2025年06月18日
あやせローズガーデン 番外編
残念ながら先日に「あやせローズガーデン」を訪れたときは曇り空だった。いつも書いているように最高に効果的な写真テクニックは「青空を背景に」「たっぷりの光を浴びた状態」で撮ること。少なくとも私の場合は(^^ゞ
例えばこの写真。ここは多くの人がバラのアーチを背景に自撮りをする。つまりこの位置からだとこっちを向いているので、人々が背中を向けている隙に撮るのが精一杯だった。構図としては見苦しい。それでもアーチの上が青空ならもう少し見栄えのいい写真になったに違いない。
というわけで晴れていなければ、晴れさせてしまえホトトギス。生成AIを使って曇り空を青空に、ついでに人物も消してしまおうと思いつく。プロンプト(AIに出す命令文)は「空を青空にして、写真に写っている人物を消去してください」。
<Grok> エックスが提供している生成AI
命令には忠実とはいえずいぶんと絵画調(画像を拡大してみて)。他のプログラムもそうなので生成AIは写真そのものを加工するのではなく、写真をベースにCG(コンピュータグラフィック)を作成するみたいだ。もっと写真風にと指示を追加してみると、青空の色が少し違った画像を出してきただけ。またなぜか消したはずの人物が1名だけ姿を変えて復活した。ナンデ?
<Gemini> Googleがが提供している生成AI
1回目はアーチの左側にいた人と、アーチの向こう側にいた人しか人物が消えていない。
それを指摘すると「申し訳ありません」との返事で修正してきた。
空が単に青で塗りつぶされていただけだったので、もう少し自然な色にして、雲も加えるように再指示。するとアーチの向こう側の風景がなくなってしまう。
なおGeminiは画像右下に「ai」と透かし文字を入れてくる。
<Chat GPT>
パソコンはMacでブラウザはBraveを使っている。しかしBraveではChat GPTが作成した画像が表示されなかった。そのことを伝えると「ここを右クリックで」などと対策を提案してくる。それで右クリックをしても選択肢に画像の表示や保存メニューは現れず。そこでブラウザをSafariに変えたら画像が表示された。今までこんなトラブルはなかったのに不思議。
3つのAIの中では最も精細。日差しが強い印象もある。でも写真ではなくあくまでCG調。それとオリジナルの写真は横3:縦2の横長なのに、なぜか縦横が同じ正方形の比率で出てきた。
結論として生成AIは写真の修正加工には使えない。まったくの別物になってしまう。これは生成AIが「写真ファイルの中身を修正変更する」ではなく、オリジナルの写真をベースにプロンプトを解釈して「似たような画像を新規に描き起こして」いるから。それが写真ではなくCG調になるのは、単に精細に出力できていないのが原因で、現状では描写能力が不足している。
もっとも考えてみれば、データを解析して新たに「作る」から「生成」AIと呼ばれる。それにしても生成AIは generative AI(artificial intelligence)の訳語だけれど、作るを意味する日本語はたくさんあるのに、どうして generative を生成(せいせい)なんてあまり使わない単語を当てはめたのだろう? 生成はどうにも語感的になじめない。
チャット式の生成AIは諦めて、次にAIを使って写真の加工や修正をしてくれる専門サービスを試してみた。これらは生成AIではなく、識別・検出型AIの技術を使っている。その違いは長くなるので割愛。。
その写真の加工や修正についてはスマホのアプリで提供しているサービスがほとんど。でも今回はパソコンのブラウザで使えるものを探した。どれも消しゴムツールのようなメニューを選んで、それで消したい部分をなぞる仕組み。
なおこちらのサービスでは青空への変更はなし。
また試したのは無料サイトのみ。
<PhotoRoom> https://www.photoroom.com/ja/tools/remove-object-from-photo
アーチ左側のバラが少ないのとアーチの中の風景がおかしいものの、
全体的に見ればまずまずの出来映え。
<MyEdit> https://myedit.online/jp/photo-editor/object-removal/edit
PhotoRoomと同レベル。ただしここは修正した画像をダウンロードできなかった。無料でできるのはMyEditの透かし文字入りの画像の閲覧だけ。作業の前にそういう注意書きはなかったのでチョット腹立つ。ブログに載せているのはスクリーンショット。
<Pixelcut> https://www.pixelcut.ai/ja/background-remover
アーチの向こう側の風景がかなりおかしい。
<Canva> https://www.canva.com/ja_jp/features/magic-eraser/
今回の中では一番良く修正できている。ただし「マジック消しゴム」というツールを使うのだが、それがどこにあるのか操作方法がとてもわかりにくい。使い方を解説したページがネットにあったのでいくつか参考にしたものの、古いバージョンでの解説なのか私の見ている画面と違う。けっこう苦労した。
ついでにいつも使っているPhotoshop Elements(フォトショップ・エレメンツ)でもトライ。あやせローズガーデンのブログを書いた際に修正しなかったのは、この写真が
消そうとする人物が画像に占める割合が大きい
人数も多いし人と人が重ねっている部分もある
人物を消した後の、つまり人物で隠れている部分が複雑
と難易度が高いから。
無理を承知でやってみるとやはりガタガタになった。
とくにアーチの中はモザイクタイルみたいになっている。人物を消すとは、消した後に周りの風景から拾ってきた画像を埋め込む機能なのであるが、そのブレンド具合はやはりAIのほうが勝っている。
もっとも私が使っているPhotoshop Elementsは2019年版だから、最新のバージョンだともっと上手にできるのかも知れない。最新バージョンではPhotoshop ElementsもAIを使っていると標榜している。2019年版もそうだったかは覚えていない。ただしAIはこの数年のうちにものすごく進化しているので、もし2019年版にAIが組み込まれていても、現在のPhotoRoom等のサービスと差が付いたのだろう。
理想的には生成AIと識別・検出型AIの融合がもっと進むのを期待したい。ツールを使って操作するのはそれなりの知識やテクニックがいるので、「こうして欲しい」と結果を命令するほうが楽。現時点で音声入力を使った命令ははやや使いにくいが、それも改善されて画面を眺めながら「ああでもない、こうでもない」と指示して修正できるようになるはず。そうすれば「青空を背景に」「たっぷりの光を浴びた状態」の縛りからも逃れられる。もちろんそのような快晴の天候で景色を眺めたほうが、お出かけとしてはキレイで楽しいに変わりはないけれど。
ついでにChat GPTで作成した画像を、Chat GPTにゴッホとモネ風にするよう指示してみた。なぜか今度は正方形が縦長画像になっている。
ゴッホはまあそれっぽい。
空をこのように描けば、他の部分がどうであろうとゴッホに見えてしまう。
これをモネに見せたら、
パレットで頭を殴られるな(>_<)
例えばこの写真。ここは多くの人がバラのアーチを背景に自撮りをする。つまりこの位置からだとこっちを向いているので、人々が背中を向けている隙に撮るのが精一杯だった。構図としては見苦しい。それでもアーチの上が青空ならもう少し見栄えのいい写真になったに違いない。
というわけで晴れていなければ、晴れさせてしまえホトトギス。生成AIを使って曇り空を青空に、ついでに人物も消してしまおうと思いつく。プロンプト(AIに出す命令文)は「空を青空にして、写真に写っている人物を消去してください」。
<Grok> エックスが提供している生成AI
命令には忠実とはいえずいぶんと絵画調(画像を拡大してみて)。他のプログラムもそうなので生成AIは写真そのものを加工するのではなく、写真をベースにCG(コンピュータグラフィック)を作成するみたいだ。もっと写真風にと指示を追加してみると、青空の色が少し違った画像を出してきただけ。またなぜか消したはずの人物が1名だけ姿を変えて復活した。ナンデ?
<Gemini> Googleがが提供している生成AI
1回目はアーチの左側にいた人と、アーチの向こう側にいた人しか人物が消えていない。
それを指摘すると「申し訳ありません」との返事で修正してきた。
空が単に青で塗りつぶされていただけだったので、もう少し自然な色にして、雲も加えるように再指示。するとアーチの向こう側の風景がなくなってしまう。
なおGeminiは画像右下に「ai」と透かし文字を入れてくる。
<Chat GPT>
パソコンはMacでブラウザはBraveを使っている。しかしBraveではChat GPTが作成した画像が表示されなかった。そのことを伝えると「ここを右クリックで」などと対策を提案してくる。それで右クリックをしても選択肢に画像の表示や保存メニューは現れず。そこでブラウザをSafariに変えたら画像が表示された。今までこんなトラブルはなかったのに不思議。
3つのAIの中では最も精細。日差しが強い印象もある。でも写真ではなくあくまでCG調。それとオリジナルの写真は横3:縦2の横長なのに、なぜか縦横が同じ正方形の比率で出てきた。
結論として生成AIは写真の修正加工には使えない。まったくの別物になってしまう。これは生成AIが「写真ファイルの中身を修正変更する」ではなく、オリジナルの写真をベースにプロンプトを解釈して「似たような画像を新規に描き起こして」いるから。それが写真ではなくCG調になるのは、単に精細に出力できていないのが原因で、現状では描写能力が不足している。
もっとも考えてみれば、データを解析して新たに「作る」から「生成」AIと呼ばれる。それにしても生成AIは generative AI(artificial intelligence)の訳語だけれど、作るを意味する日本語はたくさんあるのに、どうして generative を生成(せいせい)なんてあまり使わない単語を当てはめたのだろう? 生成はどうにも語感的になじめない。
チャット式の生成AIは諦めて、次にAIを使って写真の加工や修正をしてくれる専門サービスを試してみた。これらは生成AIではなく、識別・検出型AIの技術を使っている。その違いは長くなるので割愛。。
その写真の加工や修正についてはスマホのアプリで提供しているサービスがほとんど。でも今回はパソコンのブラウザで使えるものを探した。どれも消しゴムツールのようなメニューを選んで、それで消したい部分をなぞる仕組み。
なおこちらのサービスでは青空への変更はなし。
また試したのは無料サイトのみ。
<PhotoRoom> https://www.photoroom.com/ja/tools/remove-object-from-photo
アーチ左側のバラが少ないのとアーチの中の風景がおかしいものの、
全体的に見ればまずまずの出来映え。
<MyEdit> https://myedit.online/jp/photo-editor/object-removal/edit
PhotoRoomと同レベル。ただしここは修正した画像をダウンロードできなかった。無料でできるのはMyEditの透かし文字入りの画像の閲覧だけ。作業の前にそういう注意書きはなかったのでチョット腹立つ。ブログに載せているのはスクリーンショット。
<Pixelcut> https://www.pixelcut.ai/ja/background-remover
アーチの向こう側の風景がかなりおかしい。
<Canva> https://www.canva.com/ja_jp/features/magic-eraser/
今回の中では一番良く修正できている。ただし「マジック消しゴム」というツールを使うのだが、それがどこにあるのか操作方法がとてもわかりにくい。使い方を解説したページがネットにあったのでいくつか参考にしたものの、古いバージョンでの解説なのか私の見ている画面と違う。けっこう苦労した。
ついでにいつも使っているPhotoshop Elements(フォトショップ・エレメンツ)でもトライ。あやせローズガーデンのブログを書いた際に修正しなかったのは、この写真が
消そうとする人物が画像に占める割合が大きい
人数も多いし人と人が重ねっている部分もある
人物を消した後の、つまり人物で隠れている部分が複雑
と難易度が高いから。
無理を承知でやってみるとやはりガタガタになった。
とくにアーチの中はモザイクタイルみたいになっている。人物を消すとは、消した後に周りの風景から拾ってきた画像を埋め込む機能なのであるが、そのブレンド具合はやはりAIのほうが勝っている。
もっとも私が使っているPhotoshop Elementsは2019年版だから、最新のバージョンだともっと上手にできるのかも知れない。最新バージョンではPhotoshop ElementsもAIを使っていると標榜している。2019年版もそうだったかは覚えていない。ただしAIはこの数年のうちにものすごく進化しているので、もし2019年版にAIが組み込まれていても、現在のPhotoRoom等のサービスと差が付いたのだろう。
理想的には生成AIと識別・検出型AIの融合がもっと進むのを期待したい。ツールを使って操作するのはそれなりの知識やテクニックがいるので、「こうして欲しい」と結果を命令するほうが楽。現時点で音声入力を使った命令ははやや使いにくいが、それも改善されて画面を眺めながら「ああでもない、こうでもない」と指示して修正できるようになるはず。そうすれば「青空を背景に」「たっぷりの光を浴びた状態」の縛りからも逃れられる。もちろんそのような快晴の天候で景色を眺めたほうが、お出かけとしてはキレイで楽しいに変わりはないけれど。
ついでにChat GPTで作成した画像を、Chat GPTにゴッホとモネ風にするよう指示してみた。なぜか今度は正方形が縦長画像になっている。
ゴッホはまあそれっぽい。
空をこのように描けば、他の部分がどうであろうとゴッホに見えてしまう。
これをモネに見せたら、
パレットで頭を殴られるな(>_<)












