2025年10月31日
ニッポンとニホンそしてジッポンにニフォン その7
さて私の場合、日本の読みや発音のほとんどがニホンなのは前回に書いた。それは世間全般に同じようで2004年に国立国語研究所などが実施した調査によると、会話において日本〇〇〇あるいは〇〇〇日本となっている単語の97.6%はニホンと発音されていたとの結果が出ている。国名でも96.2%がニホンと比率は同じ。
またNHKでは国名についてニホンとニッポンのどちらがいいかの調査を行っており、
その回答は
1963年(昭和38年) ニホン 45.5% ニッポン41.8%
1993年(平成5年) ニホン 58% ニッポン39%
2003年(平成15年) ニホン 61% ニッポン37%
となっている。
両者を掛け合わせると
・時代が上がるにつれて国名はニホンがふさわしいと考える人が増え、
ニッポンと考える人が減っている
・ニッポンがふさわしいと考えている人でも実際にはニホンと発音している
何となくニホンよりニッポンのほうが響きとして古いイメージは私も持っている。それぞれの調査から20年以上経った現在に再調査すれば、ニホンがさらに優位になっていると思われる。
参考までにNHK=日本放送協会はニッポンと読む。
国語研の調査で日本とつく単語の97.6%はニホンと発音されていたが、次の単語に限っては数値が低かった=ニッポンと発音する人が相対的に多かった。(数値はニホンと発音する人の割合)
日本一 77.5%
日本代表 80.6%
これはおそらくニッポンはニホンより力強い印象があるから。ナンバーワンを表現するにはニホンよりニッポンのほうが似合う。ただしスポーツの日本代表については前回に書いた通り私はニッポン代表だが、日本代表はいろいろな分野があるので、例えば「国連の日本代表団」なんて文脈だとニホンと読んでしまう。
そしてニッポンにあってニホンにないのはリズム感。ニホンより「いよ!ニッポンイチ!」のほうが声を掛けやすい。また「がんばれニッポン」が「がんばれニホン」だと、どうにも言葉が詰まってしまうし、「ニッポン!ニッポン!」の連呼が「ニホン!ニホン!」では盛り上がらない。「ニッポン チャチャチャ」も同じく。
逆に山口百恵の「いい日旅立ち」の「♪あ〜あ〜日本のどこかに私を待ってる人がいる」がニッポンだと情緒がでない。知らず知らずに使い分けているものだ。
余談その3
ところで「がんばれニッポン」「ニッポン チャチャチャ」と応援しているのにスポーツの日本代表チーム名は森保ジャパン、なでしこジャパン、SAMURAI JAPANとジャパンばかりなのはこれいかに?
なお国名について公的な議論としては次のような変遷を経ている。
■1934年(昭和9年)3月
NHKが国号としてはニッポンを第一の読み方とし、ニホンを第二の読み方とすると暫定的に決定。
NHKの暫定決定の1週間後に、文部省の臨時国語調査会(国語審議会の前身)が「国号呼称統一案」を発表し、国号をニッポンとすると決議。しかしこれは政府に採択されず。
満州国の建国が1932年、日中戦争開戦が1937年で当時は軍国主義一色の時代。NHKや文部省の決定は国家主義・軍国主義者らの国名は大国・強国をイメージさせるニッポンに統一せよとの意見の反映とされる。大日本帝国は大ニッポン帝国と概ね呼ばれており、大ニッポン帝国陸海軍だった。いっぽう和歌などの伝統文化では「っ」の入る促音、また点や丸のつく濁点、半濁点を好まないので、皇室を初めとする面々がニッポンに反対したとの解説もあったが詳細はわからず。あの時代に皇室といえども和歌を理由に軍部に対抗できたのか。
■1945年(昭和20年)終戦
■1946年(昭和21年)
帝国議会における新憲法(日本国憲法)の審議において、金森国務大臣が「ニホン、ニッポン両様の読み方がともに使われることは通念として認められている」と述べて、日本国憲法の読みをどちらかに統一する見解を否定。
■1951年(昭和26年)
NHKが1934年の暫定決定を正式決定に格上げ。
この理由を示す資料は見つからなかった。自らがニッポン放送協会だからか、あるいはアナウンサーごとに読みが違うのは不適切と考えて単に一本化しただけなのか?
■1965年(昭和40年)
郵便切手にローマ字で国名を入れる際、郵政省の「NIPPON」案が閣議で了承される。ただし政府として国名呼称を統一したわけではない。
■1970年(昭和45年)
佐藤内閣時代に、大阪万国博覧会を前に国名をニッポンに統一すべしの議論が国会であったものの結論を得ず。佐藤栄作首相や中曽根康弘防衛庁長官が「ニッポン」を強く推したとされる。
■そして最新版は2009年(平成21年)
当時の民主党議員が提出した「今後、日本の読み方を統一する意向はあるか」の質問主意書に対し、麻生内閣は以下の回答を閣議決定。
ニッポン、ニホンという読み方についてはいずれも広く通用しており、
どちらか一方に統一する必要はない
これで今のところは、ニッポン、ニホンのどちらでもよいと公式に確定された状態。ニホン酒を注文するときに「ポン酒ください」と頼むのも国家公認(^^ゞ
次回はようやく倭から日本になった飛鳥時代末期の700年前後に戻る予定。素直に本題に入れるかどうかはわからないがm(_ _)m
ーーー続く
またNHKでは国名についてニホンとニッポンのどちらがいいかの調査を行っており、
その回答は
1963年(昭和38年) ニホン 45.5% ニッポン41.8%
1993年(平成5年) ニホン 58% ニッポン39%
2003年(平成15年) ニホン 61% ニッポン37%
となっている。
両者を掛け合わせると
・時代が上がるにつれて国名はニホンがふさわしいと考える人が増え、
ニッポンと考える人が減っている
・ニッポンがふさわしいと考えている人でも実際にはニホンと発音している
何となくニホンよりニッポンのほうが響きとして古いイメージは私も持っている。それぞれの調査から20年以上経った現在に再調査すれば、ニホンがさらに優位になっていると思われる。
参考までにNHK=日本放送協会はニッポンと読む。
国語研の調査で日本とつく単語の97.6%はニホンと発音されていたが、次の単語に限っては数値が低かった=ニッポンと発音する人が相対的に多かった。(数値はニホンと発音する人の割合)
日本一 77.5%
日本代表 80.6%
これはおそらくニッポンはニホンより力強い印象があるから。ナンバーワンを表現するにはニホンよりニッポンのほうが似合う。ただしスポーツの日本代表については前回に書いた通り私はニッポン代表だが、日本代表はいろいろな分野があるので、例えば「国連の日本代表団」なんて文脈だとニホンと読んでしまう。
そしてニッポンにあってニホンにないのはリズム感。ニホンより「いよ!ニッポンイチ!」のほうが声を掛けやすい。また「がんばれニッポン」が「がんばれニホン」だと、どうにも言葉が詰まってしまうし、「ニッポン!ニッポン!」の連呼が「ニホン!ニホン!」では盛り上がらない。「ニッポン チャチャチャ」も同じく。
逆に山口百恵の「いい日旅立ち」の「♪あ〜あ〜日本のどこかに私を待ってる人がいる」がニッポンだと情緒がでない。知らず知らずに使い分けているものだ。
余談その3
ところで「がんばれニッポン」「ニッポン チャチャチャ」と応援しているのにスポーツの日本代表チーム名は森保ジャパン、なでしこジャパン、SAMURAI JAPANとジャパンばかりなのはこれいかに?
なお国名について公的な議論としては次のような変遷を経ている。
■1934年(昭和9年)3月
NHKが国号としてはニッポンを第一の読み方とし、ニホンを第二の読み方とすると暫定的に決定。
NHKの暫定決定の1週間後に、文部省の臨時国語調査会(国語審議会の前身)が「国号呼称統一案」を発表し、国号をニッポンとすると決議。しかしこれは政府に採択されず。
満州国の建国が1932年、日中戦争開戦が1937年で当時は軍国主義一色の時代。NHKや文部省の決定は国家主義・軍国主義者らの国名は大国・強国をイメージさせるニッポンに統一せよとの意見の反映とされる。大日本帝国は大ニッポン帝国と概ね呼ばれており、大ニッポン帝国陸海軍だった。いっぽう和歌などの伝統文化では「っ」の入る促音、また点や丸のつく濁点、半濁点を好まないので、皇室を初めとする面々がニッポンに反対したとの解説もあったが詳細はわからず。あの時代に皇室といえども和歌を理由に軍部に対抗できたのか。
■1945年(昭和20年)終戦
■1946年(昭和21年)
帝国議会における新憲法(日本国憲法)の審議において、金森国務大臣が「ニホン、ニッポン両様の読み方がともに使われることは通念として認められている」と述べて、日本国憲法の読みをどちらかに統一する見解を否定。
■1951年(昭和26年)
NHKが1934年の暫定決定を正式決定に格上げ。
この理由を示す資料は見つからなかった。自らがニッポン放送協会だからか、あるいはアナウンサーごとに読みが違うのは不適切と考えて単に一本化しただけなのか?
■1965年(昭和40年)
郵便切手にローマ字で国名を入れる際、郵政省の「NIPPON」案が閣議で了承される。ただし政府として国名呼称を統一したわけではない。
■1970年(昭和45年)
佐藤内閣時代に、大阪万国博覧会を前に国名をニッポンに統一すべしの議論が国会であったものの結論を得ず。佐藤栄作首相や中曽根康弘防衛庁長官が「ニッポン」を強く推したとされる。
■そして最新版は2009年(平成21年)
当時の民主党議員が提出した「今後、日本の読み方を統一する意向はあるか」の質問主意書に対し、麻生内閣は以下の回答を閣議決定。
ニッポン、ニホンという読み方についてはいずれも広く通用しており、
どちらか一方に統一する必要はない
これで今のところは、ニッポン、ニホンのどちらでもよいと公式に確定された状態。ニホン酒を注文するときに「ポン酒ください」と頼むのも国家公認(^^ゞ
次回はようやく倭から日本になった飛鳥時代末期の700年前後に戻る予定。素直に本題に入れるかどうかはわからないがm(_ _)m
ーーー続く
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