サッカー

2022年12月09日

ワールドカップ・カタール大会 雑感あれこれ その2

ご存じのように前回2018年のワールドカップはロシアで開催された。今大会でロシアはウクライナ侵攻を理由に予選段階から追放されている。4年前と世界がガラッと変わった象徴のような出来事でもある。4年前はプーチンが選手にメダルを授与していたのに(/o\)

プーチン

     写真はhttps://thedigestweb.com/topics_detail13/id=53252から引用

そのロシアの侵攻が開始されたのが2月24日で、FIFAの追放決定が2月28日。ヨーロッパでの予選日程が立て込んでいたせいもあるだろうが、実に素早い決定だった。検討使とあだ名されるどこかの国の総理大臣も見習って欲しいもの。

なおロシアのFIFAランキングは33位。2018年大会ではベスト8まで進んでいる。またウクライナのランキングは27位。今大会はヨーロッパ予選で敗退して出場ならず。戦争中なのに予選に参加していたのにもビックリしたが。ウクライナはこれで4大会連続予選落ちとなるものの、2006年ドイツ大会には出場してベスト8まで進んだから、日本がまだ見ていない景色は経験済み。



あれこれ思いつくままに雑感を書くと、

11月23日から始まった日本チームの試合。ドイツに勝った!三苫の1mm!なんて騒いでいたとき、ウクライナ情勢のニュースはほとんど目にしなかったような。だからどうだでもないが、まあそんなものかなとも思ったり。あるいはネットのニュースはひとつクリックすると同じような記事ばかり表示されるので、サッカー情報で埋まってしまいウクライナ関連を見落としたのだろうか。


今回のワールドカップは11月20日から始まり、決勝戦は12月19日。例年は6月中旬から7月中旬の開催。それはもちろん中東カタールの夏が暑いから変更されたわけで、至極まっとうな判断。長年の伝統や慣例であっても、人の決めたものなら人が変えられるのだ。やはり7月23日から8月8日にかけて開催した東京オリンピックはアホとしか言いようがない。


スタジアムで応援歌が歌われるとき、ところどころでヒュルヒュルと笛のような音が入るのに気がついた。なかなかいいアクセントになっている。そんな合いの手は前回の大会ではなかったはず。どんな曲だったかもう一度聞こうと思ったのに、どう検索してもそれらしき動画を見つけられない(>_<)


三苫の1mmもVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による判定だったし、今大会はオフサイドもVARによって腕1本が出ていてもアウトとされるようになった。

オフサイド

オフサイドの起点である「いつ蹴ったか」については、選手の動きを1秒間に50回映像で記録しており、またボールにもセンサーが付けられていて、なんと1秒間に500回のデータを取っている。つまり蹴られたのがいつなのかコンマ何秒の単位で特定できるから、オフサイドで腕1本のはみ出しも検出される。

従来の単に録画を巻き戻すビデオ判定とは次元が違う。いきなり凄い時代になったものだと思う。あと10年もすれば、AIも組み合わさって複雑な判断ができるようになり、ほとんどのスポーツで審判なんて不要になるかも。コンピューターのジャッジの元で人間がプレーするなんてブラックなSFの世界も垣間見えたワールドカップでもあった。


日本はクロアチアにPK戦で負けた。PK戦なんてほとんどが運によるものだと思っているが、世の中にはそう考えない人もいるもので、そのほとんどが精神論。しかし翌日にスペインがPK戦で負けると、その精神論的意見がスーッと消えていったのは興味深かった。



ところで
テレビを観ていて気がついたのは、現地のスタジアムで応援してる日本人サポーターの年齢がとても若かったこと。今まではもっと幅広い年齢層の人がいたように記憶しているのだが。過去の映像を調べるまではしていないが、もし私の勘違いでなければ、どうしてそうなったのだろう。

サポーター

     写真はhttps://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=120927から引用

ちなみに過去のテレビの平均世帯視聴率(関東地区)をみるとトップ10は以下の通り。

  2002年日韓大会    日本×ロシア     66.1%
  2002年日韓大会    ドイツ×ブラジル   65.6% これは決勝戦
  1998年フランス大会  日本×クロアチア   60.9%
  1998年フランス大会  日本×アルゼンチン  60.5%
  2002年日韓大会    日本×ベルギー    58.8%
  2010年南アフリカ大会 日本×パラグアイ   57.3%
  2006年ドイツ大会   日本×クロアチア   52.7%
  1998年フランス大会  日本×ジャマイカ   52.3%
  2006年ドイツ大会   日本×オーストラリア 49.0%
  2018年ロシア大会   日本×コロンビア   48.7%

今大会と前大会の視聴率は

  今回カタール大会      前回ロシア大会
  ドイツ戦   35.3%    コロンビア戦 48.7%
  コスタリカ戦 42.9%    セネガル戦  30.9%
  スペイン戦  22.4%    ポーランド戦 44.2%
  クロアチア戦 34.6%    ベルギー戦  36.4%

開催地によって時差の関係で放送時刻が違うから比較は難しいものの、一番盛り上がっていたのは1998年フランス〜2002年日韓大会で、そこからは右肩下がり(/o\) 当時と較べれば現在は半分程度の数字。今大会は前大会よりも数字は落ちている。もっとも今大会はABEMAによるネット配信で視聴した人が相当数いたらしいから、それを加えなければいけないがデータを持ち合わせていない。ただABEMAを含めても1998年フランス〜2002年日韓大会の頃に遠く及ばないのは確実。

サッカー人気の低下で中高年が抜け落ちてスタジアムが若者中心になったのだろうか。しかしロシア大会で、そんなことは感じなかったのも不可解。今のところナゾ


その人気の低下はドイツ戦の時に書いたように日本はベスト16までは進むけれど、それは32チームの16だから半分まで進んだに過ぎず、オリンピックでも日本がメダルを獲れない競技は関心が薄いのと同じ理屈。ただ原因はそれだけではなくカズ、中田、本田と続いた良くも悪くも話題を集めるスーパースター的な選手がいなくなったのも大きい。また広く女性からアイドル的な人気を集める選手も見当たらないようだ。

サッカーが強くなればすぐに客が集まるというほど人気商売は甘くないのだ。日本サッカー協会は大谷翔平のこんな写真を見て、どうしてこっちに来てくれなかったのかと恨み言をつぶやいていたりして(^^ゞ
大谷

     写真はhttps://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2022/12/09/kiji/
     20221209s00001007074000c.htmlから引用


また試合を観たら何か思い浮かぶだろうけれど、
とりあえずはおしまい。

wassho at 22:45|PermalinkComments(0)

2022年12月08日

ワールドカップ・カタール大会 雑感あれこれ

ワールドカップはベスト8が出そろい、ベスト4入りをかけた次のトーナメント戦は12月10日から。日本の試合はないので観るか観ないかは、その時の気分次第。クロアチアvsブラジル戦は、日本とドッコイドッコイだったクロアチアが、優勝候補筆頭のブラジル相手にどんなサッカーをするのかさせられるのか、ちょっと興味あるかな。


この図は決勝トーナメント1回戦の組み合わせを表したもの。赤い四角に白抜きで書いてあるのがFIFAランキング。グレーの枠に書いたのが得点結果。引き分けの試合はPK戦で勝ったチームにピンクの星印を付けてある。

対戦結果

これが示しているのは全8試合のうち、FIFAランキング上位のチームが下位のチームに勝ったのが7試合だという事実。率にすれば87.5%。FIFAランキングをどのように算出しているかは知らないが、一定期間の結果から現在の実力を反映するように設計されているはず。そして勝敗的中率が87.5%だから、その信頼性は相当に高いと確認できる。同時にワールドカップの時だけ弱いチームが特別な力を発揮するなんてないことも分かる。

さてベスト8に進出したチームのランキングは

  ブラジル1位 アルゼンチン3位 フランス4位 イングランド5位
  オランダ8位 ポルトガル9位 クロアチア12位 モロッコ22位

モロッコはPK戦でスペインを下したからジャンケンに勝ったようなもの。そう考えるとやはりランキング10位前後以内の実力でないと、ベスト8進出の可能性はほぼないのが現実。もう一度書くが、ワールドカップの時だけ特別な力を発揮するなんてあり得ない。だから日本はランキング24位のくせに、よくもヌケヌケと「ベスト8に進出して新し景色を見る」なんて言えたものだと恥かしくなってくる。ちなみに「新しい景色」は日本サッカー協会の公式キャンペーンである。

もちろんサッカーはスポーツだから、高い目標を掲げるのを一概に悪いと言うつもりはない。しかし気合いや根性や勢い、ましてやサポーターの応援で目標はクリアできない。そこは地道に努力を重ねるしかないのだ。

ドイツに勝った!三苫の1mm!ブラボー!なんて騒ぐのは楽しかったが、それが過ぎたら冷静に見つめるべきかと思う。もっとも4年に1度のサッカーファンである私が冷静にサッカーを考える必要はないのだが(^^ゞ

既に7大会連続でワールドカップに出場しているから(ただし2002年は開催国特権)、もう世界のトップ32チームの実力はある。盛り上げるためにベスト8入りの目標を掲げるのはいいとして、今は確実にグループリーグを突破してベスト16に食い込めるまでの実力をつける時期だろう。そして日本が継続してランキング15位内になったら、その時こそ新しい景色が開けるかも知れないと期待しよう。


なおこの分析は今大会の数字だけだから、精度を高めるにはもっと過去に遡る必要がある。例えば前大会で日本はランキング60位だけれどグループリーグを突破してベスト16だったし、ロシアは開催国のアドバンテージがあったとはいえ、66位なのにベスト8まで勝ち進んだ。

もっと多くの数字を集めて分析すれば、サッカー賭博で連戦連勝できるかもよ(^^ゞ


ーーー続く

wassho at 23:30|PermalinkComments(0)

2022年12月06日

クロアチア戦でオワリッチ(/o\)

モドリッチやペリシッチなど、クロアチアは名前の最後が「ッチ」の選手が多い。数えてみたらスタメンに8人もいた。チッチ、チッチと耳障りに思ったが、日本のスタメンも権田、吉田、守田、鎌田、前田と田のつく選手を揃えているからお互い様か(^^ゞ あっ、それと日本にも谷グッチ!

クロアチア代表

     写真はhttps://news.livedoor.com/article/detail/23318134から引用

さてFAFAランキングで7位のスペインと、11位のドイツを破った強豪ニッポンなのだから、12位のクロアチアも何とかしてくれるでしょうとの期待は多くの人が持っていたと思う。

結果は前半43分にめずらしく日本が先制したものの、後半10分に同点に追いつかれ、90分では決着が付かず延長戦へ。延長戦はどちらもノーゴールで勝負はPK戦に。

日本は4人が蹴って3人が失敗。逆にクロアチアは3人がシュートを決めたので、4人目終了時点で日本のカタール大会がオワリッチ(涙)

      日本   クロアチア
 1人目  失敗   成功
 2人目  失敗   成功
 3人目  成功   失敗
 4人目  失敗   成功
 5人目 

PK戦はサッカーの上手い下手はほとんど関係なく、運しだいのジャンケンみたいなもの。それゆえに気持ちをどこにも持って行けない悔しさが残るが、まあそれもサッカーというスポーツ。
ぴえん

この試合ではいつもと違って堂安が先発出場し、またいつもと違って後半スタート時のメンバー交代もなかった。それが延長戦も見据えた采配だったのかどうかは素人には分からないものの、いつもと違って後半の躍動感がなかったのは残念なところ。

しかし引き分け(PK戦は勝敗には関係なく、この試合は記録としては引き分け扱い)だからそう思うわけじゃないが、FAFAランキング24位の日本は12位のクロアチアと実に互角に戦ったと思う。スペイン戦と違って見劣りするところはなかった。現時点で日本はランキング15位前後の実力はあるんじゃないかな。もっとも15位前後だからベスト16どまりでベスト8に進めないと言ってしまえば身も蓋もないが。

ところでテレビを観ていて気になったのは実況アナウンサーや解説の岡田元監督が、やたら「三苫が入れば何とかなる」と言っていたこと。今大会での彼の活躍は誰もが認めるところではあるとしても、その神頼み的なメンタリティに「ちょっと違うんじゃない?」「日本のサッカー界はそのレベルの発想なの?」と思ってしまった。まあ私も三苫があと2人いたらーーーなんて考えていたけど(^^ゞ


日本サッカーの実力は、ワールドカップに出場できるかできないか程度との認識を改めたのが、前大会でのベルギー戦。あの試合で、ベスト8の背中が見えるくらいのところまで来ていると感じた。今回はあと少しで手が触れられそうだったから、わずかとはいえまた一歩前進。念願の「新しい景色」とやらは見られなかったけれど、ドイツとスペインを破ったのだから、充分に楽しい景色だったと満足している。

じゃサッカー選手の皆さん、4年間また精進してね。
お疲れ様!!

wassho at 19:52|PermalinkComments(0)

2022年12月03日

1ミリで押し返したスペイン戦

勝っちゃったねスペイン戦。
バンザーイ\(^o^)/ \(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
いや、長友に倣ってブラボー!ブラボー!ブラボー!
ドイツとスペインに勝つなんて強豪国かよニッポン!


たくさん報道されているから今さらだけれど、三苫(みとま)が紙一重で切り返したあのシーン。この写真では誰が見たってゴールラインを割っているように見える。
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しかしサッカーは真上から見てボールが1ミリでもゴールラインに掛かっていればインプレー(競技続行)とするルール。つまり接地面じゃなくて、地球でいうなら赤道がどこにあるかで判断される。

それで真上に近い角度で撮られたのがこの写真。
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アップで。
超微妙な位置。線が引かれているのは芝生だからボヤけているところもあるし。
ちなみにメジャーな競技場の白線は石灰ではなく水性ペイントが使われている。
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こんな画像も多く作られていた。
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こちらは斜め上からと真上からでは見え方が違うのを実証した写真。
引用はTwitterの@ChrisJames_90から。
5-1

5-2

5-3

VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー、いわゆるビデオ判定)がどのような映像を使ったのは分からないが、とにかくそれによりインプレーと認められ、三苫が切り返して田中が押し込んだゴールが成立し、それが決勝点となりメデタシメデタシ。

報道では「三笘の1ミリ」なんて表現されていたが、VARの映像はプライスマイナス2ミリの誤差があるらしい。ということはラインに1ミリ掛かっているのに1ミリ割っていると判定される可能性もあり、逆に1ミリ割っていても1ミリ掛かっているとされる場合もある。

それでも人間の目なら最初の写真の角度からになるわけで。線審をライン上にズラーッと並べるわけにはいかないから、ラインを割った割らないなどの単純な事実判定ではVARの有効性はいうまでもない。これが審判の目による判定だったら、↓↓のような論争が次のワールドカップまで続く(^^ゞ
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それにしても何ミリだったかは別として、三苫はよく追いつけたもの。時間にして、あと0.0何秒か遅れたらラインを割っていただろう。逆にもう5センチ手前で切り返したら、ボールが違うところに飛んで田中のゴールにはつながらなかったかも知れない。こういうのを勝利の女神が微笑んだというのだろうね。

clock_0400


さて午前4時のキックオフだったので3時45分くらいに起床。コーヒーを淹れたりして4時5分になってしまう。でも自動録画されているので、リアルタイムより5分遅れで観戦開始。テレビを見出してすぐに、本田圭佑の解説が面白いらしいからこの試合はABEMAで見るつもりだったのを思い出す。まっ、いいか。

最初のシュートこそ日本が放ったものの、圧倒的にスペインのペースなのは素人目にも明らか。スペインのサッカーははパスを広い範囲で回して相手を走らせ、隙ができれば一気に仕掛けていくスタイルのようだ。

そして開始わずか11分にクロス&ヘディングで先制される。相手がスペインだから、そりゃそうなるよねと意外にアッチャー(>_<) な気分にはならなかった。その後のスペインは無理をしてこない感じ。余裕でパスを回して日本を翻弄する。ドSかスペイン(^^ゞ 前半のボール支配率はスペイン78%・日本14%、パスの本数は日本の102本に対して5倍の530本。ほとんど日本はサッカーをさせてもらえてない状態。

特に見所なく前半が終了。後半は例によって浅野、堂安、三苫などが出てくるのは既に私でも想像が付く。もう少し早くそうすればと思うものの、前半は耐えて後半に攻撃的になるのが森保監督の勝ちパターンだから、それに実際、今回もそれが功を制したから文句を言うのはやめておこう。しかし逆にいえば日本が後半のような試合運びを90分間続けられるようになるまでテッペンは遠いかな。また3試合ともワンパターンなのも気になる。これからは相手チームがそれを見越した作戦や選手起用をしてくる可能性もある。

さあ期待の後半。なんと開始3分で堂安がシュートのお手本のようなゴールを決めて同点! そしてその2分後に三笘の1ミリから田中のゴール! その直後のプレーでスペインはパス回しではなくゴール前に長いボールを放り込んできたし、またパス回しにもミスが目立つようになった。ドSのくせに実はメンタル弱かったかスペイン!

それにしても逆転したのが後半5分くらいなので、そこから先が長い。VARの判定が出て試合が再開したのが後半10分あたり。日本の動きはよくなったとはいえ、なにせ相手はスペイン。引き分けで御の字と思っていたが、コスタリカ・ドイツ戦ではドイツが優勢との途中経過なので、引き分けではグループリーグ敗退になってしまう。

相変わらずボールの支配権はスペインにあり、リードしているのに押し込まれている状況が続く。ただ日本の守りもよく機能していた。後半30分くらいから、ひょっとしたらこのまま行けるかも知れないと思い始める。そうなると前半は余裕しゃくしゃくに思えたスペインのパス回しが、日本を攻めあぐねている様子に見えてくるから面白いもの。


ロスタイムは7分の表示。今回の大会はやたらロスタイムが長い。ハラハラ、ドキドキしながら試合の行方を見守る。心臓に悪いけどこれがサッカー観戦の醍醐味でもある。

しかしロスタイム経過2分頃、突然にLINEの通知音がピコピコと大量に鳴り始める。あっ、私は録画を5分遅れで見ているのだった。瞬時にこれは生中継で観ていた友人たちが、「日本おめでとう!」と打ったものだと察した。

せっかくのハラハラ・ドキドキを楽しんでいたのに、
しかも勝ち逃げのハラハラ・ドキドキで至福の時間だったのに、
それが台無しやないか(^^ゞ

まあでも勝利の喜びを、朝の6時前から分かち合えたのだから、それもまたヨシ。


さて次は12月6日のクロアチア戦。この調子で決勝まで勝ち進んで、日本のサッカー界が勘違いしておかしくなっても困るから、今回はベスト8止まりでもいいよ(^^ゞ

wassho at 10:58|PermalinkComments(0)

2022年11月27日

ウ〜ンなコスタリカ戦と今後の皮算用

コスタリカはスペインに7-0で大敗しているから、またそんなに大量失点させちゃかわいそうなので、3-0くらいに手加減してあげるつもりだったのにーーー

    負けてもうた(/o\)

コスタリカ戦

試合が始まって30秒ほどで日本がコスタリカのゴール前に攻め込んで出だし好調。こりゃ楽勝かと浮かれる(^^ゞ でも最初の数分が過ぎた後は密集プレーも少なく退屈な試合だった。コスタリカはスペインに大敗して最終戦もドイツ相手だから勝てる見込みは少ない。もしここで日本に負けて全敗すれば帰国して石もて追われるから、守備をガチガチにして引き分け狙いだったような気がする。

後半が始まると、ドイツ戦と同じように選手を入れ替えて日本の攻撃テンポが上がる。前半の終盤にさしかかるあたりから、そうすればいいのにと思うのは素人考えなのかな。ただしシュートは増えたものの「惜しい!」というようなものはなく打っただけのシュートばかり。それで結局、ちょっとダレた感じも漂い始めた後半36分に、ゴール前で中途半端にクリアしたボールをコスタリカに取られてシュートを決められてしまう(>_<)


3-0くらいに手加減は冗談として、負けはないと思っていたのになあ。
これでグループリーグ突破は難しくなった。

グループリーグは勝つと勝ち点3、引き分けだと勝ち点1が加算される。
今までグループリーグを突破した過去3大会の事例を見ると、

  2002年:日韓共催大会 2勝1分け 勝ち点7
  2010年:南アフリカ大会 2勝1敗 勝ち点6
  2018年:ロシア大会 1勝1敗1引き分け 勝ち点4

なおグループリーグの順位は以下の順番で決定される。

  (1)勝ち点  それで決まらなければ↓ 以下同様
  (2)得失点差
  (3)総得点
  (4)直接対決の結果
   2チーム並んでいる場合は、当該チーム同士の直接対決結果
   3チーム並んでいる場合は、当該チームの試合勝ち点・得失点差・総得点
  (5)フェアプレーポイント(イエローカードやレッドカードの累積数)
  (6)抽選

状況によってはけっこう複雑となり、2018年ロシア大会のグループリーグ最終ポーランド戦では、フェアプレーポイント狙いで日本はわざと負けた。

現時点の勝ち点は

  日本:1回戦でドイツに勝って勝ち点3
  スペイン:1回戦でコスタリカに勝って勝ち点3
  コスタリカ:2回戦で日本に勝って勝ち点3

である。というわけでもうすぐ月曜の午前4時から始まるスペインvsドイツの2回戦は是非ともドイツに勝ってもらわなければ。

   がんばれドイツ!
   日本ごときに(^^ゞ 負けた悔しさをスペインにぶつけろ!!

そうなると2回戦終了時に全チーム勝ち点3で並ぶことになる。そして最終戦の対スペイン戦では何とか引き分けに。スペインはFIFAランキング7位で今大会の優勝候補のひとつ。もちろんランキング11位のドイツに日本は勝ったし、22日にはランキング51位のサウジアラビアが同3位のアルゼンチンを破ったりしているものの、まあ日本が勝つのを願いはしても計算には入れられないかな。

そして同じくドイツvsコスタリカの最終戦も引き分けでお願いしたい。それで全チーム勝ち点4で同じになる。得失点差ではコスタリカから7点を取ったスペインが圧倒的に有利だろう。後の条件のシミュレーションは細かすぎてやっていないが、ドイツがスペインに勝つ、日本がスペインと引き分けるが最低条件だろう。

(なおドイツがスペインに負けてコスタリカに勝ち、さらに日本がスペインに負けても日本・ドイツ・コスタリカは勝ち点3で並ぶ。スペインはグループリーグ突破確定)

そうそうロシア大会で日本はフェアプレーポイントでおいしい思いをした。そこで各国選手の皆様、スペインvsドイツ戦、ドイツvsコスタリカ戦では乱闘試合でレッドカード続出をお願いします(^^ゞ

wassho at 23:50|PermalinkComments(0)

2022年11月26日

観てよかったワールドカップ・ドイツ戦

まさかのドイツ戦勝利!
おめでとうございます!!

ロゴ

4年に1度だけサッカーファンになるワールドカップ。しかし「絶対に負けられない戦いがそこにはある」なんて騒がれていた頃と違って、世間的には事前の盛り上がりが今ミッツくらいだったかな。私自身も23日のドイツ戦は、どうせ負けるから見なくてもいいかと思っていたくらい。

1993年にJリーグが発足して、翌年のアメリカ大会はいわゆるドーハの悲劇で出場を逃したものの、1998年のフランス大会から今回まで7大会連続で日本はワールドカップに出場している。24年も経てば当初の新鮮味が薄れていくのは仕方ないところ。

それとワールドカップに出場することが夢だった時代と違って、出場して当たり前になれば、ワールドカップでの成績が問われるようになってくる。過去6大会21試合での成績は5勝11敗5分。勝率なら24%。

ご存じのようにワールドカップは32カ国が出場して、まず4カ国ごと8組に分かれて総当たり予選のグループリーグを戦う。そして各組の上位2チーム合計16チーム、つまり全体の半分のチームが勝ち抜きの決勝トーナメントに進む。

日本の過去6大会の成績は

  グループリーグ敗退:3回
  グループリーグは突破したものの、決勝トーナメントの1回戦で敗退:3回

後者をベスト16まで進出したなんて言い方もあるが、32チームの16だから半分まで進んだに過ぎない。言い換えれば過去のワールドカップで残せた成績はよくて16/32位。テストに例えるなら100点満点中50点で不合格レベル。オリンピックでも日本がメダルを獲れない競技は関心が薄いもの。もちろんオリンピックと違って出場する32チームに入るだけでも価値があるとしても、それは普段サッカーファンでない人たちを惹きつけ盛り上がれるかとは別問題。



というわけで、あまり乗り気じゃなかったけれど、まあせっかくの4年に1度なんだからと、キックオフの1分後くらいにテレビのスイッチを入れた。そしたら開始8分、まだ飲み物を用意したりしている時に日本が先制ゴール! もっともこれはオフサイドでぬか喜び(^^ゞ しかしここで4年ぶりのガッツポーズをしたことで、身体に「サッカーを観る楽しみスイッチ」が入った。

その後、日本はキーパーのファウルをとられてPK(ペナルティーキック)となりドイツに先制点を献上。その後は押され気味に試合が進む。前半終了間際にまたゴールを決められたが、これはビデオ判定でオフサイドとなりひと安心して前半終了。


ここまでの感想は

ドイツって雲の上の存在だと思っていたのに、それほどでもなかった。PKは別として決定的なシュートはどちらもオフサイドとなった1本ずつで互角。これはひょっとして引き分けを狙えるんじゃないのとの気持ちになる。

それもそのはずチームの実力を測るFIFAランキングで日本は24位。前回大会では60位だったのに、いつの間にそんな強くなったの? それに対してドイツは前回大会の1位から現在は11位に転落。もっともドイツは前回大会を予選リーグで敗退しているからFIFAランキングもあまり当てにならないが。とにかくまだまだ格上とはいえ落ち目のドイツと上り調子の日本である。

また4年ぶりに日本代表チームの試合を観て、サッカーがきれいになったと感じた。何となく今まではボカーンっと蹴ってドカスカ走ってガンガンぶつかってゴロゴロ転けてという印象があったのに。もちろんド素人の感想ではあるが、4年に1度しかサッカーを観ないから見えてくるものもあるはず。

それにしても毎回のことではあるが知らない選手ばかりだ。長友、吉田、坂井の3人くらいかな顔と名前が一致するのは。実は森保監督もこの日に初めて知った(^^ゞ まあ4年ごとに浦島太郎状態になるのもワールドカップの楽しみのひとつである。


ところで選手について驚いたのは日本代表26名のうち、国内Jリーグのチームに所属しているのは7名だけ。海外組がそんなに多いとは、またそれだけ多くの日本人選手が海外でプレーしているとは知らなかった。調べてみるとヨーロッパだけで60名ほどがプレーしている。参考までにJリーグの所属選手数はJ1で555名、J2とJ3も含めて合計1759名。ついでにメジャーリーグでプレーする日本人野球選手は8名。

もっとも世界的に見ると海外リーグでプレーする人数はブラジル1219人、フランス978人、アルゼンチン815人と日本人選手の活躍はまだまだ。ちなみに南米にはサッカー強国が多いものの、リーグとしてはヨーロッパが圧倒的な地位を占めている。それに南米では給与も低い。だから南米の有力選手はヨーロッパのチームでプレーする。またヨーロッパの選手にとっては別の国とはいえ、同じEU圏内だからあまり海外意識はないのかも知れない。



さて後半は矢継ぎ早に選手を入れ替える監督の采配が功を制したのか、徐々に日本の動きがよくなり、後半30分に堂安が同点ゴール、38分に浅野が逆転ゴールを決めて勝利!!! 特に浅野のシュートは、よくあんな狭いところから蹴り上げたなと思う神業。ワールドカップでの名場面として、これから長く語り継がれると思う。

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驚きとうれしさで満足した試合内容だった。最初はどうせ負けるから見なくてもいいかと思っていたクセに、試合終了後はドヤ顔(^^ゞ 明日のコスタリカ戦ももちろん観るよ。コスタリカは初戦のスペイン戦を7-0で大敗している。またそんなに大量失点じゃかわいそうだから、3-0くらいに手加減してあげようね(^^ゞ




写真は下記より引用
https://news.yahoo.co.jp/articles/a7ce3b419eafbf8e36305e7d4fcb313f859ef580
https://news.yahoo.co.jp/articles/4456b06ea2d4df66c83f0bc292450d27a7b0f804

wassho at 21:01|PermalinkComments(0)

2018年07月16日

クロアチア

サッカー・ワールドカップの決勝戦はフランスが4-2でクロアチアに勝利。クロアチアの1点は、フランスのキーパーにバックパスされたボールに対して、クロアチアのフォワードがプレッシャーを掛けに行き、キーパーのミスを誘ってゴールしたもの。プレッシャーを掛けるシーンはよく見るけれど、本当に得点できることもあるんだとビックリ。

さてサッカーの話はここまで。本日のエントリーは前回に書いた「ワールドカップやオリンピックを機会に少し世界に目を向ける」の話。ただしあまりの酷暑にこの3連休は引きこもっていて、その暇つぶしに書いたものだから、そのおつもりで。


それでクロアチア。
サッカー以外ではたまに名前を聞く程度。白地図で場所を指し示すことができる人はほとんどいないと思う。簡単に説明しておくと

アドリア海を挟んでイタリアの東側、ギリシャの北側にあるいくつかの国が集まってユーゴスラビアという国を作った。1943年のこと。
   ↓
いろいろ仲違い(なかたがい)して分裂し、1992年にユーゴスラビアは解体。

そのいくつかの国というのが

   クロアチア
   コソボ(承認していない国もある)
   スロベニア
   セルビア
   ボスニア・ヘルツェゴビナ
   マケドニア
   モンテネグロ
ユーゴスラビア地図


ユーゴスラビアにチョコッと興味を持ったのは大学生の時。チトー大統領(1892-1980)というのがユーゴスラビアをまとめた立役者で、世界史に名前が残るレベルの政治家。ある授業で教授が「僕はチトーが来日した時、彼に呼ばれて一緒にメシを食いに行った」と言ったから。「ヘエ〜、このオッサン、そんなに有名あるいは優秀なのか」と思った。まあタダそれだけの話。

一般的に知られているのはユーゴスラビア時代の1984年にサラエボで開催された冬季オリンピックだろう。もっともサラエボ・オリンピックは覚えていても「それはどこの国?」と尋ねられたら答えられない人は多いかもしれない。


さてチトー亡き後のユーゴスラビアは紛争の歴史でもある。さらに遡ると第1次世界大戦はオーストリアの皇太子がサラエボで暗殺されたのがきっかけ。バルカン半島はヨーロッパの火薬庫などといわれ、昔からきな臭かったエリア。

話はそれるがバルカン半島は、ギリシャ、アルバニア、旧ユーゴスラビア、ルーマニア、ブルガリアを含めたエリアを指す。しかし半島になっている、つまり海に細長く突き出しているのはギリシャだけなので、バルカン半島という呼び名にはとても違和感を感じる。

それはさておきユーゴスラビアの紛争に話を戻すと、主なものは

   スロベニア紛争(十日間戦争)(1991年)
   クロアチア紛争(1991年 – 1995年)
   ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(ボスニア紛争)(1992年 – 1995年)
   コソボ紛争(1996年 - 1999年)
   マケドニア紛争(2001年)

ニュースでよく報じられていたのはボスニア紛争とコソボ紛争かな。特にボスニア紛争は規模が大きく、オリンピックのあったサラエボも戦場になったからよく覚えている。広場にいる市民をビルの上から狙撃するというショッキングなドキュメンタリー番組を見たこともある。「民族浄化」という言葉もこの紛争では使われた。

ユーゴスラビアでの紛争は民族紛争である。ボスニアの場合はボシュニャク人vsセルビア人vsクロアチア人。ボスニア紛争あるいはユーゴスラビアに関する本は何冊か読んだことがある。しかし読んでいる時は何となく理解したつもりでも、24時間後にはすっかり頭から抜けてしまう。

基本的に話が込み入っていてややこしいし、仕事や生活で縁のないエリアだし。肌感覚として身につかないといったところ。だから現在、旧ユーゴスラビアは7カ国になっているが、それらの国名を聞くと苦手意識が先に立ってしまう。


ニュースで見たボスニア紛争では、破壊された市街地、銃弾で蜂の巣のようになった建物などが記憶に残っている。先ほど書いたように「それ以来は縁がない」なので、その記憶であのエリアの印象が固定されていた。

その印象が変わったのはジェームズ・ボンド役がダニエル・クレイグに変わって最初の「007 カジノ・ロワイヤル」の映画を観た時。舞台となったカジノが旧ユーゴスラビアのモンテネグロにあって、とてもきれいな街並みだったから。もう内戦の傷も癒えてよかったねという感想を持つと共に、機会があればいずれ訪れてみたいと思ったくらい。

もっとも映画を見終えた後、カジノの場所はモンテネグロではなく、あのエリアと曖昧にしか覚えていなかった。それでワールドカップで普段は聞かないクロアチアの名前を聞いた時、あのきれいな街並みのクロアチアと勘違い。当然、準決勝と決勝戦はクロアチアをひいきして応援した(^^ゞ

それで今調べてみたらカジノがあったのはクロアチアではなくモンテネグロ。しかも舞台設定はモンテネグロでも、実際の撮影はチェコで、映画の風景とモンテネグロとは似ても似つかないとかーーー。


ということで酷暑で頭が回らない日にふさわしいオチ(^^ゞ
皆様、熱中病には気をつけましょう。

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2018年07月14日

サッカー・ワールドカップ:なぜイングランド?

イングランド国旗

準決勝のクロアチアvsイングランド戦を観たことは前回に書いた。

ところで、ごく当たり前にイングランドといわれているけれど、なぜイギリスじゃないのかと思う人は少ないのかな。ラグビーでも同じようなことがあるから、だいたいの想像はついていたが、この機会に調べてみた。

結論から書くと、

   ほとんどの国は1国・1チームでしかワールドカップの予選に参加できないが、
   例外的な扱いを受けている国もある。

   その代表例がイギリス。イギリス本土から4チーム、海外領土から7チームが
   エントリーできる。

   ワールドカップを主催しているのは国際サッカー連盟(FIFA)で、通常は各国に
   1つの下部組織がある。日本なら日本サッカー協会。

   しかしイギリスはサッカー発祥の地であり、国際サッカー連盟の設立以前から
   イギリス各地域のサッカー協会が存在していた。

   それら各地域のサッカー協会が個別に国際サッカー連盟に加入することが認められ
   たので、その協会の数だけチームがエントリーすることになる。

100%正確な説明じゃないが、だいたいそんなところ。

その各地域の協会とは、イギリス本土が

   イングランド
   スコットランド
   ウエールズ
   北アイルランド

海外領土が

   モントセラト(中米)
   イギリス領ヴァージン諸島(中米)
   ケイマン諸島(中米)
   タークス・カイコス諸島(中米)
   バミューダ諸島(北大西洋)
   アンギラ(中米)
   ジブラルタル(イベリア半島=スペイン)

日本で置き換えるなら、ワールドカップに北海道代表、本州代表、四国代表、九州代表それに沖縄代表、淡路島代表、佐渡島代表、伊豆諸島代表、瀬戸内海代表など11チームがワールドカップを目指せるということ。ずるいぞイギリス(^^ゞ

もっともワールドカップ本大会に出場できる力を持っているのはイギリス本土の4チームだけ。中米・北大西洋の海外領土6チームは5次予選まである北中米・カリブ海ブロックの1次予選ですべて敗退している。ジブラルタルも欧州予選で得失点差マイナス44という下から2番目の成績だった。

今回のロシア大会に出場できたのはイングランドだけだが、確率的には準決勝〜決勝のすべてをイギリス勢が占めることもあり得る。イングランドとスコットランドの仲が悪いのは有名。もし決勝戦がその組み合わせで、しかもイギリス国内開催のワールドカップだったりしたらスタジアムは阿鼻叫喚の地獄図になるかも(^^ゞ


他にイギリスのように地域や海外領土のチームがワールドカップに参加できる国は

   中国:香港、マカオ
   デンマーク:フェロー諸島(北大西洋)
   オランダ:キュラソー島(中米)、アルバ(南米)
   アメリカ:グアム、プエルトリコ(中米)、アメリカ領ヴァージン諸島(中米)

など。ほかにもサンマリノのような一応は独立国だけれど、イタリアの保護国のようなミニ国家も参加資格を持っている。

ところでプエルトリコが国ではなくてアメリカの属州的な存在だというのは何となく知っていたが、ヴァージン諸島がアメリカ領とイギリス領に分かれているのは知らなかった。そしてグアムがアメリカそのものではなく海外領土だとわかってビックリ!


ワールドカップやオリンピックの時は、少し世界に目を向けるいい機会。それでいろんな発見や気づきがある。そんな話が何回か続くかも。

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2018年07月13日

サッカー・ワールドカップ準決勝で気付いたこと

日本がベスト16で敗退した後はニュースのダイジェストは別として、ワールドカップの試合を丸ごと見ることはないと思っていた。理由は以前にも書いた通り、応援する選手やチームがなければスポーツ観戦は盛り上がらないものだからである。

だったんだけれど、準決勝を2試合とも見てしまった(^^ゞ
しかもフランスvsベルギー戦は生中継で。

もっとも見ようと思って見たのではなく、その日はたまたま遅くまで起きていて、そろそろ寝なきゃと思った時に試合が始まったので、ついズルズルとであったが。

フランスの戦術は守備をガチガチに固めて、一瞬の隙を突いて超高速カウンター攻撃を仕掛けるもの。日本にあんなスピードがあるかどうかは別として、参考になる戦い方じゃないかなと思った。結果は1ー0でフランスの勝利というかベルギーの攻めあぐね負け。初めて見るフランスチームに対して、日本戦で馴染みのあるベルギーチーム。気持ち的にはベルギーの肩を持っていたので少し残念。

せっかくフランスvsベルギー戦を見たので、ついでにクロアチアvsイングランド戦も見るかとなり、こちらは録画で見た。我が家のテレビには24時間・全チャンネル録画機能がついているので、ワールドカップやオリンピックの時は便利。

イングランドが試合開始直後に得点し、クロアチアが後半に追いつき、さらに延長戦で追加点を上げ2−1でクロアチアの逆転勝ち。この試合は面白かった。いわゆる日本の組織的なサッカーを見慣れている目には、ボクシングでいうならノーガードの打ち合いのように写った。

ところでロアチアvsイングランド戦は録画で見たが、実は試合結果を事前に知らなかった。つまり日本が敗退した後は、どこの国が勝とうが興味がない程度のサッカーファンである。日本戦以外つまりヨソの国同士の試合をすべて観たのも実に久し振り。



それで気がついたのはーーー
日本戦じゃない、すなわち熱中して試合を観るのではなく少し客観的に眺めていると、サッカーのことがよくわかるということ。具体的にいうと日本戦だとボールのあるところしか見ていないが、日本戦以外だともっと選手のいろいろな動きに目が行くようになる。

テレビの解説で「A選手がここにいる時、B選手がこう動いて、だからここにスペースができてーーー」などといわれることがある。そんな風に観戦というか観察するなんて一生無理と思っていたが、解説者とはレベルの違いはあるとはいえ意外とわかるものである。

生活やビジネスでも前のめりになりすぎると、視野狭窄に陥って事が上手く運ばないことがある。サッカー観戦でも同じなんだと改めて気付いた。

私のサッカーを見る目もちょっとは進化したかな。
でも日本戦だと熱中するから、今までと変わらないかも(^^ゞ


サッカー・ピッチ


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2018年07月06日

ワールドカップ2018 雑感 その2

雑感その2は、サッカーそのものとあまり関係のないお話。


1)
コロンビア戦のエントリーで、スタジアムに「漢字だけの広告」つまり中国企業が中国人だけを対象にした広告があって驚いたということを書いた。よく考えると中国チームは、このワールドカップに参加していないことに気づいて2度目のビックリ!


2)
タトゥーを入れている外国人選手は以前からいたものの、今大会からグッと多くなったような気がした。ところで日本では入れ墨はヤクザが入れるもの、タトゥーは入れ墨ではないオシャレな表現というのが一般的な認識かと思う。図柄のセンスというか狙っているところもずいぶん違う。

その認識はおそらくタトゥーがワンポイント的な図柄から始まったことも影響している。しかしタトゥーも、その面積が広くなってくるとパッと見、あるいは遠目では入れ墨と区別がつかなくなってくる。写真の左はメッシだが、ほとんどモンモン! サッカーユニフォームより着物で賭博場にいたほうが似合いそう(^^ゞ  
入れ墨

写真引用:https://www.soccer-king.jp/news/world/ger/20170824/632431.html

日本の温泉やスーパー銭湯では入れ墨のある人は入浴禁止なところがほとんど。プールも入場できない(普通の銭湯や海水浴場のことはよく知らない)。法律的な根拠はなく慣習のようだが、他人に不快感を与えるというのがその理由だろう。不快感というより、入れ墨=ヤクザ=恐怖というべきか。

スポーツ選手に限らず外国人でタトゥーを入れている人は、日本人と較べて圧倒的に多い。それで上記の温泉のような制限があると、外国人訪日客を増やす障害になるとの理由で、観光庁あたりが制限緩和に動いているようだ。

しかしそれは何となくワンポイントのオシャレ・タトゥーを前提にしているような気がする。メッシでも温泉に入れるのか? タトゥーの面積で区分けできるのか? メッシが大丈夫なら、倶利迦羅紋紋(クリカラモンモン)が背中にあるソノ筋の皆さんを断る理由も失われる。

2020年の東京オリンピックあたりに、この問題がどうなっているかに少し興味。


3)
ワールドカップを観ていると、過去に日本代表やJリーグの選手だった人が解説者やレポーターとしてテレビに登場する場合がある。中には「ずいぶんと歳を取ったなあ」という印象の人も。4年に1度しかサッカー番組を観ないから余計にそう思うのかもしれない。しばらくして、彼らは私より若いと気づいて落ち込む(^^ゞ


ーーー続く

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2018年07月05日

ワールドカップ2018 雑感

サッカーワールドカップ2018ロシア

ベスト8も出揃いワールドカップはこれからが本番。しかしニュース映像はチェックするだろうが、ひと試合を丸々見ることはないかな。スポーツは応援する選手やチームがあってこそ楽しいもの。Jリーグは特に贔屓チームがないので見ていないが、ワールドカップだと日本を応援できるから盛り上がる。他のスポーツも同じでオリンピックや世界大会しか見ない。ある意味、普段はほとんどでスポーツを楽しめていないわけで、Jリーグやプロ野球などで応援するチームがある人をうらやましく思うこともある。


さていろいろと雑感。
ベルギー戦は長く記憶に残るいい試合だった。しかし冷静に今大会の戦果を振り返ってみれば1勝2敗1引き分けに過ぎない。しかも勝利したコロンビア戦は試合開始直後に退場者が出て10名相手のチームだった。

やっぱりテッペン遠いわあーーーと思う。私の目の黒いうちにワールドカップ優勝という歓喜の日は来るのかな。あまり先だと、その瞬間に心臓麻痺なんてことにもなりかねないから、できるだけ早めにお願いしたい(^^ゞ


観戦する立場(反対語は試合をする側)でいうと、日本に世界トップレベルのストライカーが出てきて欲しいかな。その選手にボールが回るだけで何かが起こりそうな予感がする、相手チームもビビるような。野球でいうならホームランバッターのような存在。もちろんサッカーでシュートを打つのはフォワードの選手だけじゃないし、チームプレーに重きをおいている日本の基本戦略にそぐわないかもしれない。だからあくまで観戦する立場。やはりチームには華が欲しい。

華とは少し違うが本田が引退するらしい。これで中田英寿〜本田圭佑と続いてきたカリスマ性を持った選手が日本代表からいなくなる。そういう選手がいないチームはやはり少し魅力に欠ける。サッカーが上手いからといってカリスマ性があるわけではない。持って生まれた資質によるところが大きい。今回のメンバーを眺めてみると長友にわずかな可能性を感じるが、やっぱり違うかな。これから日本代表に入る若い選手にそういう逸材がいればいいけれど(Jリーグを見ないから知らない)。二刀流の大谷クンが三刀目としてサッカーを始めてくれないかなあ(^^ゞ

ところで日本のサッカーはパスを主体としたもの。それは体格差などを考慮してのものと思う。でも今回のワールドカップを何試合か見て思ったのは「やっぱりドリブルで切り込むサッカーのほうが面白い」ということ。マラドーナの5人抜きのようなものを期待しているわけではない。でもゴール前でもう少しスルスルと内側に入れるような選手は必要だと思う。空中戦じゃ不利なんだから。

身長のことは今回も前回のワールドカップの時も書いた。それとは別にセネガル戦を見て気付いたのは、背が高ければ脚も長いという当たり前の事実。サッカーは脚でボールを奪い合う競技だし、キーパーなら腕の長さも有利に働く。日本代表の平均身長が180センチを超えないとベスト8は難しいというのが何となく私の持論。

ちなみに平均身長178.8センチだった今回の日本代表の対戦結果は

  コロンビア 180.6センチ  勝ち
  セネガル  183.9センチ  引き分け
  ポーランド 183.2センチ  負け
  ベルギー  185.3センチ  負け

ほら、一番身長の低いコロンビアにしか勝てていない。
もちろんこれは後付けの理屈であるが。


ーーー続く

wassho at 07:33|PermalinkComments(0)

2018年07月03日

ワールドカップ2018 ベルギー戦

サッカー2018ベルギー戦

過去に観たワールドカップの日本戦で一番いい試合だったと思う。しかし残念ながらベスト8に進出ならず。世界の壁はやはり高かったと実感。

こんなことを言うと非国民扱いされそうだけれど、最初から勝てるとは思っていなかった。どれだけ健闘してくれるかなといった気持ちで、午前3時からテレビ観戦スタート。案の定、前半は10対3位のイメージでベルギーに押されっぱなし。でも失点せずに終わったから、そんなに無残な結果にはならないだろうというのがハーフタイムでの予想。

しかし、しかし、しかしである!
後半の立ち上がりで日本が先制。そしてすぐ2点目を追加。おそらく試合を観ていたすべての日本人は「信じられない」という気持ちと「ひょっとしたら」という夢見心地になったに違いない。もちろん私もである。アイスコーヒーを飲みながらテレビを見ていたのに、まるで酔っぱらっているような気分だった(^^ゞ

でもその後に3点を取られて逆転負け。

ベルギー1点目は、まあ相手のラッキーゴールだったかな。2点目は195センチの選手を途中投入したベルギーの采配勝ち。以前にも書いたが日本はもっと身長を重視した選手育成をすべきである。バスケットやバレーボールの日本代表は平均身長190センチ以上なのだから、それは無理な相談ではないはず。

この時点、そしてアディショナルタイムに入ってもまだ同点。つまり予想以上に善戦していたわけで、だから延長戦あるいはPK戦で「もしかしたら」という期待は持ち続けていた。FIFAランキングはベルギーが3位で日本が61位。陸上競技でランキング3位と61位が戦えば、100回やっても3位が勝つが、そうじゃないのがサッカーである。

しかし残り2分くらいのところで、キーパーが手で転がしたボールをきっかけにベルギーのカウンター攻撃が始まり、そして3点目を許してしまう。日本が点を取った時「このキーパー相手にゴールを決めたのは素晴らしい」というような解説があったから超一流選手なんだろう。そして優れたキーパーはゴールを守るだけではなく、得点にも貢献するのだということを初めて知った。


つかのま見た夢はホイッスルと共に終了。でも充分に満足したし、いい試合だったと思う。こんなに強いのに1次リーグで、なぜあんなゲームしかできなかったのかと思うくらい。

若干の不満は、1次リーグと違ってイージーな場面でのパスミスが多かったこと。あれがなかったらもう5回くらい相手のゴール前に攻め寄れて、そして5回のチャンスがあれば1点は取れたのにと思ってしまう。もちろん好き勝手にifを楽しむのがスポーツ観戦の醍醐味である。

ついでに疑問は2点先制した後も日本の戦いに変化がなかったこと。もっと守りに入ってもよかったと思う。あれこれモーソーした仮説は、

1)ベルギーと戦うことに「いっぱいいっぱい」で攻撃寄り、守備寄りという選択ができなかった。だいたい2点先行するなんて想定外だったのかも。

2)もう1点取って、より安全マージンを高めたかった。

3)攻撃が最大の防御だと考えた。

4)ポーランド戦でわざと負けるという「究極の守り」に入り、それを散々叩かれたことがトラウマになっていた。

5)戦い方は変化したのだが、素人の私が感じ取れなかった(^^ゞ


日本のサッカーは、ワールドカップに出れるか出れないかのレベルという認識だった。でも今回で、まだはるか遠くだとしても、ベスト8の背中が見えるくらいのことろまで進化したことがわかった。考えてみれば40分ほどとはいえ、夢見心地になるなんて久しくなかったこと。4年後もまたそんな体験を願っている。

wassho at 23:56|PermalinkComments(0)

2018年06月29日

ワールドカップ2018 ポーランド戦

サッカー2018ポーランド戦

試合には負けたが、

   祝! 決勝トーナメント進出

まさに首の皮1枚を残しての1次リーグ突破。いきなり話が逸れるけれど、首の皮1枚〜とはギリギリ持ちこたえた、あるいはごく僅かな希望が残っている意味で使われる慣用句。しかし頭と胴体が首の皮1枚でしかつながっていないのなら、それは「死んでいる」ということだから、この慣用句はおかしいと思うゾ。



ポーランドのFIFAランキングは8位。しかし、そんなに強いとは感じなかった。やはり2連敗しているのには何か問題があるのか。また日本もセネガル戦では2回リードされても2回とも追いつき、今までにはなかった力強さを感じたのに、この試合では何となく頼りなかった。

勝つか引き分ければ1次リーグ突破の条件の下、前半はスコアレスだったものの後半早々ポーランドに先制点を決められてしまう。日本が負けた場合、同時に行われているセネガルvsコロンビア戦で

  セネガルが勝利→日本が1次リーグ突破
  引き分け→日本が1次リーグ敗退
  コロンビアが勝利→セネガルとの得失点差等で決まる

という状況。日本はポーランドに追いつけないまま試合が進み、そしてコロンビアが1点先制の展開になる。この時点で日本とセネガルは得失点差では並んでおり、その場合の次の基準となるフェアプレーポイントで日本が3ポイント、セネガルが5ポイントだった。フェアプレーポイントとはイエローカードやレッドカードなどをもらった累積数で、ポイントが少ないほうが上位になる。

つまりこの時点の状況のまま日本vsポーランド、セネガルvsコロンビアの試合が終われば、日本はセネガルに対してフェアプレーポイントで上回って決勝トーナメント進出となる。

そして日本はそれに賭ける。後半の残り10分くらいは自陣エリアでボールを回すだけ。点は取れないが取られる心配もない。そしてコンタクトプレーがないからイエローやレッドカードも食らわない。ポーランドも予選敗退は決まっているし、このままで1勝できれば御の字とばかり日本の作戦につきあう。いわば勝負放棄の談合試合。当然スタジアムはブーイングの大嵐。勝っているチームが無理をせずボールを回すのはよくあるものの、負けているチームがそんなことをするのは初めて見た。

結果、幸いにもその賭けは当たりセネガルがそのまま負けたので、日本はフェアプレーポイントで上回って1次リーグを勝ち残ることができた。ルールで認められているとはいえ、何となくうれしさも半減な感じ。わざと負けたのに「フェアプレー」ポイントで勝ち上がったのが何とも皮肉。


まっ、うれしさ半減でも、よかったことには変わりない。

次がベスト16のトーナメント。今までベスト8まで進んだ実績はないので、あと1勝はして欲しい。対戦相手は1次リーグ3連勝のベルギー。そのFIFAランキングは3位で、61位の日本にしてみれば雲の上の存在(/o\)

選手は急に強くならない。しかしワールドカップのわずか2ヶ月前に急遽起用された西野監督はどうだ。最初は振るわなかったが、今は勝負運が回ってきて采配が冴えているように思える。セネガルがコロンビアに追いつかないと読み、日本がポーランドに負けるという大博打にも勝った。だから彼がきっとやってくれるに違いない。よし、ベルギーに勝てばその次はブラジルかメキシコだ!

wassho at 06:38|PermalinkComments(0)

2018年06月25日

ワールドカップ2018 セネガル戦

サッカー2018セネガル戦

結果は引き分けで、だからという訳じゃないが私には互角の勝負に思えた。しかしニュースなどを読むと、海外メディアも含めて日本が優勢に試合を進めたという論調がほとんど。やっぱりサッカーを見る目がないようである(/o\)

それにセネガル戦がいい試合だったせいか、何となくお祝いムードも感じられるが、引き分けは引き分けで現在勝ち点3。次のポーランド戦の結果いかんでは予選リーグ敗退の可能性は残っている。もっとも消化試合になるよりテレビ観戦が楽しめるからいいけれど。

ちなみにFIFAランキングをみると

   ポーランド 8位
   コロンビア 16位
   セネガル  27位
   日本    61位

ヤバッ! ポーランドが一番強いじゃん。もっともポーランドは既に2敗していて予選敗退が決まっている。1勝くらいしないと格好悪いと必死になってくるのか、もうやる気をなくしているのか。願わくば後者でありますように。それにしても日本は61位なんだ。前回ブラジル大会では47位だったのに。

2回リードされたのに2回とも追いついたことを評価する論調は多い。それは同感で日本は強くなったなあと私も思った。ゴールシーンを回想すると

セネガル1点目:キーパーの川島がパンチングしたボールが、彼の前にいたセネガルの選手に当たってゴールに入った。まあオウンゴールみたいなもの。

日本1点目:この大会で初めて知った乾貴士のスーパーゴール!

セネガル2点目:お見事でした。

日本2点目:本田が入れたけど、まあゴッツァン・ゴールかな。もちろん能力がなければゴッツァンできる位置にいないことはわかっている。


ところで長友がアップで写ることが多い気がする。彼の顔を見ると豊臣秀吉を連想してしまうのは私だけかな?

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2018年06月23日

ワールドカップ2018 コロンビア戦

スクリーンショット(2018-06-23 23.01.52)

コロンビア戦のあった6月19日を挟んで、ずっと自宅にはいなかったので生中継での観戦はできなかった。ようやく録画していた放送を観たのが昨日。もちろん2−1で日本が勝利したこと、試合開始直後にコロンビアにレッドカード退場者が出たことなどは知っていた。

サッカーに限らず、結果のわかっている試合を録画で観るのは初めての体験かな。やっぱり盛り上がらないね(^^ゞ 日本の得点シーン、勝利が決まった試合終了のホイッスルでもテレビの前でのガッツポーズはなし。半分以上は早送りしながら観ていたかな。

ド素人の感想を述べると

(1)
中距離の縦パスが多くてよかった。ハイリスク・ハイリターンな戦法なはずだが、だからこそ観ていて楽しい。それに試合運びがスピーディーになる。過去の試合内容はまったく覚えていないけれど、なんとなく日本代表の動きはスピード感がないような印象を持っていて、その不満が解消された。

(2)
コロンビアは試合のほとんどを10人で戦ったわけだが、だからといって日本が優位に立っているようにはまったく見えなかった。理由のひとつは、日本がブルー、コロンビアが黄色い目立つユニフォームで、テレビ画面を眺めているとコロンビア選手の動きに目が向いてしまったからかもしれない。

次の理由はサッカーでは選手が1人減っても、それほど差がつかないゲームだということ。守備範囲が限定されている野球で1人いなくなるのとは根本的に違う。そして最後の理由はあまり書きたくないが、コロンビアとの実力差を考えれば1人じゃ足らなかった(>_<)

(3)
サッカーとは関係ないが、スタジアムに漢字だけで書かれた広告があったのにも目がいった。漢字とアルファベットを組み合わせたのは以前にも見たと記憶しているが、漢字だけのものは初めてだと思う。当然、中国企業が中国人だけに向けて発している広告となる。改めて中国の経済発展の凄さを思い知る。(細かく考えれば台湾も広告対象なのかもしれないし、漢字を意味を伝える文字ではなく、ロゴのデザインとして全世界にアピールしていたのかもしれないが)



実は個人的に、今回のワールドカップはまったく盛り上がっていない。前回の2014年は始まる前から♪♪もういくつ寝るとワールドカップ〜と楽しみにし、ブログに9本も記事を書いたのに。理由は自分でもよくわからない。普段はサッカーに関心はなくてもワールドカップだけは別だったのに。熱中能力が衰えてきたのかなあ〜。

まあ大会が始まれば熱中するだろうと思っていて、またコロンビア戦は勝利したから弾みがつくはずだったが、録画で見たので未だエンジンがかからず。

だから次のセネガル戦は私のために勝利して欲しい(^^ゞ

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2014年07月13日

ワールドカップ雑感 その5 身体能力の話

21年前の1993年にJリーグが始まった時に、いくつかの耳慣れない言葉も使われ始めた。ファンはサポーターと呼ばれグランドはピッチと名を変えた。ボランチやリベロなどのポジション名も体育の授業でしかサッカーを知らない身にとっては初めて聞く言葉。ちなみに子供の頃はフォワードは今と同じだけれど、ミッドフィルダーはハーフバック、ディフェンダーはフルバックと呼んでいた気がする。もっとも、あまりに昔のことで記憶が定かではない。

それと試合開催日のことを第1節、第2節と「節」という名称で呼ぶのも、Jリーグ以外では聞いたことがなかった。ただしこの呼び方はいまだに違和感を感じる。節というのは短い範囲での区切りで、例えば音楽の第1小節、第2小節のように短いながらも、ある程度のまとまった分量を示すものという認識をしている。だからたった1日しかないものを節で表現するのは抵抗がある。その年の10回目の開催日のことをJリーグでは第10節と呼ぶわけだが、別に第10回開催日でいいじゃないと思っている。

そしてこのエントリーのテーマである身体能力という言葉も、今ではいろんなスポーツで使うが、きっかけはJリーグだと記憶している。フィジカルと表現される場合もあるがphysical=身体なので単に漢字かカタカナかの違いだろう。

大辞林によれば身体能力とは

     スポーツにおける身体的資質の総称。競技上のテクニックに依存しない
     基礎能力。体格・瞬発力・持久力など。

という定義である。
それで取り上げたいのは身体能力の中の体格。

今さらいうまでもないが、日本人は体格に劣る。今大会出場の32カ国で平均身長は下から3番目、平均体重は下から2番目だった。日本人が小さいのは現在の食生活だけでなく、カルシウムが少ない土壌とか、遡れば古くから仏教の影響で肉食が敬遠されてきたとか、いろんな要因の歴史的遺伝子的な積み重ね。だから仕方がない面もあるが、それを言い訳にしていてはワールドカップで歓喜の瞬間は永遠に訪れない。

提案は2つある

1)
テレビで見ていて感じるのは小さいというよりも身体の貧弱さである。言い換えれば筋肉量が相手チームに較べて少ない。もっと単純にいえば胸板が薄いし脚が細い。サッカーはぶつかり合いながらボールを奪うゲームだし、シュートの時も1/3くらいは他の選手と接触しながら蹴っているんじゃないかな。だから身体の強さがもっとなければ戦術論も戦闘方法も机上の空論になる。

サッカー協会やJリーグ各チームは選手の筋肉量増加に対する施策を真剣に実行しなければならないし、選手もテクニック向上と同じレベルの意識と優先順位を持つべきである。もちろん掛け声だけではなく体重、筋肉量、各部位が何センチかについて各人の目標値設定が必要。

ただし、それはそんなに難しい課題じゃない。私のように丸々としたメタボ体型をムキムキにしようというわけじゃないのだ。既にそれなりのレベルの身体にはなっているのだから、適切なトレーナーの元でのトレーニングと、適切な栄養管理士の元での栄養管理があれば(これが忘れられがち)、4年もあれば望める範囲内での最良の結果は手に入れられるはず。

もうちょっとがっしりした体格だったら1次リーグで敗退した3試合で、それぞれ1点ずつ余分に取れていたような気がする。



2)
上に書いたのは体重の話。では身長は?

もちろん身長を伸ばすことはできない。江戸時代と較べると日本人の身長は20センチ近く伸びているらしいが、栄養的に不足のない現在からさらに身長を伸ばすとなれば、数世紀にわたる国家的プロジェクトが必要である。逆にこれから日本の国力が徐々に低下したり貧富の差が激しい社会になれば、平均身長は今より低下するかもしれない。

将来のことはさておき、現在において身長については打つ手がないように思える。
しか〜しである。

  サッカーブラジル大会日本代表の平均身長:          178センチ
  バスケットボール2013年アジア選手権日本代表の平均身長: 195センチ
  バレーボール2014年日本代表登録メンバーの平均身長:    191センチ

           ※バスケで名前が日本人でない選手は外して計算した


つまり日本人全員でサッカーをするわけじゃないんだから、集めよう育てようと思えば身長の大きな選手はいくらでもいるのである。バスケやバレーは背が高い方が明確に有利だから昔から背が高い選手を選んできたし、背が高い人が活躍できると思ってそのスポーツを始めたというだけの話。そして現在はバスケやバレーよりサッカー選手を目指す子供や少年のほうがはるかに多い。

要はサッカーに身長はどの程度必要かという認識の問題。

     サッカー能力100:身長170センチ
     サッカー能力100:身長180センチ

なら180センチの選手が選ばれるだろうけれど

     サッカー能力120:身長170センチ
     サッカー能力100:身長180センチ

の場合はどうなのかということ。

もちろんその勘案の度合いは私にはわからない。しかしヘディングの競り合いだけじゃなく、身長は体重にも効いてくるから「コンタクトスポーツであるサッカーには身長も重要」という意識はもっと必要なんじゃないかな。今大会で一番平均身長の高いのはドイツで186センチ。日本との差は8センチ。自分より8センチ身長の高い人とぶつかり合うのは大変だよね。

4年後は間に合わないだろうが、8年後あるいは12年後に向けての育成選手(そんな仕組みはサッカー界にはないが)の選抜では、もう少し身長のことも考慮したほうがいいように思う。成長してワールドカップに出る時には最低でも平均で180センチは欲しい。もっというなら、もし自分の子供が将来一流のサッカー選手になって欲しいと願うなら、親は日本食を控えて育てるべきかな。その食生活の善し悪しは別として、サッカーは肉食文化圏のスポーツだから。




さてダラダラと書いてきたがワールドカップも明日が決勝戦。もっともドイツとアルゼンチンのどちらが勝とうが、この大会はブラジルが1−7で準決勝を破れたことが永遠に記憶される大会になる。衝撃的な結果だったが、泣き叫んでいるブラジルの人を見て、それだけ自国のサッカーを信じられるのはうらやましい気もした。

もし今後、日本チームが(最初に書き忘れたが、日本チームのことをやたら日本代表というのもサッカー界独特の表現である)準決勝に進出して、そしてあんな風に敗れても、あれほど多くの人が泣き叫ぶことはないような気がする。ひょっとしたら初めて準決勝まで進んだ満足感のほうが大きいかもしれない。そういう意味じゃ、まだまだテッペンは遙か彼方である。


ーーーもう1回くらい続く

wassho at 20:00|PermalinkComments(0)

2014年07月11日

ワールドカップ雑感 その4 IDサッカーの提案

サッカーの戦術の話が盛んである。
「自分たちのサッカー」というのも戦術論のことかと思う。前に「自分たちのサッカー」についての考えも書いたが、今回は少し別の観点で。

戦略、戦術という言葉は日常的によく使われている。特に具体的な定義はないが、戦略がより大局的で戦術はもう少し細かなことというような解釈が一般的。戦略とは何かとか、何をもって戦略と呼ぶかなどの抽象的な神学論争はたくさんあるが、ここでは立ち入らない。

ところで戦略・戦術は「戦う」という言葉からわかるように、元々は軍事用語である。ビジネスやマーケティングで軍事用語からの転用は結構多い。最近は社長のことをCEOというのがお約束になっているが、CEO=チーフ・エグゼクティブ・オフィサーのオフィサーも元々は将校の意味である。

さて戦略、戦術の2つがよく使われるが、本家の軍事用語では

   戦略/作戦/戦術/兵站
   戦略/戦術/戦闘

などと区別されたりする。興味のある人は自分で調べてね。ここでは後者の戦略/戦術/戦闘をベースに話を進める。3つの言葉の定義は特に気にしなくていい。とりあえずは、だんだん話が細部のことになるといった程度の区切り。


例の自分たちのサッカーというのは、もちろん公式の定義があるわけではない。ネットで好き勝手に解説されているものの最大公約数は

    比較的短いパスでボールをつなぐ
    そして速いペースで攻め上がって
    そのパスで相手のポジションを崩して攻撃する

といったところか。逆の見方をすれば

    ドリブルで運ぶテクニックがない
    相手の中央を突破する力量がない
    ゴール前でロングパスを競り合う体格がない

ことをカバーする考え方かと思う。それが正しいかどうかは私にはわからない。ワールドカップで通用しなかったから間違っていたともいえるし、他と較べてそれでも最善だったのかもしれない。

それで「自分たちのサッカー」は戦術だとされている。上の考え方を見ればわかるように、これは試合の進め方の粗筋が書いてあるだけで点を取るための具体策ではない。つまり戦闘論が欠けている。前回に書いたようにセンスがあれば自然と正しく戦闘できるのだが、センスが充分でない現状で戦闘論を抜きにサッカーを考えても戦術は絵に描いた餅になる。


テレビでサッカー解説を見ていると「この選手が守備の選手を引きつけて、それで空いた裏のスペースにーーー」というようなことがよくいわれている。話はわかる気がするけれど、あまりにも感覚的すぎる。

そこで提案したいのはID野球の考え方を取り入れること。

ID野球とは野村克也監督が始めたといわれている、勘や経験に頼らずにデータ分析を重視した野球。具体的にはバッター攻略法を指す。例えばある打者が「どのコースのどの球種なら何%の確率でヒットを打っている、あるいは打っていない」というようなデータを元にピッチャーの配球を組み立てる(らしい)。彼は名捕手だったが自身は凡才で天才キャッチャーがもっているようなセンスはなかったのかもしれない。また名監督でもあったがセンスを備えた選手があまりいない球団を率いてきた。だからデータ重視という発想が生まれたのだと思う。

ちなみにID野球はindex(インデックスは索引=すぐに必要な情報を探せるようにデータをまとめてある)の略だとずっと思っていたが、今回調べてみたらimportant data(大事なデータ)の略だった。どれだけ細かな状況までデータ分析をしていたかは知らないが、この方法はサッカーでも使えるはず。つまりセンスのなさをデータ分析でカバーする発想。


ただしバッターだけを攻略すればいい野球と較べて、サッカーははるかに人数が多くまた選手同士の動きが複雑である。だからスーパーコンピューターまで必要かどうかは別として、IDサッカーはコンピューターによる分析やシミュレーションが中心になる。試合中の選手とボールの動きをすべて記録して、どのポジションの選手がどう動けば他の選手がどう反応して、どのようなポジショニング状況が発生しているかを解析していく。イメージとしてはサッカー解説で言われているようなことをもっと科学的・統計的に確かめるということ。

データの蓄積を重ねればいずれ得点できる動き方の法則が見つかるはずである。さらに分析を進めれば「ある状況でこういう風に動けば、相手は何%の確率でこう動いて、その結果として、このようなポジション・スペースになる確率が何%になる」といったシミュレーションが可能になってくる。つまりAの結果が欲しければB、その次にCのプレーをしろという具体的な戦闘方法が導き出せる。いくつかは今までに経験でいわれてきたものと同じかもしれない。しかし思いもつかなかったものも見つかると期待している。そして当然、この戦闘方法をたくさん持っていほど強いチームになることは間違いない。


      目指せ、サッカー四十八手の習得! 


が私の考える日本サッカー強化方法。
戦術を組み立てれば、最後は選手が最適なプレー(戦闘)をしてくれるというレベルにまだ日本は達していない。発展途上国は発展途上国なりの方法論が必要である。

ついでに工程表をイメージしてみる。

まず企画構想とプロジェクトチーム結成に1年はかかる。

次にデータ収集と、それをコンピュータープログラムにインプットするための方法論の確立も含めて準備に3〜4年。平行してに解析・シミュレーションプログラムも開発するとして、あれこれ迷走するだろうからそれ以上かかる。とりあえず5年としておく

分析もあーだ、こーだとなかなか進まず、最初の戦闘論を導き出すまでに3年。

それを選手に教育するカリキュラム開発に、これまた試行錯誤を含めて3年。

ここまでで12年。

とても先のことのように思えるが12年後は2028年。以前のエントリーを読んでくれた人ならわかるように、そろそろカズの孫の世代がボールを蹴って遊び始める頃である。彼らが少年サッカーを始める頃にはカリキュラムを習得したよき先輩や指導者に恵まれるはず。データ分析・シミュレーションを磨き上げて、サッカー四十八手がプロの世界で通用するまでに、もう10数年かかるだろう。その時はちょうど孫の世代が本格的にサッカーに取り組む年齢。

やがて解析・シミュレーションプログラムは対戦する選手ごとの最適値もはじき出すようになる。そして前々回に書いたように今から30年後に歓喜のワールドカップになる計算。先は長いが、それまでには初のベスト8、初のベスト4でも盛り上がれるから楽しみは取っておくべきでしょうとモーソーは膨らむ。


ところでこの工程表にはひとつ問題がある。
それはこの提案が採用されるまで何年かかるかを考慮していないところ(^^ゞ


ーーー次は身体能力へ続く

wassho at 07:45|PermalinkComments(0)

2014年07月09日

ワールドカップ雑感 その3

前2回のエントリーでは、Jリーグが始まった当時、日本の選手は考えてプレーしているのに対して、海外強豪国の選手は状況に応じて身体が反応しているように感じたということが話のベースになっている。ただしそれはあくまで私の印象。書きながら思い出したのが当時よくサッカーの話をした知人のこと。彼はサッカー部だった高校時代に全国大会でそこそこのレベルまで進んでいる。つまり、私よりサッカーを観る目ははるかに肥えている。

その元サッカー部員いわく
  「日本のサッカーは何も考えずに走り回っているだけだから弱い」

つまり私とは180度違う見解(^^ゞ
どちらが正しいのかわからないが、スタートがこのレベルのあやふやさだから長々と書いているサッカーの話も、もちろんあまたあるサッカー与太話の1つである。


よくサッカーはポジションを崩すゲームだといわれる。言い換えればスペースを作るゲーム。ボールをキープしていれば守備の選手が寄ってくる。特にゴールの近くだと複数の選手が寄ってくる。そうするとどこかに守備の選手が手薄なスペースができるから、そこに味方が走り込んでパスが通ればチャンスが生まれるというような意味。

ところで、そんな解説をテレビで見たことがあると思うけれど、試合の時はそこまで気が回らない人のほうが多いと思う。私もそう。しかし、そういうことはテレビではなくグラウンドで観戦すると特に意識しなくても察知できる。オフサイドもテレビだとオフサイドの判定があって初めてそういう状況だったのかと気付くが、グランドだと何となく事前にわかるから不思議。もっとも私は学生の練習試合のようなものしか観たことがないのだが。


話を戻すと
ボールをキープしたら次にどうするかの選択肢は無数にある。ボールの位置、味方と相手の位置と相対関係、それぞれの選手の能力や動き方の特徴。基本的な要素だけでもこれくらいになる。それにパスをしたら次がシュートではなく、シュートはその数手先の場合のほうが多いから、それも読まなければいけない。もちろんスペース作りだけが選択肢ではない。最適解を探すのはスーパーコンピューターでも大変そうである。でもそれを瞬時に行えるのが一流のサッカー選手だと思う。

つまりプレーを続けながら相手のプレッシャーもある状況で、正しい判断ができるかどうかがセンスの有無である。試合が終わってから解説するのなら、私でも1ヶ月ほどサッカーの勉強をすればできる。また相手も状況を読んでいるわけだから、その裏をかくトリッキーな選択も必要になってくる。いわゆるクリエイティブなサッカーができるかどうか。

前回からの流れでいうと、サッカーの情報・知識がDNA的遺伝的蓄積によって身体に刷り込まれて3世代後には身体がもっと反応するようになる。サッカーのセンスもその延長線上にあるのは確かだとしても、それとは別の個人の属人的才能に負う部分も大きい。日本人なら誰でも着物を上手に着こなせるわけではないのだ。


長々と書いてきたセンスの話しも、そろそろまとめないと飽きてきた(^^ゞ
身体能力とメンタルの話も残っているのに。
ではセンスを養うためにはどうすればいいのかを次回に。

wassho at 08:08|PermalinkComments(0)

2014年07月04日

ワールドカップ雑感 その2

日本とヨーロッパや南米のサッカーは違うなあと気付いた時に、
なぜか思い出した大学生の頃の出来事とはーーー


それは、とある待合室。テレビがあって高校野球が映されていた。
バアさんが3名いた。彼女たちはおしゃべりをしながらテレビを観ている。私はテレビは観ずに雑誌か新聞を読んでいたと思う。
obaasan

そのバアさん達の会話が聞こえてきた。

  バアさんA「3塁まで進んだから、次はスクイズかしら?」
  バアさんB「そうよね」
  バアさんC「前進守備をしないといけませんね」

実際はこんな上品な言葉ではなかったが(^^ゞ
そんな会話をなぜ覚えているかというと、決して野球や高校野球のファンではなさそうな、たまたまおしゃべりの場所に高校野球が放映されていたバアさん達が、おしゃべりのついでにテレビを眺めていただけなのに、ランナーが3塁に進塁したら次にどういう状況が予想されるかというレベルの高い発言をしたから。

ちなみにバアさん達はずっと他愛のないおしゃべりをしていて、上の会話はその一瞬に挟み込まれたもの。話が途切れた時、たまたま3塁にランナーがいたから口からそんな言葉が出たという感じ。


その時は、こんなバアさん達でもそれなりに野球のことを知っているんだなあと少し意外に思った程度だった。たぶん1時間後には彼女たちの会話のことも忘れたと思うが、それから15年ほど経って海外のサッカーを観た時に、なぜかその会話が記憶の中からよみがえってきたのである。

脳というのは実は認識したすべてを記憶しているんじゃないかと感じることがある。すべての記憶が意識の中にあると処理しきれず混乱するから、必要のない記憶は無意識記憶の領域に移されて普段は忘れているけれど、その無意識記憶もしっかり活動しており(でも意識の外だから気がつかない)、何かのインプットで「この記憶が必要かも」と判断する機能が働いて、そうしたら意識の記憶領域に戻されるーーー。時々、どうしてそんなことを思い出したんだろうとビックリすることがあるから、何となくそんな気がしている。


話をバアさん達に戻すと
前回のエントリーで当時の日本のサッカー選手は考えて動いていた、海外強豪国の選手は身体が反応していると書いた。高校野球を観ていたバアさん達はまさに身体が反応したのだ。もちろん彼女たちは野球をしたことはないだろうし別に興味も持っていない。でも日本では野球が古くからおこなわれており、興味はなくても馴染みがあって、その積み重ねがあったからこそのスクイズ警戒である。

そしてまったく医学的とはいえない考え方だが、彼女たちが持っている感覚はDNAに刻み込まれ、遺伝して世代を重ねるごとに濃縮される。伝統のある国が強いというのはそういう理由もあると思う。今のプロ野球選手は、あのバアさん達のひ孫世代。バアさん達が若い頃、日本のプロ野球は親善試合にやってきたアメリカの大リーグ(昔はメジャーリーグとはいわなかった)に歯が立たなかった。それが今や野球のワールドカップであるベースボールクラシックは2連覇したし、オリンピックでも常に優勝を争える位置にいた。やはりそれはDNAの濃縮効果、それに加えて野球をしなくてもわかっている人がたくさんいることよって実現する「全体のレベルが底上げされた」という状態なのだと考えている。


そうなって=あるレベル以上になって初めて、サッカーでも状況に応じて身体が反応するレベルの選手が出てくるように思う。逆にいえばJリーグの第1世代がどんなに努力しても、そのレベルには達しなかった(と思っている)。「日本が世界のトップチームに追いつくのはカズの孫の世代かなあ」というのはそういう意味。日本がワールドカップで優勝を争うようになるのは、バアさん連中がおしゃべりをしながらサッカー中継を観て

   「もっと左サイド上がらんかい!」

とか叫ぶ日が来るまでお預けである(^^ゞ


最初のテーマであるセンスから話がそれたように思われるかもしれないが、センスというのはあるレベル以上なってから問われるもの。頭で考えて動く、つまりセオリーや台本を下敷きにしたサッカーならセンスを発揮する余地もない。「カズの孫の世代かなあ」と感じてから20年ほど経った。まだ誕生していない孫の世代がサッカー選手になるまであと30年はかかる計算である。その頃には身体が反応するレベルの選手が多く揃っているかもしれない。

ふ〜30年先かと思いやられるが、ハードルはもっと高い。身体が反応するレベルに達したからといってセンスも向上しているとは限らないのである。

ーーー続く

wassho at 23:31|PermalinkComments(0)

2014年07月02日

ワールドカップ雑感 その1

残念ながら日本は1次リーグで敗退したが、決勝トーナメントの1回戦が終わり準々決勝に進出する8カ国も決まって、いよいよワールドカップはこれからが佳境。特に応援している国もないから試合を丸々見ることはないが、テレビ中継されていたらチャンネルはワールドカップに合わせている。決勝戦くらいはじっくり見たいと思うのだけれど、ブラジルの日曜日は日本の月曜日なので、7月14日(月)の朝4時からと実に微妙な時間に試合が始まる。もう2時間早いか遅ければいいのに。

実はワールドカップに出場している某国のクライアントとニギッテいる(^^ゞ その国のほうが圧倒的に強いのでハンディをもらっての勝負。何を賭けているかはナイショだが勝敗の決め方は

 日本が1次リーグを突破すれば私の勝ち。(その国とは1次リーグで同じ組ではない)
 某国が準決勝まで進めばクライアントの勝ち。
 上のどちらも満たさない、あるいは両方を満たす場合は引き分け。
 もし決勝トーナメントで日本と某国が対戦することになったら、その勝敗で決める。

今のところ決着はついていない。でも日本は1次リーグ敗退したから私に勝つ可能性はなくなり引き分け狙い。ガンバルナ!某国チーム(^^ゞ


考えてみればトホホなハンディである。でもまあ日本の今の実力はこんなところかと思う。1次リーグ敗退をやたら糾弾しているマスコミや評論家もいる。揚げ足取りの主張が多くて何か勘違いしているんじゃないかな。もっとも褒めちぎった後にボロクソにけなすのは、煽ることが仕事だと勘違いしている彼らの習性。

次の4年間をどうするのかという記事もよく見る。戦術や監督選びに口を挟む見識はないが、男子たるものハンディなしのスクラッチで賭けられる日が来ることを願って(^^ゞ、私なりの視点で日本サッカーの強化法を考えてみたい。


               最初に断っておくが話はダラダラ進むし、
               いつも以上に横道にそれる可能性大。


さて
前のエントリーでサッカーの強さを「テクニック×センス×いわゆる身体能力×戦術、それとメンタルも付け加えるべきかも」と書いた。テクニックと戦術はパスして、とりあえず最初のテーマは「センス」。


今から21年前の1993年に始まったJリーグでサッカーのおもしろさを知った。そして同年の秋が「ドーハの悲劇」の起きたワールドカップ・アメリカ大会予選で、その翌年が本大会。そんなこんなでJリーグで日本のサッカーを知った後、しばらくして世界のサッカーを見る機会が増えた。

そして世界のサッカーを知った後の感想は

   「日本が世界のトップチームに追いつくのはカズの孫の世代かなあ」

というもの。
もちろんカズとは三浦カズ。当時は日本サッカー界の象徴だった。彼らJリーグの第1世代の優秀選手が結婚して子供ができて、その子供が結婚するまで30年。その子供の子供が生まれてプロのサッカー選手になるまでさらに20年。つまり早くても合計50年はかかると直感的に思った。もっとも年数の計算よりも「カズの孫の世代」と思ったように2世代かかるというのがその趣旨。


そう思ったのは日本と、ヨーロッパや南米の強豪国とのサッカーがあまりに違ったから。何が違ったかというとテクニックの違いはあまり感じなかった。もちろん差はあったのだろうけれど、それが理解できるほどこちらの目が肥えていなかった。

これは子供の頃に高校野球とプロ野球が同じレベルの野球に見えたのと同じ。自分のレベルが低いと、自分より高いレベルと、それよりさらに高いレベルの差がわからないものなのである。逆に例えれば小学校1年生の時に5年生や6年生の教科書はどちらも超難解に思えたが、今なら表紙を見なくてもどちらが5年生でどちらが6年生の教科書か区別がつくはず。これはビジネスでも生活全般でもいろいろ応用の利くポイントなのであるが、とりあえずまだ脱線はこらえて話を進める。


では何が違ったのかというと、それは試合運びというか選手の動き方というか、なかなか表現は難しいが、Jリーグのサッカーがどれも同じような試合だったのに較べて、初めて見る海外サッカーは変化に富んでいるというか臨機応変というか。そして日本のサッカー選手が考えて動いているのに対して、海外強豪国のサッカー選手は状況に応じて身体が反応してピッチを駆け巡っているように私には思えた。考えて動くのと直感で動くのではテンポが違う。そしてサッカーは一瞬の状況変化で得点が決まるスポーツである。

それでなぜか思い出したのが大学生の頃の出来事。


ーーー続く

wassho at 23:35|PermalinkComments(0)

2014年06月26日

コロンビア戦 ワールドカップ

昨日は朝の5時からテレビ観戦。
結果はご存じの通り1対4で気持ちよく大敗(^^ゞ

まあ奇跡なんて滅多に起きるものじゃないし神風だって鎌倉時代に吹いたきり。残念ながら我が日本代表チームは1次リーグを最下位で敗退となった。

ギリシャ戦のエントリーでも書いたように、希望は希望として勝てる相手ではないとは思っていた。4点も取られるとも思っていなかったとしても。それにしても実力の違いを見せつけられた試合だった。決勝トーナメント入りが確定しているコロンビアは、それまでの試合から8名を入れ替えての先発。いってみりゃ2軍メンバー。最後には余裕をかまされてゴールキーパーが43歳の選手と交代。ゴールキーパーなんて怪我でもしなければ交代することはない。つまり引退の花道に日本がつきあわされた格好。クツジョク〜! 

このモンドラゴンという選手、もちろんまったく知らないが、その歳で代表メンバー入りしているのだから全盛期には名選手だったことは想像が付く。交代の時はコロンビアサポーターがものすごく盛り上がっていたから人気もあるに違いない。日本なら最後に三浦カズが出てきたようなものか。


ボロ負けしたとはいえ、この試合は楽しかった。コートジボワール戦、ギリシャ戦の時は終わった後にダル〜い感じがしたけれど今回は皆無。スッキリ爽やか。それは完膚無きまで打ち負かされて諦めがついたという面も確かにあるが、この試合の日本チームはなかなかよかったから。もう後がないから火事場の馬鹿力が出たのか、あるいは遅まきながら闘争心に火がついたのか、はたまた1日練習をキャンセルして飲み会をするというメンタル作戦が正解だったのか、その理由を知るよしもないが日本チームは見違えるほど躍動感があった。

前半はイケイケムード。青いユニフォームじゃなかったら、チャンネルを間違えて別の国の試合を見ているのかと思ったかも。しかし好事魔多し。17分に今野のファウルでペナルティキックを取られ1点先制されてしまう。いつもなら(/o\)となるところだが、この日は何となくすぐに取り返せるじゃないかという気がしていた。すぐには取り返せなかったが日本の攻撃ペースで試合は進み、前半のロスタイムに本田→岡崎の連携でゴール。いい感じで前半を終える。ちなみに今野はワールドカップが始まる前にメンバーリストを見て名前と顔が一致した10名の1人。どんなサッカーをする選手かはほとんど知らなくても、前回ワールドカップの記者会見で披露した闘莉王(トゥーリオ)のモノマネはいまだに覚えている(^^ゞ


しかし、ひょっとしたらひょっとしたらひょっとしたらという希望を抱けたのは前半まで。後半にコロンビアはエースの司令塔ハメス・ロドリゲスと他1名を投入。ロドリゲスはコロンビアが戦った他の2試合で得点を上げていたので、その存在はニュースで知っていた。サッカー素人が表現するなら「メッチャ上手な選手」。彼のアシストで後半の早い時間に勝ち越される。それでも日本ペースの攻撃が支配的なように思えた。しかし、これはコロンビアが逃げ切り体制で守備固めに入ったのも影響していたのかもしれない。シュートは何本もあったが、あまり入りそうなシュートは打てていなかった。ところでコーナーキックでショートコーナーが多かったのは、身長差でゴール前では競り負けるからという判断なのかな。

日本はこの試合を勝つしかリーグ戦突破の道がないから、攻撃中心の布陣で過去2試合とは違うアグレッシブなサッカー。だから見ていてワクワクした。でもそれは守備が手薄になるというハイリスクな作戦でもある。そのリスクがたたってカウンター攻撃でさらに失点、最後はロドリゲスにシュートも決められてーーーサクラ散る。



初めからこの日のような戦い方をしていれば、コートジボワールやギリシャに勝てたんじゃないのかというのが正直な感想。そして、こんな戦い方をしてもコロンビア二軍にようやく互角で、一軍メンバーを2人投入されたらボロ負けするという世界のトップチームとの実力差を思い知らされた試合でもあった。将来に希望が持てたような持てなかったような複雑な気持ち。あのレベルの試合を続けて1次リーグは突破できたとしても、決勝トーナメントは1回戦敗退かな。それじゃ3試合が4試合になるだけでそれほど喜びは増えないかも。


3つ前のエントリーでサッカーの強さを「テクニック×センス×いわゆる身体能力×戦術」に分解して考えた。もうひとつメンタルという要素も加えるべきかとも感じている。そう気付いたのは選手のインタビューをいろいろ見て、ちょっと落ち込み過ぎじゃないかなとも思えてきたから。

それはさておき、サッカーのテクニックと戦術に関して私は無知文盲。でもセンスと身体能力についてはいろいろと思うこともある。いずれそのうちに。

wassho at 23:32|PermalinkComments(0)

2014年06月21日

ギリシャ戦 ワールドカップ

テレビ観戦は早起きしすぎて二度寝しているうちにーーー(>_<)

結果は引き分け。
したがって日本が1次リーグを突破するには

  日本が次のコロンビア戦に勝つ
  ギリシャが次のコートジボワール戦に勝つか引き分ける

の2つ揃うことが絶対条件。その後に日本、ギリシャ、コートジボワールの得失点差や総得点などを比較して2位=1次リーグを突破するチームが決まる。日本が負けたらジ・エンド、日本が勝ってもコートジボワールも勝てばジ・エンド。

コロンビア戦に勝てる見込みは、軽自動車でポルシェに勝つくらいかなあ。サーキットじゃもちろん話にならないとしても、公道での競争だとすれば信号待ちとか渋滞とかで運がよければ、ひょっとしてひょっとしてひょっとして。以前にも書いた敗退がすぐには決まらないのがワールドカップ1次リーグの仕組み。だからいろいろモーソーを膨らませて楽しむことができる。同じアホなら踊らにゃソンソン。


ギリシャ戦では相手に退場者が出て1名少なくなったが、それでも勝てなかった。しかし考えてみればサッカーはゴールキーパーを除いて10名も選手がいる競技。例えば5名全員で攻撃と守備を等しく受け持つバスケットボールとは選手の役割が違う。だから攻撃と守備のどちらかからどちらかへ選手を割り振れば、割り振られたほうの戦力はあまり変わらないのかもしれない。それでギリシャの守備力は落ちなかった。もちろん、その分攻撃は手薄になるから得点はできずに、結果0対0の引き分け。逆に考えれば日本は11名で10名のギリシャと同レベル程度の実力と考えるべきなのかもしれない。もし日本が10名になっていたら何点取られたかと考えるだけでも恐ろしい。


というわけで?
コロンビア戦では相手に2名できれば3名の退場者が出ることが望ましい(^^ゞ
相手の反則を上手に誘うプレーというのもあるらしいが、今から来週の水曜日までの練習でそれが上手くなるはずもないから、次の作戦を実施すべきである。


    hijo de puta(イホ・デ・プタ)と耳打ちする


コロンビアの言葉であるスペイン語で「おまえの母ちゃんデベソ」の意味(^^ゞ

これは英語にすると son of a bitchと映画などでよく耳にする罵り言葉。日本語に直訳すれば売春婦の息子という意味になる。「おまえの母ちゃんデベソ」とはずいぶん意味が違うように思えるが、実は「おまえの母ちゃんデベソ」はデベソが人に知られている=人前で裸になる=売春婦という意味らしい。ただし外国映画でson of a bitch!と悪態をついて、その字幕が「おまえの母ちゃんデベソ」だったらギャング映画がコメディになっちゃうなあ(^^ゞ


マスコミ・評論家連中は選手や監督を締め殺しそうな勢い。しかしワールドカップで自国チームを応援できるたった32カ国の1国で、残り1戦が1次リーグ敗退の決まった消化試合でないことを喜びとしましょう。

ガンバレ!ニッポン!

wassho at 21:43|PermalinkComments(0)

2014年06月18日

自分たちのサッカーという呪縛

日本代表ユニフォーム

残念ながらコートジボワール戦は負けてしまったが、その分析やら次への期待やらで、テレビ局的にはかえっておいしかったような気がしなくもない。ワールドカップは予選リーグで2敗1勝でも、他のチームの勝敗状況いかんで2位に入って決勝トーナメントへ進出できる可能性はある。でも次がギリシャ、最後がコロンビアという組み合わせを考えると、次で負ければジ・エンドはほぼ確実に。そうなっても応援モチベーションをキープできるかな。

コートジボワール戦は残念だったが、あまりガッカリもしていない。前回のエントリーにFIFAランキングを書いたが、その実力差を考えれば「もし勝てればメチャうれしい」という期待値でしかなかったから。ギリシャ戦にはもちろん気合いが入るけれど、コロンビア戦は世界トップランクのサッカーと較べて日本のサッカーがどの程度イケテナイのかを見較べたいという気持ちのほうが強いかも。

できるだけ勝ち進んで欲しいとは当然ながら思っている。それはそれとして、毎回ワールドカップに出場できるレベルになったことをうれしく思っているというのが素直な気持ち。私の場合、そうじゃなきゃサッカーを観る機会がほとんどなくなってしまうので(^^ゞ 


ところで日本代表が負けた時に必ずいわれるフレーズがある。以前は「決定力不足」がお約束だったが最近は「自分たちのサッカー」である。自分たちのサッカーをすれば勝てる、自分たちのサッカーができなかったから負けたーーー。

北京オリンピックの時にも書いた気がするが、この自分たちのサッカーというフレーズにはとても違和感を感じる。他の競技でこんな言い方はしない。サッカーに限っても日本以外の国でこんな表現はあまり使われていない気がする。ところが日本のサッカーでは二言目には「自分たちのサッカー」なのである。


自分たちのサッカーがピッチ上での戦術を意味しているくらいは私でも想像がつく。サッカーの強さを「テクニック×センス×いわゆる身体能力×戦術」に分解するなら、前三者で劣る日本は戦術でカバーするしかない。テクニックはもうそこそこだし、センスもウン十年後に追いつくかもしれない。しかし身体能力は仮に改善できるものだとしても数世紀レベルかかるから、戦術重視というのは日本サッカー永遠の課題といってもいい。ただし、それは決して悲観すべきことでもない。日本は国土が狭いし資源もないから、それがバネなってここまで発展してきた側面もある。多少はハンディキャップがあったほうが強くなれる場合もあるのだ。

話はそれるが、身体能力というのもJリーグが始まったころから使われ出した言語明快・意味不明な言葉の1つ。サッカー界はそういう言葉づかいが好きなのかな。とりあえず私がここで意図しているのは、簡単にいえば図体の大きさや強靱さ。なんたって走りながらぶつかり合う競技だからね。ヘディングは空中戦だし。




さて、というわけで日本の場合、戦術が大切だということは理解できるとして、それが「自分たちのサッカー」という言葉に落とし込むことが疑問だし危険だとも思っている。

自分たちのサッカー=日本代表が取るべき戦術の内容は私にはチンプンカンプン。ある程度サッカーに詳しければ具体的なプレー方法を説明できるのかもしれない。しかし確信しているのは、その内容は十人十色に違いないいうこと。代表メンバーはもちろんとして、ザッケローニ監督まで自分たちのサッカーを連発しているが、その定義は微妙にずれているはず。

どの程度、共有化あるいは一本化されているんだろうね。
もっとも「自分たちのサッカーとはこういうプレーである。その1ーーー、その2ーーー」とマニュアル化されていなくても、トップアスリートの集団だから6〜7割メンバーの向いている方向が同じだったら、それで充分な気もする。

だから自分たちのサッカーの中身は別にどうでもいい。
問題は3つある。


まずは、自分たちのサッカーという言葉が持つ魔力である。日本人なら〜〜とか、大人なんだから〜〜などと同じように、どうにも逆らいがたい言葉の力を持っている。その先にあるのは盲信=それさえ言っておけば問題が解決したような気になる=思考停止である。あまりに皆が口を揃えて自分たちのサッカーというので私はそれが気掛かり。表現的には「自分たちの」というところが曲者(くせもの)。ここがもっと具体的な内容なら議論は建設的になるはず。


2つめの問題は、この言葉が内向きな発想に向かわせること。言葉というのは侮りがたいパワーを持っていて「自分たちのサッカー、自分たちのサッカー」と念仏のように唱えていると相手の分析がおろそかになってくる。自分たちのサッカー=日本チームの戦術が何パターンあるか知らないけれど、それがツボにはまって通用する相手は何チームある? 冷静に考えれば当たり前のことなのに、それをどこかに忘れてしまうのが自分たちのサッカーという言葉の恐ろしさである。


最後の問題は2つめとも絡む。不思議なことに負けたら「自分たちのサッカーができなかったから」という論調ばかり。相手が強ければ自分たちのサッカーをさせてもらえないのは当たり前なんだけどな。だから自分たちのサッカー=日本の長所を生かした必殺の戦術があるとしたら、ほとんどが格上相手となるワールドカップでは、それとセットで自分たちのサッカーができる状態に持っていく戦術が必要になる。もちろん後者の戦術は相手によって千差万別になるはず。必殺技をいくつかを研けば勝てるほど甘くはないのだ。自分たちのサッカーという言葉は甘美で幻想的だから、それを「する」のと「できる」との違いもあやふやになってしまう。


4つめを付け加えるならば、自分たちのサッカー=必殺の戦術ということもあり得ない。それはあまたあるサッカーの戦い方の中で、日本のプレーヤーに向いているパターンということに過ぎない。自分たちのサッカーは自分たちにしかできないサッカーでは決してないはず。だから自分たちのサッカーは、相手のレベルが高ければ予測されて対策される。コートジボワール戦はまさにそういう展開じゃなかったけ。ビジネスで新規事業というと期待が高まるが「自社の新規事業はヨソの会社の既存事業」でもある。新規事業も自分たちのサッカーも言葉に夢を見ている点では似ている。



あまり考えすぎると身も蓋もなくなっちゃうかな(^^ゞ 本当は「なぜ大久保をもっと早く出さない」とか「ドログバが後半出てくるのはわかりきっていたはずだろ」とか言ってみたいけれどサッカーの知識がないもので。だからこれも「私のサッカー」の楽しみ方。タワゴトにつきあってくれて感謝。

ちなみにドログバは日曜日に初めて知ったので、マスコミが言うほどには彼に引っかき回されたという印象は受けなかった。得点に絡みもしなかったし。印象は情報の有無にも左右されるということかな。

いろいろ書いたが、たまには信じるものは救われると神頼みも悪くない。
ギリシャ戦では自分たちのサッカーをつらぬいてガンバレ・ニッポン!!!

平日早朝だからアルコール抜きの観戦なのが淋しいーーー(^^ゞ

wassho at 23:32|PermalinkComments(0)

2014年06月15日

コートジボワール戦 ワールドカップ

worldcup_2014-1

前半16分に本田が先制シュートを決めた時はヨッシャ〜!と気合いが入る。しかし、そこからは押され気味の展開。何となくイヤな予感がしていたが後半19分に同点にされ、21分に逆転を許す。その後は反撃のムードもなく、選手交代でも流れは変わらずでタイムアウト。
残念なり。

チームの実力は同程度に思えた。でもここぞという時の集中力や瞬発力はコートジボワールのほうが勝っていたかな。まあそのあたりは4年に一度しかサッカーを観ないので評価というよりは感想。ついでにいうとコートジボワールのユニフォームは身体にピチッと密着するデザイン。逆三角形の体型や胸の厚みが強調されていて、見た目に精悍そうだったのが印象的。

FIFAのランキングをみると予選リーグで日本のいるグループCは

    コロンビア     5位
    ギリシャ     10位
    コートジボワール 21位
    日本       47位

だから予選リーグで2位までに入って決勝トーナメントに進出するには、コートジボワール戦は何が何でも勝っておかなければいけない試合だった。それはコートジボワールにとっても同じことだったが。いずれにせよ今後の展開が厳しくなったのは事実。でも昨日はランキング15位のオランダがランキング1位のスペインを5対1で破ったのだから、サッカーにはそういうこともあると気を取り直して応援しましょう。


対戦相手のコートジボワールはアフリカ西海岸の国。
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国名はフランス語でCote d'Ivoire。英語風にするとcoast of ivory。コーストは海岸、アイボリーは象牙だから日本語では象牙海岸。昔は象牙や奴隷(>_<)を輸出していたらしい。ところで象牙海岸と聞くと竹内まりやを思い出すのは世代かな(^^ゞ 「象牙海岸 竹内まりや」で検索すればYouTubeで聴くことができる。1980年発表の名曲。最近はどうしているんだろう。


ついでに過去のワールドカップのエントリー。

  2006年6月20日
  2006年7月13日

  2010年5月31日
  2010年6月14日
  2010年6月16日
  2010年6月20日
  2010年6月27日
  2010年7月01日

2006年はライブドア事件のあった年、2010年が超猛暑だった年。
月日の流れるのは早いなあ〜。

wassho at 19:09|PermalinkComments(0)

2014年06月06日

ブラジルの謎 エンブラエル

♪♪もういくつ寝るとワールドカップ〜。
4年に1度サッカーファンになる時がやってきた(^^ゞ

普段はほとんどサッカーを見ないので代表メンバー23名のうち、リストの名前を見て顔が思い浮かぶのは10名くらい。聞いたことのあるような気がする名前があと2〜3名。でもチームを応援するのだから問題ないでしょ。

ブラジルは国土が広いから地域によって時差の時間帯が違う。サンパウロやリオデジャネイロあたりなら日本との時差は12時間。スタジアムがどこかは知らないが試合開始時刻は

  コードジボワール戦  6月15日(日) 午前10時〜
  ギリシャ戦      6月20日(金) 午前7時〜
  コロンビア戦     6月25日(水) 午前5時〜

である。深夜に始まって明け方終わるよりいいかな。


それでそのブラジル。
親しみはあるんだけれど意外とよく知らない国。サッカーが強い、リオのカーニバル、コーヒーの産地、サンバとボサノバ、コパカバーナの海岸、アマゾンの熱帯雨林、日系移民が多いーーー。あまりたくさん思い浮かびそうにない。一度ブラジルでの仕事をしたことがあるが、私はプロジェクト管理でメールのやりとりをしていただけだから特に印象にも残っていない。

経済面では1990年代には1年で2000パーセントというインフレ(つまり1万円が1年後に500円の価値になるということね)があったりして破産寸前の国だったが、何とか乗り切って21世紀になってからは新興経済国BRICsの筆頭としてもてはやされた。(BRICs=ブリックス=ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの頭文字)

最近はちょっと景気が悪いようだが、好景気だった頃の勢いが今回のワールドカップ開催につながったんだろう。主な産業は天然資源や農業である。国土は日本の20倍以上あってうらやましい限り。

本題のブラジルの謎。
ブラジルにはフォルクスワーゲンの現地合弁会社のようなものはあるが、基本的に工業国とはいえないと思う。身の回りでメイド・イン・ブラジルの製品を見たことはないはず。しかしなぜか航空機産業で確固たる地位を築いているのである。

そのメーカーの名前はエンブラエル。創業1969年(昭和44年)でボーイング、エアバス、ボンバルディアに続く世界4位の航空機メーカー。日本航空も導入している。座席数50席あるいは100席前後の近距離用小型ジェットが中心で、アメリカのボーイングやヨーロッパ連合のエアバスの大型ジェットと棲み分けているというのが航空機産業の基本構図。
JAL エンブラエル



生態系の頂点という言葉がある。弱いものが強いものに食べられ、さらに強いもに食べられーーと連鎖していきその頂点に立つのが一番強い動物というような考え方。私の感覚では航空機産業は工業的生態系の頂点である。この場合は食い合うんじゃなくて逆の積み重ね。工業国としての層の厚みがなければ成り立たない産業というような意味合い。自動車は約3万点の部品で構成されているが航空機の部品は600万点と2桁違う。日本のクルマが優秀なのは町工場も含めた物作りの裾野の広さ。それでもいまだに民間旅客機を作って儲けられないでいる。

日本でもできないのに、失礼ながら、たいした工業国でもないブラジルでなぜ?というのが長年の疑問。ボンバルディアもカナダのメーカーだから同じ疑問を持っているのだが、イメージ的なギャップはブラジルのほうが大きい。開幕まであと何日もないのに、いまだにスタジアム建設が間に合う・間に合わないとドタバタしているアバウトさと、工業製品の集大成であるである航空機産業の存在がどうしても結びつかない。もちろんエンブラエルは部品の多くを輸入していると思うが、そのレベルでも日本で実現できていない産業なのである。逆に日本の部品は海外の航空機メーカーに輸出されている。

工業的生態系の頂点という私の考えが間違っているのか、つまり工業国としての層の厚みがなくても航空機産業は成立するのか。あるいは日本は層の厚みはあるがマネジメントがマヌケだから航空機というデッカイ仕事ができないのか。それとも日本は平均的には優秀でもテッペンのテッペンには届いていないのか。

せっかくのブラジル開催だから、ワールドカップ観戦のついでに調べてみようかな。


■■■■■2020年10月追記■■■■■

国産のジェット機は結局のところ飛ばないようで(/o\)

   三菱国産ジェット:事実上の凍結ってーーー

wassho at 12:27|PermalinkComments(0)

2013年08月31日

パスとスルー

何か提案があった時に、例えば「飲みに行く?」と誘われて「やめておく」というかわりに「パスする」という言い方をする。最近は「スルーする」という言い方も多くなってきた。私も割と使っているような気がする。

パス(pass)には「渡す」「通す」という意味の他に「遠慮する」という意味があるので、やめるという意味で「パスする」というのは日本語と英語のチャンポンといえる。しかし英語のスルー(through)に「終わった」という意味はあるが「〜を通って、〜を使って」という意味がメインで「やめる、遠慮する」という意味は辞書に載っていない。だいたい動詞でもない。だから「スルーする」というのは「通り抜ける→接触しない→関わらない」と拡大解釈された和製英語としての使い方だと思う。またその拡大解釈の変形で「無視する」という意味でもよく使われる。

スルーという言葉が最初に使われたのは、マクドナルドのドライブスルーが最初だといわれている。しかし「スルーする」と動詞的になり日常会話的に使われるようになったのは、サッカーの「スルーパス」というテクニックが知られるようになってからだと思う。スルーとパス、先輩後輩がセットになっている偶然がおもしろいと思った、ただその話だけのエントリーでした。

wassho at 13:38|PermalinkComments(0)

2013年03月07日

あれから20年

「あれから20年」というセリフがテレビから聞こえたので、てっきりキミマロが何かおもしろいことをいってくれるCMかと思ったら、Jリーグ20周年とタイアップしたスカパーのCMだった。そういやキミマロの決めぜりふは「あれから40年」だったけ。


   20年か〜

いろいろと感慨深い。
Jリーグが始まったのはもっと最近のことのようにも思えるし、やっぱり20年前のことのようにも思える。

たぶん5月だった開幕のことはよく覚えている。その日の夜にJリーグの試合の様子をニュースで見るまでサッカーにはまったく興味のなかった私は(たぶん当時の多くの日本人がそうだったはず)、Jリーグというものが始まることは知っていたが、別に気にも掛けずに夕方から後輩とゴルフの練習に行った。

あとで聞けばその後輩は大のサッカーファンで開幕試合を楽しみにしていたとのこと。彼には就職の世話をしてやり、その後に留学するときも何かと手伝ったのに20年経った今は行方知れずである。やっぱり、その時のことを恨んでいたに違いない(^^ゞ


   20年か〜

そりゃ歳を取るわけだ。でも私は歳を取ったという自覚もなく、あの頃とまったく中身は変わっていない。反省を込めて書くなら成長していない。大器晩成型だから(←自分で決めたんだけれど文句ある?)、成長するのはたぶんあと20〜30年後からということにしておこう。

そういえば未だJリーグの試合をスタジアムで見たことがない。去年はプロ野球を40数年ぶりに見たから今年はサッカーを見にいこうかな。

wassho at 23:42|PermalinkComments(0)

2011年02月02日

決断のタイミング

何日か前の話になるが、
サッカーアジアカップで日本が優勝。
誠にメデタシ\(^o^)/


ワールドカップと較べて過去のアジアカップは「観たことあったかな」程度のサッカーファンなので、日本が今回も含めれば4回も優勝していたとは知らなかったというか意識になかった。アジアと世界のレベルの差はまだまだ開いているということか。それでも昨年のワールドカップの時と較べると日本代表は強くなったと思う。試合の流れに応じて臨機応変に対応できる、戦術にバラエティが増えたーーード素人ながら、そんな印象を持っている。


優勝を報じる記事をネットで拾い読みしていたら、ちょっとおもしろいコメントがあった。

    ザッケローニ監督は選手交代のタイミングが
    観客の気持ちとずれないので
    観ていてイライラしない

どこで読んだか、誰のコメントだったかは忘れた、ゴメン。


今回、ザッケローニの選手交代の采配は、見事に的中したように思う。ただ私レベルだと、采配がよかったのか、交代した選手ががんばったからなのかはよくわからない。それと選手交代のことまで考えるほどの知識はないので、観客である私は、今までの監督の時でもイライラしたことはなかったけれど。 


でもまあ、このコメンテーターの気持ちはわかる。
つまり、今までの選手交代のタイミングが遅いことが多かったという意味だろう。


サッカーに限らず経営や政治の諸問題でも「なんで、そんなにグズかなあ?」と思うことは多い。というか思うことのほうが多い。


監督や経営者や政治家は、凡人である観客やサラリーマンや市民とは違う「正しい」視点で状況を判断しているからか? そうだったらいいんだけれど、そんな例は100のうち5つ位だろう(サッカーのことはよくわからないが)。だから世の中はずっと不景気で、日本は先行き右肩下がりである。


グズグズする原因はいくつもあるだろうが、

   何かを変えてうまくいくとは限らない。だから迷う。
   変えることに反対する奴が必ず出てくる。だから気が重い。

というのが代表的。つまり責任やアトサキのことを考えなくてもいい外野と、決断を下す当事者は立場が違うといえば違う。


さて
決断が早ければうまくいくのか?
そうだと言い切るつもりはない。

でも適切なタイミングで決断すれば、もし結果が上手く運ばなくても
まわりが納得する度合いは高い。
ズルズルと先送りし、もはや決断ではなく誰でもできる判断だった場合、
その結果がうまくいっても高い評価は得られない。
(それに先送りしている間に失っているものもたぶん一杯ある)



ーーーというようなことをツラツラ思いながらのアジアカップ観戦でした。

wassho at 15:39|PermalinkComments(0)

2010年07月01日

がんばったけどね(寂)

ワールドカップ決勝トーナメント:パラグアイ戦の結果はご存じの通り。90分では0−0で決着がつかず、30分の延長でもお互いに点が入らず、PK戦で1発外して負けた。PK戦というのはジャンケンみたいな物。引き分けじゃトーナメントが成り立たないから、最後の手段としてシロクロをつけるためにおこなわれる。試合内容で負けたわけじゃない。勝ったわけでもないけど。


大会前のテストマッチで4連敗した日本代表だけれど、体勢を立て直して健闘したと思う。野球にたとえるならワールドカップ出場が補欠でベンチ入り。1次リーグを突破してベスト16に入るというのが、7番8番の打順で起用してもらえると言ったところか。もちろんプロ野球の優勝チームでのたとえ。クリーンナップの3人は、まだ遙か彼方の存在とはいえ、世界に存在感は示せたはず。日本のサッカーの歴史を考えれば、私は充分に満足している。


と、世間に習って(^^ゞ日本代表をたたえる文章を書いてはいるが、実は、昨日の試合、疲れていたのと酔いが回っていたせいもあって、あまりに退屈だったから途中で2〜3回居眠りをしてしまった。これがワールドカップ初のベスト8入りがかかった試合じゃなければ、たとえばアジア予選の最初のほうとかJリーグの試合だとかなら、間違いなくぐっすり寝ている。


後半の中頃になって、ひょっとしたら延長になるかもという段階では、何となく緊迫感も帯びてきたが(←同じ試合運びでも、こっちの気分的にそうなる)、それまではスピード感もなく、クリエイティブなひらめきのある攻撃もなく、両チームとも人のいないところにパスをしたり、パスを受けたボールがころころ転がって相手に取られたりと、間の抜けた内容。本当のサッカー好きは、ああいう試合も楽しめるのかなあ? 私はまだまだ修行が足りないようで。


解説者によればパラグアイは日本に似たチームということ(向こうの方が格上なんだから日本が似ているというべきか)。つまり守備は上手くても攻撃はイマイチ。やっぱりそういうチーム同士の試合はつまらないのかも。負けはしたがオランダ戦はとてもおもしろかった。

昨日は延長までいって引き分けで終わったから「死闘の末に」とマスコミは絶賛する。もし終了間際に1点取られて負けていたら、また「決定力不足」とワンパターンのフレーズでボロクソにたたかれるところだった。そういえば迷将呼ばわりしていた岡田監督にも手のひらを返したように(^^ゞ でもオシムがずっと日本代表を率いていたらーーーもちろん私に監督の力量を見る眼なんてまったくないので、単に歴史のイフを楽しんでいるだけである。


とにかくこれで、今日のキックオフは何時からだったかと気にしたり、ついヨソの国同士の試合も見て寝不足になることもない。にわかサッカーファンにとって南アフリカ大会は終わった。(今日ドイツのクライアントから電話がかかってきて、向こうはまだ盛り上がっているので、うらやましかったけれど)

4年後もまた出場できますように。

wassho at 01:45|PermalinkComments(0)

2010年06月27日

よかったね(歓)ついでにワールドカップと高校野球の考察

対デンマーク戦。
引き分けで1次リーグ突破できるのだから、キーパー以外の10人も全員でゴール前に並んでずっと守ってもいいのに(^^ゞと、試合前は思っていたけれど、ふたを開けてみると

    完勝だった
    いっちゃ悪いが楽勝
    次のパラグアイにも勝つゾ!!!



キックオフは金曜の午前3時半だったから、予定では見るつもりはなかった。サッカーをネタにブログを書いても、私はその程度のサッカーファンである。しかし幸か不幸か先週はやたら忙しく、終電に間に合って帰れたのは1日だけ。その日も家に帰ってきたのは午前3時頃だったので、そのままワールドカップ観戦。


前半のしばらくはデンマークペースだったように思う。ピッチを大きく使うというかサイドに広く展開する布陣が印象的。しかし日本もそうだが、サイドからパスを入れて攻撃するというのは合理的かも知れないが、私は何となくつまらなく感じてしまう。やっぱり中央をドリブルや連係プレーで突破していく華麗なサッカーが好き。実はコーナーキックというルールなんて廃止してしまえと、コソッと思っていたりする。あれは選手の技術というより偶然の要素が大きすぎる。でもドキドキ・ワクワクするから楽しいけれど。

得点はできなかったものの、松井と長谷部(この大会が始まるまで知らなかった2人もしっかり覚えた)が、ちょっと私好みなプレーをする。「わっ、外国の選手みたい」と喜ぶ。その後、本田と遠藤がそれぞれの「びっくりフリーキック」を2本決めて前半終了。


ところが解説者は2ー0で先制するのは、あまりよくないパターンだというようなことをいう。試合後のインタビューで岡田監督も同じことを言っていた。なんで? サッカーで2点をひっくり返すのはとても大変なはず。ワールドカップ限定のにわかサッカーファンなので意味するところがよくわからない。


後半のデンマークは焦っていたのか、なんかバラバラな感じ。日本は危なげなく戦いを進める。途中オランダとカメルーンの試合経過が入ってきて、このままだと日本は2位通過で次の対戦はどの国だとか、もしオランダが負ければ日本は1位通過だとか解説者にも楽勝ムードが漂う。ペナルティキックで1点取られたが、ダメ押しの1点も決めて結果は3ー1で、めでたく1次リーグ突破。



ところで
前々回6月20日のエントリーに、サッカーが人々を魅了するのは「手を使ってはいけないという人間の能力を制限するルールによって、試合の得点差が少なく、ひいきのチームが勝てる可能性があると感じられるから」と書いた。サッカーが隠れ持つ特質である。ところで同じようなことがワールドカップにもいえる。


サッカーのワールドカップは、やや変わった方法で運営されている。地域予選(大陸別)にも特色があるが長くなるから省略。とにかく世界32チームが参加する。その先をざっとおさらいすると、

 ●32チームを4チームずつ8つのグループに分ける。
 ●各グループの中で総当たりのリーグ戦を行う(各国は3試合を戦う)
 ●リーグ戦2位までが決勝トーナメントに進める。


つまりリーグ戦と、勝ち残り戦のトーナメントのミックスである。ミソはもちろん前半のリーグ戦にある。自国のチームがワールドカップに出場しても、それがすべてトーナメント形式なら、1回戦で負ければ、そこでジ・エンド。ほとんどの人はワールドカップに興味を失う。見続けるのは一部の本当のサッカー好きだけだ。

しかしワールドカップのリーグ戦は、その条件の説明は省略するが、2連敗しても、他国の勝敗の状況によっては、3戦目に勝利すれば決勝トーナメントに出場できる可能性が残る。つまり、すべてをトーナメントでおこなうより、人々の興味をワールドカップに長く引きつけておくことができる。付け加えるならば、リーグ2位まで決勝に出場できるというのがキモである。


と、あれやこれやで我々は自国チームの試合ごとの成績に一喜一憂することになる。手を使ってはいけないというルールは、もともと自然発生的に生まれたものだろうが、ワールドカップの2位まで決勝トーナメントに出場できるというリーグ戦との組み合わせ運営は、そのマーケティング効果を最大限に高めるために決められたものに違いない。まあ、いいか。同じアホなら踊らなやソンソン(^^ゞ



ところで高校野球。
昔は50%近い視聴率があったのに、最近はヤットコサ30%という状況。もちろん高校野球は完全なトーナメント形式である。そろそろ知恵を絞ってもいい時期かも。

現在の都道府県別になっている出場校を絞り込む必要があるが、まあ道州制の予行演習になるかも。(最近、道州制の議論はまったく聞かなくなったな)決勝トーナメントはもちろん甲子園でやるとして、1次リーグはワールドカップと同じように日本各地で開催すれば地域おこしのきっかけにもなる。生まれ故郷以外の地域と触れ合うことは、出場する高校生にもいい経験になるだろう。

サッカーと違って野球はピッチャー以外は毎日プレーできるから、日程的にもそんなに今と違わないはず。常に全力で戦うトーナメント戦と違って、リーグ戦には戦略も必要だから教育効果も高い? 甲子園とその他と遠征する場所が1つ増えるので、出場校の経済的負担も増えることになる。しかし視聴率が上がれば放映権料も増えるから、その分を補助に回せばいい。

石頭揃いの高野連に私は提案する気はないが、
高校野球ファンの、どなたか是非。

wassho at 22:07|PermalinkComments(0)

2010年06月20日

負けちゃったね(諦)ついでにサッカーと政治資金の考察

負けちゃったね、オランダ戦。


前半は互いに様子見の展開。まあ日本はオランダの様子を見れるような身分じゃないから、オランダに観察されたというのが正しいか。後半になるとオランダは一転して攻撃的な展開に変化する。そして後半の早い時間帯に得点。キーパーの川島はしっかりパンチングしたように見えたんだけれど、なぜ入ったんだろう? テレビで、その辺の解説がなかったのがちょっと不満。不思議なことに得点されてから、日本代表の動きがよくなった。しかしオランダにきっちり守られて試合終了。状況を判断して戦い方を変えてくるのはさすが一流チームと感心。


負けはしたが、立派な試合内容だったじゃないかというのが私の感想。ワールドカップ前のテストマッチで4連敗したとき、この大会は1次リーグ3戦全敗で終了すると多くの人が思い、私もそう思った一人。日本代表はようやく調子を上げてきたのかな? それともカメルーンの不調に助けられたとはいえ、勝ち点3をあげ、これで1次リーグ敗退で帰国しても石もて追われることはなくなったから、選手がリラックスしたのかも知れない。

得点できるような力強さはなかったのは残念だが、何本もシュートを打てたのもよかった気がする。これが、よく言われる「次につながる試合」というのならいいと思う。


加えて、あまり悔しいとか残念とか思わない理由は、1つにはこれが勝ち点3を持っての第2戦であり、1次リーグ突破の瀬戸際に立たされた試合じゃないこと。もう1つの理由は対戦相手がはるかに格上のオランダだったからだ。


サッカーの各国代表の強さを示すのがFIFAランキング
オランダはランキング4位、日本は45位である。こんな比較は意味がないが、日本が世界2位のGDPなら45位はアフリカのナイジェリアである。つまり雲泥の差。だからオランダ戦というのは負けて当然、引き分けで歓喜という組み合わせ。

FIFAランキングは各国代表がアチコチで試合した結果を集計し、いくつかの補正を施して算出される。解説はこのページで。ややこしくてよく理解できないが、アチコチの試合を元に算出するという手法に少し無理があるから、ランキングの1つや2つにあまり意味はない。それが証拠に?日本は韓国より2つランキングが上である。


ところで
人々がサッカーに熱中するのは、ほとんどの場合、試合の得点差が1〜2点で終わる、つまり自国やひいきのチームが勝つ可能性が常にあるように感じられるからではないかと思っている。

日本は野球のワールドベースボール・クラシックで2連覇しているからランキング1位だと思う。もし45位のチームと対戦したら100点くらいとれる。100メートル走のランキング1位の選手と45位の選手が競争すれば、1000回試合しても結果は同じである。


しかしサッカーは、コロコロと転がるボールを手を使わずに足で蹴って運ぶという、不確実な要素で構成されるスポーツである。だから試合全体の内容はともかく、得点に限れば常に僅差になる。だから自分が応援するチームが弱くても、勝つ可能性が他のスポーツに較べればあるし、あるいはそういうふうに錯覚する。

先日グループGで世界ランク1位のブラジルと105位の北朝鮮の対戦があった。結果は2ー1。1位でも2点しかとれず、105位でも1点取れてしまうのがサッカーの魅力というか人々を惹きつける魔力である。オリンピックでメダルが取れそうな種目を熱心に見ても、45位に終わりそうな種目なら結果が見えているから、ほとんどの人は関心を示さない。サッカーにはそれがない。そして、それをもたらしているのが、手を使っちゃいけないという人間の能力を極端に制限するサッカーのルールにあるのは間違いないと思う。


手を使わないというルールがなぜ決められたかは知らないし、それがサッカーをおもしろくすることを意図して決められたかどうかは、まったくわからない。しかし一般に「制限」は後ろ向きな行為なのに、サッカーの場合、まったく逆に作用しているのがおもしろい。


話は変わるけれど
政治家が必死に金を集めるのは、政治活動に金がかかるからである(私腹も肥やせるが)。それで時には違反なことをしたり、汚職事件を起こしたりする。政治資金規制法とかでそれを取り締まる仕組みになっているけれど、いっそ政治家が使える年間の政治資金の総額を規制したらどうか? それも手でボールを触っちゃいけないのと同じくらいの制限で。選挙資金も同じく制限し、国から全額支給でもいいと思う。同じ土俵で戦えるシステムなら、まともな人がたくさん立候補すると思うのだが。(現在でも選挙「期間中」の上限費用は制限されている。抜け道多いけど)

中小企業の活性化を促進するには、大企業の経営資金を制限するーーーいくら何でも、それはちょっと無理かな(^^ゞ まっ、サッカーはいろいろなことを教えてくれるね。

wassho at 21:26|PermalinkComments(0)

2010年06月16日

勝っちゃったね(喜)

勝っちゃったね、カメルーン戦。
にわかサッカーファンとしての感想を述べると


●日本代表
集中力があったというか、最後までとぎれなかった印象。攻撃の手数は相変わらず少ないものの、集中力=注意力が行き届いていたから、少ないチャンスをものにできた気がする。贅沢をいうなら、パスでつないでサイドからパスを放り込んでというスタイルはちょっと退屈。見ていてツマラナイ。もっと中央近くの突破力が欲しい。あれで負けていたらフラストレーションが相当溜まる。


●カメルーン代表
ネエみんな、下痢でもしてるの?南アフリカの強盗に有り金全部カツアゲされたの?と尋ねたくなるくらい元気がなかった。大会前にテレビで見た特集番組のカメルーンとあまりにイメージが違う。エトーは2〜3回それっぽい動きを見せただけで、ほとんど活躍しなかった。たまにクローズアップされる彼の表情は何か悩んでいる感じ。もっとも普段のエトーがどんな表情でサッカーをしているのかは知らないのだが。

チームが派閥争いで内紛状態という報道もあったけれど、それはちょっと棚においてがんばって欲しい。※日韓大会の時に中津江村にやってきて以来、コソッと私はカメルーンのファンである。あの有名になった村長は、この試合でどっちを応援していたのかな?


<その他の感想>
ウ〜ン、知らない選手ばっかりだ(/o\)
4年に1回しか見ないのだから無理もないが。
日本代表のホームページで確認すると


  顔と名前を知っている
   川口、楢崎、中澤、闘莉王、俊輔、稲本、大久保、森本

  この大会の直前にその存在を知った
   川島、本田


かろうじて合計10名。代表は23名だから、半分以上は知らない選手。NHKのスタジオでは中山、井原、森島、宮本らがゲストでいたけれど彼らを見ると妙に安心してしまう(^^ゞ


サッカーの知識がないのでおおざっぱな表現になってしまうが、井原がディフェンダーにいた時代、日本代表は今と同じく攻撃力には欠けても、ディフェンスには何となく安心感があった。宮本の時代になってから、ちょっと守備力が落ちた印象が。

その後も、そのイメージがずっと続いていたのだが、カメルーン戦を見るとかつての安心感が少し戻ってきたかな。試合後半にカメルーンはパワープレーと呼ばれるロングパスを前線に放り込む作戦に切り替えた。しかしカメルーンの選手はそんなに大きくないし(ヘッディングの競り合いの時ね)、あの攻撃はゆったりしたリズムだから、今の日本代表ならたぶん大丈夫だとリラックスしてテレビを見られた。もっと大きな選手のいるチーム、エトーのようなすばしっこい選手が2名以上いるチームでも、しっかりと守れるといいのだが(心配)。


今回はカメルーンの調子が悪かった、自滅してくれたことに助けられた面は多分にあると思う。それは素直にラッキーと喜ぼう。さて次はさらに格上のオランダ。というか先を考えるとカメルーン対デンマークの方が気になるーーーまあ楽しみましょう。

wassho at 14:56|PermalinkComments(0)

2010年06月14日

もうすぐカメルーン戦

d0db4137.png順当に行けば3失点+オウンゴールで4失点か(^^ゞ
カメルーンの守備はちょっと弱いらしいから、日本も1点くらいは取れるかもしれないけれど。


ワールドカップの時だけの、にわかサッカーファンの予想なので人に説明できるような根拠はない。もちろん、がんばって欲しいとは思っているが、ワールドカップ前の交流試合で4連敗だっけ。本番になって突然強くなるとは「期待はするけれど当てにはできない」状況である。


ところで何日か前に、あまり盛り上がっていないと書いたけれど、私自身は盛り上がる理由を見つけた。だって「次に盛り上がれるのは8年後より先かもしれないんだから」今見ておかないと(ブラック)。



テレビで試合を見ると、蜂の大群のような音がずっと鳴っている。ブブゼラというアフリカの民族楽器らしい。楽器とはいっても、何のメロディーやリズムもなく、ただずっと鳴り放し。テレビ中継でチラッと写る観客席でブブゼラを吹いている人はあまりいないので、なぜあんな大音量なのかは不思議。一本がとても大きな音を出すのか? 最初は中継の時の音声処理で何とか工夫できないのかと思ったけれど、もう慣れた。これがアフリカ風というなら、それもよし。郷には入れば郷に従えである。


ところでカメルーンのチームは呪術師も連れてきているらしい。ウ〜ン、日本の宗教関係者は何をしている! なぜ山伏を50人くらい連れて行って、ブブゼラに対抗してホラ貝を吹かせない! サッカーの実力じゃ負けているんだから、せめてこういうところで頑張らないと!



NHKで本日午後10時半から放送開始。
楽しみましょう。

wassho at 15:21|PermalinkComments(0)

2010年05月31日

もうすぐワールドカップだけれど

367de531.jpg昨日はサッカーの対イングランド戦をテレビで見た。
決定力不足が伝統の日本代表なのに、昨日は3点を上げる活躍ぶり。もっとも、そのうちの2点はオウンゴールで自分のゴールへ叩き込んだけれど(^^ゞ


6月11日からワールドカップである。(日本の試合があるのは14日から)
しかし報道によれば世間的にはあまり盛り上がっていないらしい。
私もあまりワクワクしていない。
何となく弱そうだからね。
でも昨日はあまり悪い印象はなかった。良くもなかったが。



さて過去の大会をおさらいしてみると、


●1993年Jリーグ発足
  誰もが、にわかサッカーファンになる。


●1994年アメリカ大会
  オフト監督
  いわゆるドーハの悲劇で予選落ちして出場ならず。


●1998年フランス大会
  最初は加茂監督だったが、アジア予選の途中で更迭され岡田監督に。
  予選のイラン戦で岡野がゴールを決め、ワールドカップ出場決定。
  しかしカズは代表に選ばれずフランスから帰国させられる。
  1次リーグで敗退


●2002年日韓共催大会
  トルシエ監督
  3バック4バックの論争起きる。
  1次リーグを突破しベスト16入り。
  ただし韓国はベスト4まで進出。


●2006年ドイツ大会
  ジーコ監督
  1次リーグで敗退
  ちなみにドイツ大会に関するこのブログのエントリーはここと、ここ


●いつか忘れたがオシム監督が病気になり、岡田監督に交代。


こうやって眺めてみると、2002年までかな〜楽しかったのは。2006年は弱かったし、ジーコ監督のキャラのせいか暗かった。今もなんとなくその雰囲気を引きずっている気がする。


まあ、どうせ始まれば熱心にテレビを見るだろう。今思うと日韓開催の時に、日本代表戦じゃなくても、何か見に行けばよかったと後悔している。ちなみに日本は2018年と2022年の開催地に立候補しているらしい。長生きしないと。


本日は常々思っているサッカーへの疑問をいくつか。



その1
ドーハの悲劇は今でもときどきそのシーンが放送される。私が見る限りどう見ても、カズが相手に抜かれたことがゴールにつながっている。でも、どの評論家もそれを指摘しないことがちょっと不満。別にカズを責めているわけでもないし、あのとき大きなミスをしたとも思わないけれど、事実関係として何となくうやむやになっている気がする。


その2
私は新幹線で、オフト監督の後ろの席に座ったことがある。
これは疑問じゃなくて自慢(^^ゞ


その3
フランス大会のアジア予選を突破したとき岡田監督はヒーローだった。そのとき彼はいつもジャージ姿で「岡ちゃん」などと呼ばれ、とても気さくで低姿勢な人物だった。それがいつのまにかスーツ姿も凛々しく、川淵(名誉)会長よりも貫禄ある姿に。いつ変身したの?


その4
試合の時、監督やコーチはピッチ(なぜサッカーのコートのことをピッチというのかも疑問の一つである)の外から、大声で叫んで指示を出す。試合の時は観客の声援もすごいのに、あれって聞こえているの?


その5
聞こえているとしたら、その指示は敵チームにも聞こえる理屈になる。それじゃ意味ない気がするのは私だけ? あるいは暗号や符牒で指示している?


その6
ときどき退場者が出る。9名になることは滅多にないが、10名はたまにある。データ的に10名になる確率はどれくらいなんだろう? それと自分または相手が10名になったときの守り方や攻め方は練習しているんだろうか?


その6
岡田監督は目標を聞かれて4強入りと答えている。
いうまでもなく4強とは準決勝進出である。

しかし、たいていのスポーツ大会でそうだけれど、準決勝に進出できるチームというのは、その大会において最高の実力を持っているチームであって、後は試合当日のコンディション、気合い、ノリ、運の善し悪しーーーのわずかな違いが優勝するチームとそうでないチームを分ける。つまり準決勝に進出できるチームというのは優勝できる力を持ったチームと同義語である。

日本代表はワールドカップで優勝できる力を持っている? イエスと答える人はいないと思うのだが、誰か岡田監督に、そういうツッコミいれてくれないかなあ。

wassho at 16:18|PermalinkComments(0)

2006年07月13日

頭突き

中田が寝ころんでジダンが頭突きをしてワールドカップは終わった。決勝戦がどんな試合だったかより、なぜジダンは頭突きをした?相手のイタリアの選手が何を言ったかというゴシップネタのほうが報道量が多いと思う。世間一般の関心というのは本質より、その周辺に向くものだと改めて実感する。芸能人がどんな芸を持っているかより、誰と付き合っているかのほうが大事なのである。


それはもちろんマーケティングにも当てはまる。話はずれるけれど「いいもの」を作れば売れるというモノヅクリ信仰に関しては私は無神論者である。最大の理由は「いいもの」なんて作れないから。この場合の「いいもの」とはライバルが数年は追いつけないようなものをいう。そういう「いいもの」を目指す姿勢や努力は大切だが、それをあてにしてマーケティングや企業経営は組み立てられない。多大な努力をして開発した自社の製品は他社の製品とドッコイドッコイというのを前提とすべきである。


そして試合よりも頭突き、芸よりもゴシップに関心が集まるように、マーケティングでは開発者の考えている商品の本質より、他のたわいのない要素が重要な場合が多々ある。実例はいくらでもあるけれど、皆さんがイマジネーションを膨らませやすいように書かないでおきます(と手を抜く)


話を戻して、ジダンが退場した後フランスがPK戦を制して優勝していたら、頭突き事件はどのような扱われ方をしていただろう。その可能性は充分あった。歴史は if を考えるから楽しい。

wassho at 12:39|PermalinkComments(0)

2006年06月20日

解説者と経営者のアホな共通項

首の皮一枚つながったーーーていうのは、まさにこういう状況をいうんだろうなあと思うのが、2戦までを終了した今回のワールドカップ。


勝負はやってみなければわからないと期待するが、おのずから確率というか限度はある。オーストラリアに負けてクロアチアに引き分けた実力で、ブラジルに何点かの差をつけて勝つのは奇跡を願うしかない。しかも10対0でブラジルに勝ってもオーストラリアがクロアチアに勝てば、それでジ・エンド。楽天が優勝したり清原が三冠王を取るくらいの確率か?


なにか忘れられている気がするけれど、1次リーグを突破しただけではまだベスト16。前回のワールドカップでもそこまでは進んだ。私が生きているうちに日本が優勝する可能性はどれくらいだろう。


今回、何となく気になるのは解説者や種々のコメンテーターが「気持ちで負けるな」とか「勝つつもりで戦うことが重要」とか精神論ばっかり言っている気がすること。それで勝てるなら練習の半分は座禅でもすればいい。精神論をいうくらいしか脳がない解説者なら「気合いダー」のアニマル浜口のほうがまだ楽しい。特定の選手を「やる気がない」とか「心の準備ができていない」なんてこき下ろしている記事も見たが、そんなことはあり得ないと思うし、もっとやる気を出せば大会期間中にもっとサッカーがうまくなるというものでもないだろう。


クロアチア戦で中田がロングシュートを2本打って、それは彼の前向きな姿勢だと解説されていた。私もそう思ってしまったけれど、試合後のインタビューで中田は「ディフェンスが固かったのでゴール前に行けず、しかたなくロングシュートを打たされた」みたいなコメントをしていた。そういうことを見抜いて解説するのがプロの解説者の仕事だ。「前向きの姿勢」だなんてのは私でもいえる。


本日は “客観的な状況把握ができず、知識もなく、創造力もない解説者ほど精神論をブツしムダに熱い。似てるねアホな経営者に” の下書きでした。

wassho at 17:04|PermalinkComments(0)

2006年02月20日

熱中できないと、つまらなくなる

オリンピックで日本勢が不調のようである。メダルが取れないと盛り上がりに欠ける。調べてないけれど、テレビの視聴率も苦戦しているんじゃないかな? 関係者の皆様にはご愁傷様である。


時差があるので中継はみていない。スポーツニュースでちらっと見るくらい。勝っていないから新聞も読む気がしない。今のところ楽しめておりません。


もともとスポーツはヒイキの選手なりチームがいないと楽しめないもの。Jリーグが始まったとき、ほとんどの日本人と同じように初めてみるサッカー中継に熱中した。飲み会で集まったにわかサッカーファン4人でオフサイドの定義がバラバラだったのは懐かしい想い出(^_^) そのときはなぜかアントラーズが好きだった。何となくジーコとアルシンド(いまはいずこ?)が面白かったから。しばらくしてワールドカップの予選が始まる。ドーハの悲劇と呼ばれる試合のあった大会。そりゃ熱中してみた。


で、ワールドカップに行けずにJリーグが再会。すると困ったことが起こった。日本代表として心から応援していた選手が、敵味方に分かれて戦っているではないか(当たり前だが)。アントラーズの対戦相手にも、予選の時にヒイキにしていた選手がいる。そうすると何となくアントラーズへの肩入れの気持ちが揺らぐ。スポーツというのはヒイキのヒキたおしくらいしないと熱中できないのだ。


こうして私の短いJリーグファン時代は終わった。

本日はスポーツ観戦(/_')/ソレハコッチニオイトイテ “どんなに好きなことも職業にすると楽しくなくなるけれど、それでも熱中できるのも才能のうちかも” の下書きでした。

wassho at 19:41|PermalinkComments(0)