2004年11月29日

音楽、聴いてる?

音楽CDが売れていない。ピークだった1998年が4924億円、2003年が3336億円と68%に減少している。ケータイなどへの支出に食われた〜CD-Rなどへのコピーが増えた〜中古ショップの影響−−−などいろいろ原因としてあげられている。


それらは一理ある。しかし一理でしかない。CDが売れなくなったのは、いい音楽が少なくなった、商品力が落ちたという単純な構図だ。もう少し正確に書くと、いい音楽はたくさん作られているが、それを消費者に届ける努力を怠ってきた。売れ筋集中、ブランドに頼ったマーケティングばかりしてきたからだ。

音楽業界の皆さん、他人のせいにするのはやめましょう(^_^)


尊敬する音楽プロデューサー今野多久郎氏によるBARKSという音楽サイトがある。今野氏は「平成イカすバンド天国」の審査委員長だったといえばご存じの方も多いはず。BARKSでは週2回、ミュージシャンをゲストに招いたトーク番組をインターネットラジオで放送している。過去335回分の放送リストが http://www.barks.jp/bow/ 今でもすべて聴ける。

270回あたりから聴き始めたが、それ以前のゲストで知っていたのは大江千里と立川談志(なぜに?)だけだった。私は若い頃はたくさんレコードやCDを買ったが、今は流行ものはFMでいいや−−−という「元音楽好き」の典型例である。J−WAVEなんかはよく聴いているから、それなりに音楽シーンを知っているつもりだったので、知らない名前ばかりなのはちょっとショックだった。しかし実は、このリストに載っているのは、世間的には無名なミュージシャンがほとんど。


ところが聴いてみると、とても実力のあるミュージシャン達だということがわかる。バラエティにも富んでいて面白い。いかに普段、FM局によって絞り込まれた曲ばかり聴かされてきたか痛感した。またmuse-free(http://www.muse-free.com/)というサイトでは、もっと無名あるいはアマチュア・ミュージシャンの音楽が聴ける。当たりはずれは多少あるが、ここでも充分に愉しめる音楽が聴ける。


しかし、いい商品でも知らなければ買いようがない。


BARKSに出演しているような、
 ・FMやTVではめったに聴くことができず
 ・商業実績も低いが、実力はあるミュージシャンの音楽を中心とした
 ・多チャンネル(多ジャンル)のインターネットラジオ。

私が欲しいのはこんな音楽環境だ。「FMは同じような曲ばかり流していて最近はつまらない」という人は多い。ニーズは確信している。もちろんダウンロード販売も行う。またインターネットを活かしてアジアを視野に入れたマーケティングを展開する。


メジャーな音楽シーンを東証1部とするなら、マザーズのような育成市場を作るイメージ。本日は“陰りの見える音楽マーケットこそビジネスチャンスが一杯。孫さん、堀江さん、三木谷さんどうよ”の下書きでした。

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ちなみにBARKSの放送で、私がもっとも印象に残ったのは322回の平松八千代、305回のLAVA。普通3つ選ぶものだが、3つ目は候補が多かったので省略。


平松八千代はうまい、LAVAはセンスがいい、と全然表現できていないけれど、まあ聞いてみて下さい。


もし大金持ちになったらやりたいことリストに「ユーミンの昔懐かしい曲を、上手なボーカリストに歌わせる」(^^ゞ というのがあるのだけれど、平松八千代は有力候補にしよう。ユーミンファン、ゴメン!

wassho at 10:49│Comments(0) マーケティング、ビジネス 

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