2004年11月25日

女性から反感を買うマーケティング仮説

経験上、この話をすると1/3の女性からは反感を買う。
マーケティングの仮説なんだけれど−−−。


さあ、始めますか(^^ゞ 
20年少し前、あるカリスマ・ファッションモデル(女性)が髪の襟足を刈り上げた。当時は、かなり衝撃的だった。ファッション業界、ファッションの好きな人で刈り上げる女性が徐々にあらわれた。彼女たちはウツクしくない人が多かった。

とあるロックバンド。そのコアなファンの女性は黒ずくめのコスチュームに、死に神のような怖いメイクをしていた。彼女たちはウツクしくない人が多かった。

昔は普通の洋服だったが、いつのまにかフリルやリボン満載の超少女趣味の服ばかりになったブランドがある。それを着ているのはウツクしくない人が多い。


美人度合いのヒエラルキーの中で、女性は「世間」で、自分がどこにポジショニングされるかを「正確に」把握しているというのが仮説1である。15段階以上のヒエラルキーのような気がする。男性は? せいぜい5段階か。それに、たいてい自分自身の評価は1階級特進している。


下位ヒエラルキーの女性の一部には、そのポジショニングに我慢できない人がいる。その人たちが刈り上げたり、怖いメークをしたりして、そのヒエラルキーから脱出を図るのだというのが仮説2である。超少女趣味のブランドも、もはや普通のファッションとはいえない。


ふ〜、書きながら緊張してきた(^^ゞ 
さて、下位メーカーが上位メーカーと同じことをしても勝ち目はない。下位メーカーも、そんなことはわかっているが特色を出せているところは少ない。ハイアールという中国製の白物家電が鳴り物入りで日本に参入したが、あまり売れていない。特色がなくヒエラルキーの下位にいるからだ。一方デザイン性に優れた輸入家電と呼ばれる商品が、ブランド力や信頼性に関係なく売れ行きを伸ばしている。それらは日本の家電ヒエラルキーの外にいる。

デジカメでは下位メーカーになるエプソンの製品はさっぱり話題にもならないが、「R-D1」という機種は別格。昔のライカを思わせる徹底的にアナログ感覚にこだわったデジカメがマニアに評価されている。( http://www.i-love-epson.co.jp/products/rd1/rd11.htm) このカメラ、オートフォーカスもなければ、デジカメなのに1枚撮影する毎に「巻き上げ」が必要なのだ! R-D1はヒエラルキーの外に出た。今後、新たなヒエラルキーを作り上げられるかに注目である。


特色を出すとか、同じ土俵に乗らないというのは、企業自身が思っているより、かなり大胆なことをしなければ世間には通じない。本日は“下位メーカよ、刈り上げよ、フリフリせよ”の下書きでした。

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マーケティングに携わる者は、仮説を作り、それを実地に検証するのが仕事である。残念ながら「ウツクしくない女性が刈り上げる」仮説を、検証する勇気は私にはない、切腹!


wassho at 12:14│Comments(0) マーケティング、ビジネス 

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