフプレーでキャディーはなし。
ゴルフコース沿いに歩けたのはここまで。
上の写真で「スピード出すな、砂利道のためほこり〜」と看板が出ていたのがこの道路。こんな短い距離をそんなに早いスピードで走って行くクルマがいるのかな。
適当に進んでいたらまた基地のフェンス。
ここだけ少し人目につかない感じ。
と思ったら、もう見慣れたこの赤い警告の隣に、
新たにこんな看板が。
開けた場所に出て、
この信号で右折すると、
基地の北端と接する厚木街道。
ただしこちらは青山通りなどがある、皇居から沼津まで延びる国道246号の厚木街道ではなく、神奈川県道40号の厚木街道。以前は40号線が246号線の一部だった時期があり、どちらも厚木街道の名前で呼ばれているようだ。
上の写真右側のフェンスは厚木基地のもの。
それがなぜか途中で低くなる。
低くなったフェンス。先ほどの写真と見較べて欲しい。この高さなら大きな脚立があれば乗り越えられそう。どうして低くしてあるのが不思議。
厚木街道から見える滑走路のはずれ。ここから滑走路の端まで400メートル近くあり滑走路は見えない。飛行場の雰囲気が何となく感じられるだけ。アスファルトが写っているのは基地内を周回している道路。
遠くにかすかに飛行機が見える。
写真を拡大してもこの程度で機体の色が違う程度しかわからない。
離陸した飛行機は厚木街道の位置でどれくらいの高さなのか興味があったので、数分ほど待機してみた。残念がら離陸する機体はなし。頭の中では映画トップガンの音楽が鳴り響いていたのに(^^ゞ
もっとも「あやせローズガーデン」にいたとき、ヘリコプターや対潜哨戒機(かどうかはよくわからないが普通の飛行機の形をした機体)はたくさん飛んでいたものの戦闘機は見なかった。調べてみると米軍厚木基地は、基本的に横須賀を母港とする空母に搭載する飛行機のための地上基地。しかし2018年(平成30年)に戦闘機部隊は岩国基地に移り、厚木を利用しているのはヘリコプター部隊だけになっている。それでもたまに戦闘機がやってくるようだが。もちろん戦闘機は普通のジェット機より何倍もうるさいので、騒音問題的には飛んでこないほうが望ましい。戦闘機の姿は映画で楽しみましょう。
あと少しだけ滑走路のはずれを歩き、
このあたりで厚木基地から離れる。
そのまま厚木街道を直進し、
途中で住宅街に入って、
大和駅に到着。
大和の漢字は「やまと」なのか「だいわ」なのか迷うね。
ここは「やまと」市にある「やまと」駅。
駅前広場は「大和なでしこ広場」の名前がついていた。
命名されたのは2013年で、女子サッカーの「なでしこジャパン」に大和市ゆかりの選手がいたのがその理由らしい。それは次の4選手。
川澄奈穂美:2011年のワールドカップ優勝メンバー 大和市出身
大野忍:2011年のワールドカップ優勝メンバー 出身は隣の座間市
上尾野辺めぐみ:2011年のワールドカップ優勝メンバー
出身は横浜市で小学校のときに大和市のサッカークラブに所属
小野寺志保:大和市出身の元日本代表で2011年より大和市役所職員
大野選手と上尾野辺(かみおのべ)選手はけっこう強引に引っ張ってきた感じ(^^ゞ
大和なでしこ広場は「なでしこジャパン」「大和撫子」「大和市」の3つの言葉を掛けている。ついでに整理しておくと
ナデシコ:植物の名前。
大和撫子:読みは「やまとなでしこ」。
日本の女性の外見的・内面的な美しさを讃える言葉。
外見的な美しさとは清楚で可憐な美しさ。
内面的にはしとやか・おくゆかしい・控えめながらも芯の強さがあるなど。
理想の日本女性像とされてきたものの、すでに絶滅危惧種(^^ゞ
もっとも植物のナデシコは300品種くらいあり花の形も多種多様。その中でカワラナデシコをヤマトナデシコと呼ぶ場合もある。カワラナデシコは日本原産、中国から入ってきたナデシコをカラナデシコと呼んでいたので、同じようにヤマト=日本の文字を頭に付けたともいわれる。
写真は上がカワラナデシコ(河原ナデシコ)。
下がカラナデシコ(唐ナデシコ)でセキチク(石竹)ともいう。
カワラナデシコの花びらは、細くヒラヒラとしていかにも繊細で可憐な印象。ただしそれが女性の大和撫子の意味と関連しているかは不明。なお大和撫子は奈良時代末期に成立した万葉集にも出ており、その頃は男性に対しても使われていた。平安前期の古今和歌集では女性だけの例えに変化したらしい。
そのように言葉とは移り変わっていくもの。もう大和撫子はほとんど死語だし「大和撫子のような女性」と言われてもピンとこない世代の方が多いように思う。小泉今日子の唄に「ヤマトナデシコ七変化」というのがあったが、それもかれこれ40年前。だいたい昭和世代の私ですら大和撫子の概念は知っていても、今までそんな女性に出会った経験はない。
そして現在は「なでしこ」と言えば女子サッカーの「なでしこジャパン」が一番に思い浮かぶ(命名は2004年)。ひょっとしたら大和撫子を知らない世代に「大和撫子との言葉が昔あったのだけれど、それはどんな女性だと思う?」と尋ねたらエネルギッシュ、たくましいなどの答えが返ってくるかも知れない。
そんなことを思いながら本日のお散歩は終了。
光陵公園を出て大和駅まで1時間15分ほど歩いた。
おしまい
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