藤原秀一

2020年07月01日

超写実絵画の襲来 ホキ美術館所蔵 その3

前回の投稿で紹介したのは人物画。
今回は風景画を中心に。

しかし、これがまったくクラッとこなかった。
それが自分に対して不思議。


雄大な風景や、スナップ的に景色を切り取ったものに何も感ぜずーーー

「摩周湖・夏天」 野田弘志 1999年

016


「気配ー春」 大畑稔浩 2015年

043


「ひまわり畑」 藤原秀一 2006年

054



描かれているのが人工物だと、さらに何も感ぜずーーー

「SHAFT TOWER(赤平)」 石黒賢一郎 2010年

025


「階段 Stairwell」 廣戸絵美 208-2009年

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これなら別に写真でいいじゃないかとすら思えたりーーー

「瀬戸内海風景ー川尻港」 大畑稔浩 2003年

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「ナローカナルのボート乗り場」 原雅幸 2007年

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とりあえずテンション下がりまくり(/o\)
2017年の平塚での展覧会では犬塚勉の「梅雨の晴れ間」、水野暁の「The Volcano−大地と距離について/浅間山」といった超写実風景画を見て舞い上がっていたのに。

何が違うんだろうと考える。写実の精緻さで今回が劣っているということはない。平塚以来、この手の絵は見ていないから飽きたということでもない。というわけで原因不明。3年経って感性が老化した可能性には触れたくない(^^ゞ

というわけで、私が超写実絵画に求める

  本物以上に本物そっくりなのに、
  本物じゃないことを知っていることから来る混乱で
  頭がクラッとして、そこに不思議な快感を覚える

という楽しみは風景画からは得られなかったものの「スゴいな〜」「どうやって描いているの」「描いているとき息してるのかなあ」といった超写実テクニックに対する驚嘆は十分すぎるほどに味わえたから、それほど不満はない。


ーーー続く

wassho at 22:25|PermalinkComments(0)